ことばの物語
≪たいふう・わふく・さかなや≫
台風・和服・魚屋
〖台風〗
日本では古来「野分き=のわき」と言っていました。
「野分(のわき・のわけ)」は、立春から210日から
220日頃を指し、この頃に「野の草を分けるような
強い風が吹く」ということから、台風のことを指して
いました。
この言葉はすでに平安期には既に見受けられる
ようです。
私の子供の頃には、210日というと、は台風の
代名詞でもありました。
「台風」という言葉は、明治39年、中央気象台の
記録に初めて出てくるそうで、これは漢語の「大風」
に由来し、これは英語の「Typhoon=タイフーン」
の語源ともなっています。
タイフーン
太平洋北部に発達した熱帯低気圧。
(ギリシア神話の風り神TYPHONまたは、アラビア語
の「tufa=嵐」の説もあります。
語源が国際的に関連してそうですね。)
ハリケーン
スペイン語の「HURACAN=暴風の神」の転化した
もので、スペインの船乗りが「とぐろを巻く」という意味
で用いたと。
サイクロン
北大西洋、カリブ海方面の熱帯低気圧。
ギリシア語の「回る・旋回」の意味からで、「サイクル」
と語源を同じくします。
〖和服〗
現在では「和服=着物」となっていますが、本来は
「着物」は「着る物=着衣」でありました。
「和服」は明治期に入ってきた「洋服」に対するもの
として作られた言葉であります。
今では、一般の着衣は「服」といわれ、
「着物=和服」として区別していますね。
※「衣裳」というと、演劇や舞の時に身に付ける衣服
を指しますが、本来は「衣」は上半身に身に着け
るもの、「裳」は下半身に身に着けるものを指し
ていました。
〖魚〗
古来「魚=ギョ」は和訓では「いお・うお」と呼んでいま
した。
これが「さかな」となったのは「酒菜」(菜はおかずの
意味)からであります。酒の添え物として「魚」が多
かったところから「酒菜=魚(さかな)」となりましたと。
なお、酒の添え物は「肴=さかな」と表記きます。
※「肴(こう・さかな)」は「月=肉+爻(まじわる)」で
いろんな食材を交える御馳走の意。
古くは酒に添えるものの総称で、服飾品や武器
などが引き出物として添えられました。
江戸時代中期以後、食品がしゅとなったものです。
また、酒席の座興になる話題の歌舞などのことも
指します。
(参考:「日本語100の秘密」沢辺有司/彩図社)
誤字脱字ご容赦ください。
今日一日幸運でありますように!
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店)
新大字典(講談社) 字訓:白川静著(平凡社) 漢辞海(三省堂)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝こ説辞典ー冨山書房
中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編)
新明解「四字熟語辞典」 三省堂
新明解「語源辞典」(三省堂) ことわざ辞典(gakken)
新明解「故事ことわざ辞典」 三省堂
新明解「類語辞典」(三省堂)
成語林(obunsha)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新・仏教辞典(誠信書房)
哲学用語入門(大和書房/高間直道著)
哲学辞典(平凡社)
漢字の用法(武部良明著/角川小辞典2)
仏教語源散策(中村元編/角川ソフィア文庫)
落語ことば辞典(榎本滋民著・京須偕充編)
中国史で読み解く故事成語/阿部幸信著 山川出版)
漢字の語源図鑑(平山三男著/かんき出版
