精霊たちーはがき大ペン画  | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

ことばの物語

  ≪Ⅱ-ふせる・ふす・フク

 

」は人の後に犬が従っているように見えますね。

字の成り立ちは「」に「」で、ずばり犬が人につき

従う意味。

また、犬のように腹を地面につけて伏せるの意味

を表す。こちらは人が犬のまねをするということかな。

 

伏甲(ふくこう)

甲冑をつけて伏せているで、伏兵のこと。

 

伏屍(ふくし)
・たおれころがっているしかばね。
死体に取りすがる

 

伏竜鳳雛(ふくりゅうほうすう)

将来大成する素質がありながら、まだその機会にめ

ぐまれず隠れているじんぶつのたとえ。

地中にひそむ竜と鳳凰の雛で、三国時代の諸葛孔

龐士元をいう。

 

伏魔殿(ふくまでん)

悪事、陰謀などが陰で絶えずたくまれているところ。

悪魔が隠れている殿堂であります。

この言葉は中国の四大伝奇小説の『水滸伝』に

でてきます。

昔々道教の洞玄国師が竜虎山の地下に魔王を

封じ込めました。

そこが伏魔殿であります。

そして、代々天師によって決して開けてはならな

い場所として、厳重に守られていましたが、北宋

の時代、官僚の洪進が封印を暴いてしまいます。

ついに魔王が世に放たれるのであります。

西欧ではミルトンの『失楽園』に「パン・デーモン

=パンデモニウム」、意味は「あらゆる悪魔の集

う場所」として出てきます。

人間に嫉妬したルシファーは神に戦いを挑み

ます。そして、敗北し堕天使となって楽園を追放

されます。そこに「ルシファーの驕りの座」が設け

られ、再起を図るのでありました。

 

調伏(ちょうぶく)

仏教で調和制伏といい、内に己の心身を修し、

外からの敵や悪を教化して、成道に至る障害を

取り除くこととあのます。

密教では、不動明王、降三世明王、軍荼利明王、

大威徳明王、金剛夜叉明王の五大明王を本尊

として護魔法を修します

一般的には

1.心身を整えて悪行を制すること。

2.祈祷によって悪魔、怨敵を下すこと。

3.呪いによって人を呪い殺すこと。

を言うようで、特に降伏というと、仏教に限らず

陰陽師などの呪術などでも使われるようであり

ます。正義の阿倍晴明と悪の芦屋道満との呪術

の掛け合いは、面白く語られてきました。

ちなみに護摩は、密教で護摩壇を設け護摩木を

焚いて、息災、増益、降伏、敬愛などを本尊にい

のることで、インドで行われていた祭祀を取り入

れたものであります。「智慧の火で煩悩の薪を焚

く」ということでありますと。仏教の深化というより

原始帰りのような気もしますが。

 

 

2017.10掲載再考

 

 

今日一日幸運でありますように 

            

                             誤字脱字ご容赦ください。

 

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)

字訓:白川静著(平凡社)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)

暮らしのことば 語源辞典(講談社)

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編