精霊たちーはがき大ペン画  | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

 

ことばの物語

  ≪かんむり

 

昔、成人(二十歳)の印しとして冠をつけました。これ

加冠とい、これから二十歳のことを弱冠というよう

になりましたと。

和訓の「かんむり」は「被(か)かぶり」の転じたもの。

 

冠の字の成り立ちは「冖=かぶる」に「寸=手」で、頭

の周りを丸く取り囲む、かんむり。

 

冠笄(かんけい)

冠に笄(こうがい)で、男女の成人式のこと。

男は二十歳で元服し、冠をつけ、女子は十五歳で

笄をさす礼。

笄は髪をかき上げて髷(まげ)をとめる棒状の飾り

物。

もとは、髪型を崩さずに、頭のかゆいところを掻く

ときに使われるもので、女性の身だしなみに欠か

せないものでありました。

 

冠木門(かぶきもん)

二本の柱の上に一本の横木を渡した屋根のない

簡素な門。

 

冠履倒易(かんりとうえき)

冠と履(くつ)の位置がさかさまになる。上下の秩

序が乱れること

 

冠履を貴びて頭足を忘れる

冠や履を重んじて、そのもとにある頭や足を忘

れる。

本来を軽視して末を重視することであります。

何事も最終的には形式だけになってしまうもの

ようであります。

 

冕冠(べんかん)

昔の中国で皇帝がかぶる冠。絵などで見かける

簾の垂れた冠ですね。前に十二本、後ろに十二

本の玉簾がついています。

 

月桂冠(げっけいかん)

月桂樹、この樹は月の月宮殿に生えていますと

約1500mの高さがあるといいます。月にはい

ろんな夢のような話がありますが、その創造力

も月面着陸以来ついえてしまいました。

それはさておき、月には桂男が住んでします。

呉剛という男が仙人に仙術を学びますが、ある

時思わぬ失敗をしてしまいます。これに仙人は

怒って「お前を月に追放する。そこに大きい桂の

木がある。罪の償いとしてその木を切り倒すよう

に」と言い渡します。月に追放された呉剛は、せ

っせと斧を当てますが、切り口はすぐに元に戻っ

てしまいます。彼は今でも桂の木に斧を当てて

いるのであります。中国でいう桂は日本でいう

木犀だそうです。

月桂冠というと、競技の優勝者に褒章として与

えられたもので、最も名誉ある地位を表すもの

です。

こちらはギリシア神話からであります。アポロン

の求愛を拒絶しダフネは、つかまりそうになった

時、河の神である父親に頼んて樹木に変えても

らいます。この樹が月桂樹(ローリエ)で、アポロ

ンは悲しみ、その枝を冠に編んで常に自分の身

につけたという。

 

今日一日幸運でありますように 

 

                誤字脱字ご容赦ください。

 

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)

字訓:白川静著(平凡社)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)

暮らしのことば 語源辞典(講談社)

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編