ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖女媧〗(復習)
じょが
女媧神は古代中国の神話に出てくる人を創った女神
であります。
姿は蛇身人頭で「女」という氏族であるらしく「女皇」と
もいわれ、伝説の帝王・伏羲の嫁さんでもあります。
≪補天≫
ある時、水神の共工(きょうこう)と火神の祝融(しゅくゆう)
が争います。この争いに負けた共工はくやしさのあま
り、不周山に自分の頭をぶちつけます。
不周山の頂上には天を支える柱があり、この共工の
暴挙により、その柱が折れて転が傾き穴が開いてし
まいます。その穴の開いたところから大量の雨が降り
注いで河川は大洪水となり、地上は大混乱になりま
した。
之を見た女媧は五色の色の石を潰して練り上げて
天の穴を塞ぎ、巨大な海亀の足を切り取り折れた
天柱の代わりとし、水辺の芦を刈り集め、それを焼
いた灰を氾濫した河川の水を塞ぎ止めました。
(神話上は、杞の人の憂いは杞憂ではなかったよう
ですね。)
≪人間創造≫
女媧は黄土をこねて人間を造りますが、量(はか)が
行かず疲れてしまいます。そこで、女媧は黄土の泥
水に縄を浸しそれを引き上げます。するとその泥縄
の滴りから多くの人間が出来上がりました。
こうして丁寧にこねられて造られた上級質の人間と、
粗雑に作られた下級な人間が誕生したと。
≪仏教語≫
〖合縁奇縁〗
あいえんきえん
「合縁」は恩愛から起こる人と人の結びつきで、
「愛縁」「相縁」とも表記されます。
「奇縁」はあ不思議なめぐりあわせのこと。
人と人が互いに気心が合うかは、因縁という不思
議な力によるものでありますと。
特に男女関係について言われます。
日常「縁がなかったんだ」なんて、別れた後や
独身の慰めに言ったりしますね。
〖愛別離苦〗
あいべつりく
愛する者と別れる苦しみですね。
「愛別離ー苦」ということであります。
〖会者定離〗
えしゃじょうり
会ったものは必ず別れる運命にあるということで、
世の中の無常を言ったものであります。
本来は「生者必滅会者定離」として使われます。
「会うは別れの始め」で「生まれては死す習い」で
ありますね。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫