精霊たちーはがき大ペン画 作品1458 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 

〖笛〗

  ふえ

 

♪ヒャラーリ ヒャラリコ

   ヒャリーコ ヒャラレロ

    誰が吹くのか 不思議な笛だ・・・♪

                      (笛吹童子)  

 

〖不思議な笛〗(名笛ーめいてき)

[葉二]ーはふたつ

横笛の名人・源博雅が鬼と交換した笛であり

ます。後に、藤原道長へと伝わります。

ある晩、博雅が京の都の朱雀門で笛を吹いて

 いると、それに合わせるように笛を吹きながら貴

 人がやって来ます。いぶかしく思いながらも、共

 に声をかけることもなく通り過ぎていきました。

 それ以来、朱雀門で博雅が笛を吹くたびに、

 その貴人と出会うようになり、互いの笛を交

 換します。

 博雅が亡くなった後、天皇は笛の名人・浄蔵

 「博雅はこの笛を朱雀門で手に入れたそうだ。朱

 雀門へ行って、この笛を吹いてみよ」と命じます。

 浄蔵がその夜、朱雀門でその笛を吹くと楼上か

 ら「今もその笛は良い音がする」と声が聞こえま

 した。その声の主は、朱雀門に棲む鬼であった

「葉二」の名の由来は、笛の胴に葉っぱのよう

な傷が二つあったところからだそうです。

 

[小枝]ーこえだ・さえだ

鳥羽天皇の孫・以仁王(もちひとおう)へ与えられた

名笛。

須磨寺に伝わる話しでは、この笛は弘法大師が

入唐した際に長安の青龍寺の「天笠の竹」で作ら

れたものとありました。

別の話しでは、一ノ谷の戦いで打ち取られた平敦

盛が所持していたもので、熊谷直実が入手し須磨

寺に納めたものだとありました。

(この笛は鳥羽天皇から平忠盛へ与えられ、平経

盛、平敦盛へと伝ったものと。)この小枝は以仁王

のものとは別物だという話もあります。

 

[青葉]

これ、須磨寺に伝わる弘法大師のふ笛と同じ

説明がされていました。

いずれにしても、作り話でしょうからこだわる必要

もなさそうですね。

         『青葉の笛』 歌

   一の谷の軍(いくさ)破れ

   討たれし平家の公達あわれ

   暁寒き須磨の嵐に

   こ聞こえしはこれか 青葉の笛

 

宝石も同じですが、逸話がある物は断然価値が

上がりますね。

 

〖パンの笛〗ーシュリンクス

パンはギリシア神話に出てくる牧羊神で、上半

身は毛深い人間で、下半身は山羊の姿をしてい

ます。ちなみに「パニック」の語源にもなっていま

す。

ある時、ニンフのシュリンクスに求愛して追いか

けます。シュリンクスはその求愛を拒んで逃げ、

河のあるところで河のニンフたちに助けを求め

ます。

すると、シュリンクスは見る見る間に葦へと変

してしまいました。それを哀しんでパンはその葦

で笛を作りいつもに身に付け、音楽を奏でるよう

になったと。

パンフルートはこのパンの名前からであります。

 

〖笛吹けども踊らず〗

新約聖書。マタイによる福音にある話し。

笛を吹いてやっても、汝らは踊らなかった。

弔いの歌を歌ってやっても、悲しまなかった

神を信じる者が少ないのを嘆いたキリストの

ことばであります。

日常は「お膳立てをし、いくにら勧めて誘っ

ても、人々がこれに応じないこと嘆くこと」と

して使われます。

 

ーふえ・テキ

字の成り立ちは「」に「由=瓢箪類の実の中

がからっぽになった形」で、中が空っぽの竹を

楽器としたもの。

和訓の「ふえ」の語源は「吹柄」または「吹枝」か

らだそうです。

 

≪仏教語≫

〖諦〗

 あきらめ

 

日常語としては「どうしょうもないことをくよくよ考

えないで断念すること」として使われますが、もと

は仏教語で、サンスクリット語の「サトヤ」の訳語で

すと。

意味は「道理・真理」を意味し、仏教でいう諦めは

道理・真理を明らかにする」ということであります。

これが今日の日常語の意味になったのは、事情

が明らかになった結果、断念せざるを得なくなる

というところからですね。

 

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                      

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫