ことばの物語
≪にわとりー鶏≫
〖庭鳥〗
「ニワトリ」はキジ科の鳥であります。
和訓の「ニワトリ」の語源は「庭で飼う鳥」ということ
からであります。
日本列島には弥生時代中期頃に中国から伝来し
たと。
鶏が家畜化された初めは、祭祀用であったといい
ます。
それは、その長く鳴く鳴き声が神秘的に感じられた
とこにあるそうです。
鶏は古くは「長泣き鳥」と称されていました。
「日本の神話」では、常世の声の象徴とされ、この
世に常世から時を告げるとみなされていました。
この鳴き声をリードするのが「金鶏」という美しい鶏
で最初に金鶏が鳴き、他の鶏がそれに続く考えら
れていました。
天照大神が天の岩戸に隠れた時、岩戸から出るよ
うに神々が岩戸の前に集まり、小高いところから長
泣き鳥を鳴かせます。
(これが神社の鳥居の語源であるようです。)
夜明けを告げる鶏は、これに関連して太陽を呼び出
す鳥とも言われるようですね。
伊勢神宮で鶏が放し飼いになっているのも、この岩
戸隠のお話によるものだそうですよ。
※常世は永遠不変の国で神域とされ、また死者の国
とも言われます。海の彼方にあるとされ、後に不老不
死の理想郷(神仙境)とも考えるようになりました。
浦島太郎が行った竜宮は常世の国でもあったといわ
れます。
〖軍鶏〗
「シャモ」と読みます。
鶏の一種で、この鳥を戦わせて観覧するのを
「蹴合(けあい)」「鶏合(とりあわせ)」といいます。
漢語では「シャモ」を「闘鶏」と表記します。
和訓の「シャモ」の語源は、シャロム(現代のタイ)か
ら伝来したもので、「シャロム鶏(ケイ)」が短縮して音
転したものであります。
【木鶏(もっけい)】
木彫りの鶏のことですが、このように全く動じない
闘鶏ということであります。
『荘子』にあるはなしからであります。
<中国は周王朝の時代。紀渻子という者が、王に
命じられて闘鶏を訓練します。
十日経って王は経過を訪ねます。
「まだです。やたらと強がっています」
さらに、十日経って王は経過を訪ねます。
「まだです。他の鶏をにらみつけています。」
さらに、十日経って王は経過を訪ねます。
「仕上がりました。他の鶏が鳴いても、
まったく反応反応せず木製の人形の
ようです。完璧であります」>
争わなければ負けることもないということですね。
鶏ーにわとり・ケイ
字の成り立ちは「奚+鳥」で、「奚」は「爪(下向
きの手)」に「幺(ひも)」に「大(両手を広げて立つ
人)」で奴隷を紐でつなぐ情景を表しています。
それに「鳥」を付して、紐でつないで飼いならした
鳥の意。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版)
動物の漢字語源辞典(加納喜光著/東京堂出版)
