ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖上前〗
うわまえ
人に払うべき賃金や代金の一部のことですが、
「上前をはねる」というと他人の利益の一部を
勝手に自分のものにするをいいます。
語源は「上米=うわまい」からで、上米は神仏
へ奉納する形で、寺社が寄進させた米のこと
でありました。
これが江戸時代には一種の通行税をも指すよう
になります。
〖お仕着せ〗
おしきせ
自分の意思とは関係なく、一方的に与えられた事
柄とか、上からあてがわれた形式などをいいます。
もとは、お上や商店の主人から奉公人ににあて
がわれた衣服のことを言ったものでありました。
≪仏教語≫
〖無二無三〗
むにむさん
〖無二亦無三ーむにやくむさん〗の略で、
「二も無く三も無い」ただ一つだけという「法華経」に
あることであります。
つのまり仏に成る教えは法華経のみであるとする
ものであります。
一般には「一つの物事に心を傾けて、それに没頭
するさま」として遣われますね。
仏教には様々な教えがありますが、いずれも人を
導くための方便として説かれたもので、人の持つ
資質や能力に応じて声聞乗(一乗)・縁覚乗(二乗)
・菩薩乗(三乗)とありますが、特に天台宗、華厳宗
では、それらは一乗に帰するとしています。
つまり如何なる人も全て平等になることができると
して、それが「南無法蓮華経」でありますと。
※南無法蓮華経とは法華経の教えに帰依しますということ。
〖不請不請〗
ふしょうぶしょう
「不請=ふしょう」とは心に請い希まないこと。
「不承」とも表記され通常は不承不承と書かれます。
一般には「しぶしふ・不本意」と消極的な言葉として
用いられますが、本来はその逆であります。
不請不請は仏教語からで、請(こ)い願わなくても救
いの手を差し伸べる仏・菩薩の慈悲をあらわします。
この仏・菩薩を「不普の友」といい、慈悲の人の意
を表します。
『勝鬘経』に「衆生のために普請の友と作(な)りて
大悲をもって衆生を安慰し、世の母となる」とあり
ます。
これが大乗仏教の根本精神でありますと。
※「不請の友」とは、他人に頼まれなくてもその気持ちを
察して助ける友ということであります。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ
ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・
一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫
心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/
大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫
