精霊たちーはがき大ペン画 作品1445 | ザーアートマンのブログ

ザーアートマンのブログ

ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖色街〗

  いろまち

 

「いろまち」遊郭、芸者屋、町合などのある町

のことで、古くは遊郭そのものを指しました。

遊郭」塀で囲われた集落をなし、治安や風俗

対策、税収確保などの政治政策として公認され

た売春地帯でありました。(いわば必要悪ですね)

壁で囲われているところから「郭=くるわ(曲輪)」

ともいわれます。

また、「花柳界(かりゅうかい)」といわれますがこれ

も中国からで、「花街柳巷(かがいりゅうこう)」の略

で、名の由来は遊郭の出入り口に花や柳が

え植えられていたところからであります。

 

待合(まちあい)」は、芸者などの芸人を招いて、

客に遊興場所を提供する賃貸業の「待合茶屋」

の略ですが、ただの賃貸業ではなく、賃貸料の

他に、食物は他から取り寄せ、食事代や芸者の

玉代(芸者の料金)および売春料の一部をはね

て、収入としていました。

現在の料亭で芸者に芸を披露させたり、待合政

治と呼ばれたように料亭で政治家が密談するの

は、この流れでありますね。

 

〖色〗の漢字の成り立ちは「上の字は人」で

    「巴=膝まづく人の象形」で、人の上に人

    があるさまから、男女の情交の姿を表わし

    たもので、転じて顔のいろ、いろどりの意

    味であります。

 

表向き、江戸の吉原では破戒の女犯の重罪を

科せられるため、僧侶は客に取らなかったとし

ていますが、僧侶は当時の医師が剃髪してい

たので、これに扮して吉原に通ったようです。

門前町には色街がつきもののようですが、禁欲

はなかなか難しいもので、禁じるほどに欲望は

増すものでありますね。仏教の中道の考えもこ

れには必要だったのかもしれませんね。

 

≪仏教語≫

〖愛染明王〗

  あいぜんみょうおう

 

真言密教で、愛欲と貪染(どんぜん)をそのまま

浄菩提心とする三昧に住する明王で、愛欲を

諫める顕教に反して、逆も真なりとも言えそう

な思考の転換でありますね。

これは愛欲のような強い煩悩も、やがては真理

に融合するという考えで、密教の「煩悩即菩提

という考えを代表するものでありますね。

密教では宇宙のあらゆる存在、現象は大日

来から生じて大日如来に帰するという思

想であり、愛欲もその一つであります。

(遺棄すべきものでも、最終的には真理に帰着

するということのようです。)

 

明王ですから前身はインドの神ですね。

サンスクリット語でラーガラージャ(マハーラーガ)

といい、「ラーガ」は「愛・赤」「ラージャ」は「王」と

いう意味で、密教では大日如来の教えを受けた

金剛薩埵(コンゴウサッタ)の化身とされます。

愛欲の願いをかなえ、愛を昇華させ、清らかな

悟りに転じさせると言われます。

 

現在は恋愛成就、家庭円満、水商売の神とし

て信仰され、また「染める」というところから染

め物業、アパレルの神ともされています。

 

姿は一般的に忿怒暴悪相で三つの目を持ち、

身体は真紅。ては六本であります。

なかに、中央の手で弓を持って上に向けて矢を

射る姿の「天弓愛染明王」や、一面が不動明王

となった「両面愛染明王」というものがあります。

不動明王は金剛界曼荼羅、愛染明王は胎蔵界

曼荼羅を代表しているといわれます。

※曼荼羅

「本質を有するもの」という意で、密教で悟りの境地

である宇宙の真理をあらわしたものです。

胎蔵界曼荼羅は大日如来を主尊としてその分身、

眷属、護法神を四方に配したもので、宗教的救済

の機能を段階的に配しています。

(救いという慈悲の面を表したもの)

金剛界曼荼羅は大日如来の知恵を表したもので、

象徴として諸尊の持ち物によって表されています。

 

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                      

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経文庫