精霊たちーペン画トリミング | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

  ≪ひと Ⅱ≫

 

字の成り立ちは、横から見た人の象形

和訓の「ひと」の語源は「霊止=ひと」「霊者=ひと」らし

いと。

「霊」を「ひ」と読む用例は見つかりませんでした。

ただ、これだとすると意味深いものであります。

人と人の付き合いは「魂」の結びつきでなければな

らない。

いいですね。

群れているだけでは、人と人の付き合いとは言えま

せん。

 

【いろんな人】

 

美人

美しい女の人として使われますが、もとはこれに限

らず、賢人や徳の高い人のことでありました。よく考

えると特に女性とは限っていませんね。女性の場合

は美女で男の場合は美男子となるはず。

この逆が、女性は「醜女=しこめ」、男は「醜男=ぶおと

」となります。

 

賢人

徳のある優れた人物で、聖人に次いで徳のある人。

ただ「賢=かしこい」の字の成り立ちは、すこぶる俗

っぽい。

臣=うつぶせにした目」に「又=手」に「貝=財貨」で、

がっちりと財貨の出入りを締めること。金に抜け目のな

い人のことですね。

 
愚人
知恵の働きが鈍い人。
字の成り立ちは「禺=おろかな物まね猿」に「」で、お
ろかでにぶい心のこと。何もわからずまねるだけ。それ
も不格好で滑稽でありますね。
 
異邦人=エトランゼ
外国人。異国人。見知らぬ人。旅人。
また、ユダヤ教徒が自分たちは神に選ばれた民という
誇りから、非ユダヤ教徒、特にキリスト教徒を読んだ語
とありました。
 
真人
老荘思想、道教において人間の理想とされる存在。
仙人
 
仙人
」に「」で、山中に住む人。これが魂を肉体から
遊離させ、不老不死を得た仙人となるは、この字のも
と字「僊」にあります。
せん」は「中身がぬけさる」ことであります。
 
活人
生きている人。活人剣というと、本来人を殺傷する剣
が、使い方によっては、逆に人を生かす剣になるとい
うこと。
 
義人
わが身の利害を顧みずに他人のために尽くす人。
義士
 
行人
旅をする人。
 
散人
役に立たない人。
世辞を離れて気楽に暮らす人。
文人、墨客の雅号の下に添えられる語。
 
【人の姿からできた字】
 
(おおきい・ダイ)
「大の字になる」なんていいますが、その姿が「大」
であります。
両手両足を広げて立っている人を正面から見た姿。
 
(つつむ・ホウ)
人が前に物をだきかかえて、体を曲げて包み込ん
だ姿。
 
(つつむ・ホウ)
「巳=己=胎児の象形」に「勹=つつむ」で、腹(子宮)
の中につつみこんで身ごもる。
 
」は人がみごもった姿であります
ちなみに「胎=タイ]は、「月=にくづき・肉」に「台=始
まるに通じ.」、肉体の始まり意味から、きざしの意味
をもつ。
 
(くわだてる)
「∧=人」に「止=趾=あしあと」で、人が足先で爪立ちす
るで、待ち望むの意味。それすら、くわだてるの意味
を持つと。
 
(こう・もとめる・ねがう・カイ)
ほとんど使われない字ですが、この字の成り立ちは
面白いです。
向こうからくることを手前の人が手で制し、物乞いを
するさまを示していますと。
行く手をさえぎって膝づき、「おねげえだ、旦那様。もう
三日も飯、くっとらん。お恵みを」ってね。
 

今日一日幸運でありますように 

 

2017.8掲載再考

 

                   誤字脱字ご容赦ください。

 

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)

字訓:白川静著(平凡社)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)

暮らしのことば 語源辞典(講談社)

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編