ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖〇〇付き〗
<お墨付き>
権威の人からもらう許可や承諾のことですね。
語源は、戦国時代、江戸時代に大名や将軍が臣
下に与えた領地である証明の文書で、その文書
に署名し花押(かおう)を墨で記されたところから
「御墨付き」と言われるようになりました。
現在の署名捺印の「印」にあたるものですね。
※花押・・・字を模様化したものでサインに当たる
もの。
<折り紙付き>
人物、品質、実力などが保証されていることを
いいます。また、世間で定評を得ること。
これは鑑定・保証の折り紙で、この料紙(ものを書く
用紙)を横半分に折って、書画・刀剣なの鑑定書と
して使われました。のた、武芸の免許の証しとして
折り紙が出されることもありました。
<極め付き>
定評があること。のちに「究極である」との意味も
派生しました。
語源は「極め札」で「見極め」、本物であるという
鑑定の札(短冊)であります。
折り紙より簡単なものであります。
<札付き>
悪評。また悪評の人。「あいつは札付きだ」という
ように用いられます。
これは刀剣用語で、刀剣を鑑定で値をつける際
に金十枚以上には「折紙」がつき、それいかの物
は「札物」といい、それが鈍刀のことを指すように
なり、悪評の意味となったものであります。
≪仏教語≫
〖行住坐臥〗
きょうじゅうざが
人間生活の行動の全て。
禅門ではそれら全てが禅の修行であるとします。
[行] 身体を動かしたり、歩いたりすること。
[住] ある一定の場所にと止まること。
[坐] 坐ること。
[臥] 横になって寝る。
これらを「四儀」といい、自分の言動、礼儀作法
にかなった立ち居振る舞いの行動を正すことを
「威儀を正す」といいますが、この語源になって
います。
一人でいる時も、どんなに忙しい時も、行住坐
臥に気を配れる余裕を持ちたいものですね。
特に「一人を慎む」こと、大事ですね。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫