精霊たちーペン画トリミナグ | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖土〗

 つち

 

「土」の字の成り立ちは「泥を縦長の饅頭形に固め、

それを台の上に置いた形」。これを、土地神として

祀ったようであります。つまり、土は「社=やしろ」の

原字であります。「土」か「つち・つちくれ・大地」の

意味として使われるようになり、原義を明らかにす

るために「示=祭壇」を付して「社=やしろ」としました。

【他説】

「土」は「二=地をかたどったもの」に「|=物が生い出

る形」であります。

『説文解字』に「土は地の物を吐生するものなり」と

あり、万物を生み出すのが「土」であるとしていま

す。この解釈をもとにすると、人も大地の子であり

死して大地に帰るのでありますね。

 

≪土から作られた人間≫

〖中国神話〗

女媧という女神が黄土の泥をこね、自分の形に似

せて小さな生き物を作り、それに「人」と名付けま

した。それを大変気に入りせっせと黄土をこねて

人を作り出しました。やかて女媧はつかれてしま

い、藤の蔓を泥水に付け大地に振りまきました。

すると、その雫から人間がつぎつぎと出来上がり

ました。

土をこねて作った人は高貴な人となり、泥水から

できた人間が普通の庶民となったと。

 

〖旧約聖書〗

御存じのように「アダム(土を意味する)」の創造

ですね。

神は自らの姿に似せて、大地の土からアダム

を創り、顔に命の息を吹きかけ、アダム(人)は

魂を持ち生きる者となりました。・・・・・

神はアダムをエデンの園に置き、その楽園を耕

し護る者とします。そしてアダムに言い渡します。

「中央にある命の木と善悪を知る木の実は決し

て食べてはならない。食べると死んでしまうから」

と。

また、神は人が一人でいるのは良くないと考え、

アダムを深く眠らせて、彼の一本のあばら骨から

女(イヴ)を創り、彼を助けるものとしました。・・・

・・・・・

神に愛されるアダムとイヴに嫉妬した蛇は、善悪の

木の実を食べても死ぬことはないと、イヴをそその

かします。・・・・・

これがもとで、二人は楽園を追放されることになり

ますが、神の怒りは木実を食べたことにあるので

はなく、神の命令を聞かなかったことにあると解釈

されるようです。

神の言う通り「命の木」と対を為す「善悪を知る木」

は「死の木」であったと。

これから人は死ぬ存在となったようですね。

 

〖ギリシア神話〗

ギリシア神話では神々が存在する前から、人間

は存在していたと考えていました。(ヘロドトス)

それは「ガイア(大地)の子」として、人は土より生

まれたと。

オリンポスの神々も、最初はガイアから生まれて

います。ただ、神々は不死にして、人間に比べて

卓越と他力を持つ貴人でありました。

≪四つの時代の種族≫

◎黄金の種族

  最初の人間は、黄金の種族と呼ばれ、不死で

  はありませんでしたが、不老で病気にも縁がな

  く必要な物は大地が提供し、働く必要もありま

  せんでした。

  彼らが眠るように死に絶えると、神々は「銀の

  種族」をつくりました。

◎銀の種族

  黄金の種族には劣りますが、百年の間、子供

  のままてすが、やっと大人になると、その後は

  短命でありました。

     彼らは互いに害し合い、神をないがしろにしま

  す。これに怒ったゼウスはこの種族を滅ぼして

  しまいます。

  次にゼウスは「青銅の種族」を創ります。

◎青銅の種族

  彼らは戦争だけをして暮らし、お互いを滅ぼし合

  って消滅してしまいます。

この後、ゼウスは「鉄の種族」を創りました。

今はこの時代ということでありますね。

いずれにしても、人類を滅ぼすのは人類である

ことには間違いないようですね。 

 

≪仏教語≫

〖慈悲喜捨〗

じひきしゃ

 

「四無量心」ともいわれるもので、「身・口・意」の

身を整え、全心身をもって我を捨てて他を利せよ

ということであります。

 

<慈> 貪りの心を無くし、人が幸福になることを

      願う心。

<悲> 怒りの心を無くし、人が苦しんでいるとき

      には助けようとする心。

<喜> 妬みなどの心を無くし、人の幸せをともに

      喜ぶ心。

<捨> 愛憎などの執着を無くし、人を差別せず

      公平に見る心。

 

このようなことができる人は、他人から頼られます

ね。頼られることは喜ばしいことですね。まさしく、

「情けは人の為ならず」で、我に返ってくるのであ

ります。

災害などに寄せる人の心は誰でも持っています。

これぞ「四無量心」であり、菩薩の心そのままで

あります。

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫