精霊たちーはがき大ペン画 作品1423 | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

 故事のある言葉

 仏教からの言葉

 

〖鯛〗

たい

 

」は古くから、その赤い色から邪気を払う祝いの

霊魚ととされてきました。まさしく目出度い魚であり

ます。

江戸時代にはその力強さから、武士階級にも広まり、

幕府への献上品ともされました。

この時代には、福の神信仰が流行し、特にその中の

恵比信仰と結びつき、めでたい魚として広まってい

きます。

恵比寿神七福神で唯一、日本の神様でありま

す。

恵比寿神の前身は蛭子(ひるこ)であります。

蛭子は伊邪那岐命と伊邪那美命の最初の子供で

ですが、不具者として生まれ、これを嫌った両神に

葦の船に乗せて海へ流してしまいます。

何故不具者として生まれたが?

それは女神・伊邪那美から声をかけて、子作りをした

からだそうです。(おもしろいれ理由ですね。)

蛭子の姿は『古事記』に「わが生める子よくあらず

と記されているだけで、分からないそうですが、水蛭

と記される文献もあるそうで、それからすると手足

が無かったと予測されるそうです。

※水蛭子は漢語で「血吸蛭」、あの血を吸う「ヒル」ですね。

 

その後、海に流された蛭子は、釣竿と鯛を抱えた福

の神・漁業の神として帰って来ます。

これに応じて、鯛そのものが財福を象徴する魚とな

り、現在に至っていますね。

 

千葉県鴨川小湊に鯛が群生していた「鯛の浦」と

いう所があれますが、ここは日蓮上人の生誕地

日蓮上人が生まれた時、鯛が跳ね上がり蓮の花が

咲き乱れてと。

 

漢字の「」は、日本で考えられたものですが、漢語

にも日本でいうタイとは違う魚ですが「鯛」という字が

あるそうです。

「魚」に「周」を付したのは、一族の繁栄を祈るような

宴席で用いられるので、一族に幸福を行き渡せる

という意味合いから「周=あまねく」を付したと。

和訓の「タイ」は、古くは「平ら」と呼んでいたところか

らだそうです。

 

≪仏教語≫

〖牡丹〗

   ぼたん

 

〖唐獅子牡丹』の組み合わせで知られますね。欄間

とか仏具よく使われています。

獅子に牡丹の組み合わせには意味があります。

「獅子身中の虫」というように、獅子には外から入り

込んだ虫が寄生しています。この虫は獅子を食いつ

ぶすと言われます。これを殺すことができるのが、牡

丹から落ちる夜露だと言われ、獅子は夜になるとその

牡丹の下で眠ると言われます。

これが仏教に用いられ、どんなん強いものでも自分の

力だけでは生きていけるものではなく、他者によって

生かされ、初めて存在するという仏の教えの喩とされ

ています。

 

                            今日一日幸運でありますように!

                       

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 

新大字典(講談社) 

字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂) 

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武

部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝こ説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)

新明解「四字熟語辞典」 三省堂

新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)

新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂

新明解「類語辞典」(三省堂)

成語林(obunsha)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)

哲学用語入門(大和書房/高間直道著)

哲学辞典(平凡社)

漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)

仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)

落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)

中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)

漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)

動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)

古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)

中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)

中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫

世界の神様解剖図鑑 平藤喜久子著/(株)エクスナレッジ