精霊たちーはがき大ペン画 作品1427 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖鴛鴦〗

おしどり・エンオウ

 

仲睦まじい夫婦を「おしどり夫婦」と言いますね。

和訓の「おしどり」の語源は「ヲシ=愛(いとおし)」

鳥の名になった者だそうです。

おしどりはカモ科の鳥で、アヒルやカモによく似て

います。

」はで、雌よりも大きく繁殖期には美しい姿に

なり、羽根にイチョウの葉形の飾りがあるところから

銀杏羽(いちょうば)」とも言われます。

」はで、灰褐色をしています。

 

〖鴛鴦之契〗

 えんおうのちぎり

捜神記ー韓憑(かんびょう)夫婦』のお話し。

中国の宋国の康王の臣下に美しい妻を持つ韓憑

 という者がいました。康王は彼の妻に横恋慕し自分

 のものとして取り上げます。韓憑が抗議すると、彼

 に罪を着せ四年の刑に処し、牢獄に閉じ込めてし

 まいます。

 妻は牢獄の韓憑に手紙を書きます。

 「長雨が振降り、河幅が広くなり水が増しています。

 日が出て私の心にあたります」。

 王はその手紙を手に入れて読みますが、意味が解

 りません。それを側近が解釈します。

 「長雨とは深い思いのことで、水が増すとは往来が

 できないことで、日が心に当たるとは死ぬという気

 持ちを表しています」と。・・・・・・・

 ・・・・・・・・・

 獄中の韓憑は自殺します。

 それを知った妻は高楼から飛び降りて死んでしまい

 ます。その妻の帯には「夫と合葬してください」との

 遺書がありました。

 しかし、王は腹立たしく思うばかりで、二つの墓を

 臨み合うようにして建て「お前ら夫婦は愛し合って

 いるというなら、二つの墓を一つにしてみよ」と言い

 捨てました。

 すると、一晩のうちに両方の墓から梓の木の芽が

 吹きだし、十日で一抱えもある大きさに成長し、根

 は地下で一つになり、枝は上で重なり合い、そこに

 雄と雌の鴛鴦が樹上に棲み、朝晩哀しい声で鳴い

 たと。

 この樹を「相思樹」といい、相思相愛の言葉の源と

 なりました。

 

≪仏教語≫

〖和顔愛語〗

  わがんあいご

 

道元が言っています、

愛語は愛心よりおこり、愛心は慈心を種とせり。

 愛語よく廻天の力あることを学すべきなり」と。

「愛語はよく廻天の力」とは、あらゆる困難を一変さ

せる力」ということであります。

和顔愛語

「和顔」はやわらかでやさしい顔で、「愛語」はやさし

い思いやりのある言葉のことですね。

幼い我が子に接する母親の姿そのものですね。

この言葉は仏典『無量寿経』に出てくる言葉だそう

です。

無財の七施の中にも掲げられています。

無財の七施

 「いいこだね・かわいい」などと子供に声をかけると、

子供はえ満面の笑みを返してくれます。

抱きしめたいほど愛おしくて、心が癒されますね。

このように、金・物が無くても、与えることのできる

布施のことで、自分も他人も幸せにするものであ

ります。

 

眼施・・・優しい眼差し 

和顔施

言辞施(=愛語施)    

身施・・・体を使って困っている人を助ける     

心施・・・思いやりの心を持つ

床座施・・・席や場所を譲る

房舎施・・・風雨などをしのぐ場所を提供する

 

どうですか。これ、日本の道徳教育の基本ですね。

世界的に「日本人は親切で、やさしい」という民力の

高さが、まるで別世界と高く評価されていますね。

異国の人は日本人総体のお客様ですね。

絶対に悪さをして、国民を汚すようなことをしないで

欲しいものであります。

ひょっとすると、世界平和を実現できるのは、日本

のこの民力かもね。

 

 

 

                        今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ 

ブッタいのちの言葉/宮下真著・道元禅の言葉/境野勝悟・

一休禅の言葉/境野勝悟ー知的生きかた文庫

心が晴れる禅の言葉/赤根祥道た著・空海感動の人生学/

大栗道榮・親鸞感動の人生学/山崎龍明—中経の文庫