ことばの物語
〖仏教からの四字熟語〗
自業自得 じごうじとく
(日常語) 自分の行いが原因となって、その報いを
自分自身で受け取ることを意味します。
(行動には責任が伴うということであります。)
(仏教)
これは仏典の『正法念処経』にある言葉だそうです。
自分の行為(業)の結果として、善行悪行に関係なく
ともに自分に振り返って来るということであります。
善業善果、悪業悪果であります。
何事もこのようになると信じて、何事が起きようと
も腐ることなく前向きに生きる指針とすべきことで
あります。
「業=ごう」とはサンスクリット語の「カルマ
ン」の漢訳で「行為」を意味します。この行為は行
動だけではなく意志や心の作用を含む全行為であり
ます。
つまり身業(身体)・口業(言葉)・意業(心)の業であ
ります。
業突く張り ごうつくばり
欲深く強情なことですが、これは「業+つくばう」
からで、「つくばう」は古語で「うずくまる」の意味
であります。→「這いつくばう」など。
因業 いんごう
・頑固で思いやりのないこと→因業爺(いんごうじじい)
・宿命的な不幸のこと→因業なものだ
上記の二つは前世の悪業が原因による性格や運命で
あると。
【語源・故事成句の勉強】
幸 さいわい・コウ・ユキ
甲骨文字、金文で「両手を拘束する手枷の形」で
この罪から逃れた安ど感から「しあわせ・運が良い」
という意味となりました。
別説では、幸は「夭(若死に)+逆」からなり「生き延
びる・運が良い」という意味となると。
和訓の「さいわい」は古語の「さいわい(栄える)」か
らだそうです。
ちなみに「央」の字は「人に首枷をかけた形」から
だそうです。
敢えて後(おく)れたるに非ず
馬進まざればなり
自分の手柄を誇らずに、へりくだることのたとえ。
<中国魯国の大夫・孟之反が味方の軍隊が敗れて
退却するとき、さの最後部となって敵を防ぎ、功
があったが「自分が進んで後尾をつとめたのでは
ない。馬が疲れて進まなかっただけだ」といって
手柄を誇らなかったという故事から。>
(新明解故事ことわざ辞典/三反堂)
※戦いで退却する時、最後尾を守るのを「殿=しん
がり」と言います。この役は非常に危険で勇気が
必要でありました。
「しんがり」は「尻駆ける」からで「しりかり」
が音転したものであります。
漢字の「殿(しんがり)」は尻を「殿部(これは誤記
で正式には臀部)」というところから。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房・井上義昌編
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫
ニッポンの謎学/永岡書店
漢字の話し 上・下/藤堂明保著・朝日
