ことばの物語
故事のある言葉
仏教からの言葉
〖天狗〗
てんぐ
「天狗」は鼻がとてつもなく大きい日本の伝説の
妖怪、また神とも言われたりします。
その鼻の高さから、鼻高で高慢になったり、自慢
することを「天狗」というようになりました。
天狗は山奥に棲み、人の形をして、鼻が高でく、翼
があって、神通力を持ち、飛行自在で羽団扇を持っ
ています。そして、人を魔道に導くと。(=外法様)
漢語の「天狗」は「流れ星」の意味であります。
これが日本で魔物の天狗となったのは『日本書
紀』の中に書かれているようです。
<京の都の空を巨大な火球(流れ星)が雷のような
音を立てて落ちたことがありました。あの恐ろしい
音はなんだと人々が騒ぎ立てていると、唐から帰っ
てきていた留学僧の旻(みん)が知ったかぶりをして
「あれは天狗(天の狗いぬ)の吠える声で、雷のに似
ているだけだ」と言ったのが始まりのようです。
旻は単に字面から判断しただけで、漢語で「流星」
を指す語であることを知らなかったんですね。>
これが後、山岳信仰の山の妖怪とされるようにな
りました。
天狗には「烏天狗(木の葉天狗)」と「鼻高天狗」がい
て、鼻高天狗の元祖は猿田彦の命と言われます。
それは古来の伎楽の猿田彦の面からだそうです。
猿田彦の命は天津神の邇邇芸命(ににぎのみこと)
が地上に降臨する際に道案内した神様であります。
〖知られる天狗の名〗(一部)
愛宕山の太郎坊・秋葉山の三尺坊・鞍馬山の僧正坊
比良山の次郎坊・比叡山の法性坊・筑波山の法印坊
≪仏教語≫
〖観念〗
かんねん
日常「観念しろ」なんて使いますが、これは「あきらめ
ろ・覚悟しろ」という意味ですね。
仏教語で「念を観(み)る」ということで、目を閉じ仏や
浄土を思い浮かべ、心で祈ることをいいます。
これが「あきらめる」という意味になったのは、観念す
ることで仏国土を見極め悟るという意味を持つことか
ら、物事の道理を「明らむ=明らかにする」し、悩みの
種を断つ。つまり「断念・覚悟」ということになったよう
です。
哲学用語の「観念」は「イデア」の翻訳に当てられたも
ので、最初に「イデア論」を唱えたのはプラトンでありま
した。
プラトンのイデアは「客体的で形相的な元型」というこ
と?
よく分かりませんね。そこで調べてみると、具体的な例
がありました。
例えば、三角形というと正三角形や二等辺三角形なと
様々な形の違ったものがありますか、それを三角形と
認識できるのは、人そのものに三角形の元型があるか
らであります。
また、いろんな花がありますが、それぞれが花である
ことを知り、さまざまな木についても「木」という元形を
持っているから木と認識できるということであります。
≪漢字の勉強≫
狗ーいぬ・ク・コウ
「犭=犬」に「句=小さくかがむ」で、子犬の意味。
※後に、犬の総称となります。
卑しい物にたとえられることがあります。
狗盗(くとう)
こそどろ。
狗が他人の家の食べ物を盗むように、こっそりと物を
盗む者。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社)
字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武
部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
植物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
古典語典「東洋」(渡辺紳一郎著/講談社)
中国名言物語(奥野信太郎編/河出書房)
中国名言集(一日一言) 井波律子著/岩波現代文庫
