精霊たちーはがき大ペン画  | ザーアートマンのブログ

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ペン画の展示。絵のサイズはハガキ大です。定年後書き溜めた絵画をできれば毎日一枚展示していきます。

 

ことばの物語

  ≪これ・この・ゆく・シ

 

之を知るものは之を好むものに如(し)かず

之を好むものは之を楽しむものに如かず。

知っているだけという者は、むそれを愛好するもの

におよばにい。

さらに、それを楽しむものにはおよばない。

学ぶということは、楽しいということにならないとね。

好きこそものの上手なれで、まず、学問の楽しさを

教えることが第一で、それさえできれば、何も言わ

ずとも学はなるものであります。

 

」の字の成り立ちは指示文字で「止に横棒(ー)」

でできていて、「」は出発線を示し、それに「止=足

で、出発線から今にも一歩踏み出してゆくことを示

し、ゆくの意味。借りて「これ」の意味に用いる。

 

【助字のこれ・この・の】

1.

 ㋐ 主格

   鳥之(の)将に死なんとするや其の鳴くや哀し

   人之将に死なんとするやその言や良善し

    「鳥の今にも死なんとする時は、その鳴き

    声は悲しいものである。

    人の末期の言葉には必ず真実があるから

    耳を傾けるに価する。」

 ㋑ 修飾・所属

   父母之(の)年は知らざるべかざるなり

    「父母の年は子供として知っていなければ

    ならない。」

 ㋒ 同格

   馬之(の)千里なるものは一食に粟一石を尽く

   す

  2.強意 の 「これ=これこそ」

   威武も屈すること能(あ)たわず

   此れを之れ大丈夫と謂えり

   「威厳でも武力でも、これをおさえつけること

   ができない。こういう人こそりっぱな男子とい

   うのである。」

 

之が辞を為す

いいのがれのことばをいう。口実を設ける。

之を掌上に運(めぐら)す

掌の上でころがす。事の大変なしやすいこと。

之を東閣に束(つか)ぬ

高い棚の上に置いたまま用いないの意で、書物を

積んだまま読みもしないこと。積読でありますね。

また、立派な人物をほっておいて用いないこと。

 

これやこの行くも帰るもわかれては

知るも知らぬもあふ坂の関   (蝉丸)

   「京の都から東国へ行く人も、都へ帰る人もこ

    こで別れて、出会い知ることも知らぬ人も会

    ってはわかれる名のとおりの逢坂の関」

 

「之」とは関係なさそうですが「これやこの」は「これ

はまあ」という意味でありますね。 

 

 

今日一日幸運でありますように 

 

201.7.10掲載再考

 

                  誤字脱字ご容赦ください。

勉強の主な参考書

漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)

字訓:白川静著(平凡社)

暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)

暮らしのことば 語源辞典(講談社)

講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵

漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)

動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール

英米故事伝説辞典ー冨山書房

中国の故事と名言500選 (平凡社/駒田信二・常石茂編