ことばの物語
≪おに・きにょうⅠー鬼≫
鬼を音符にして、超自然的なもの、その働きに関する文字
が作られています。
和訓の語源は「隠=おん」、かくれているものという意味で
あります。
鬼ーおに・キ
グロテスクな頭部を持つ人の象形で、死者の魂を表す。
<さまざまな鬼>
悪鬼(あっき)
悪い鬼、その代表が病気、特に疫病であります。
節分の豆まきは、悪鬼払い、つまり疫病退散であります。
暗鬼(あんき)
暗がりの中に見える鬼、暗がりの中の亡霊で、疑心暗鬼
という妄想から引き起こされる恐れや疑い。
陰鬼(いんき)
死者の霊魂、亡霊。
仏教で悟りを妨げる魔物の摩羅に「陰」「鬼」を付して陰摩
羅鬼という魔物が作り出されます。
疫鬼(えきき)
中国に伝わる妖怪で、疫病を引き起こすといわれます。
餓鬼(がき)
仏教の餓鬼道の住人で、生前強欲で嫉妬深い者が死ん
で生まれかわるといわれます。
がりがりでお腹だけが突き出し、常に飢えと渇きに苦しみ、
手にした飲食物は火と変わってしまい、永遠に飲食するこ
とができません。
邪鬼(じゃき)
四天王に踏みつけられいますね。
四天王は須弥の四方を守る天部で、東は持国天、南は
増長天、西は広目天、北は多聞天(=毘沙門天)。
邪鬼は、仏法を犯す邪神や祟りをする神、物の怪、怨霊
などであります。前身は夜叉(インドの闇の神)の家来で、
闇を飛び回りさまざまな災厄をもたらしていたといいます。
夜叉がが仏教に帰依した後、調伏されてようであります。
人鬼(じんき)
怨恨や憤怒によって死んだ人が鬼に変身したもの。
幽鬼(ゆうき)
死者の霊魂。亡霊、幽霊。
鬼蜮(きいき)
共に姿をみせないで人をそこなうところから、陰険な人を
言う。
蜮は水に棲み、砂を含んでいて、水に映る人影にその砂
をはいて射ると、その人は病気になるという。
鬼火(おにび)
夜に湿地などで燃える青い火。俗にいう火の玉。
狐火、燐火ともいいます。
日本で死者を送り出すとき、家の前で焚く火のことをも
いいます。
鬼気(きき)
ものすごい気配。気味の悪いぞっとする感じ。
鬼工(きこう)
人間業と思えないほど優れた出来栄え。
鬼哭(きこく)
幽霊が泣く、またその声。
「鬼さえ泣く」というたとえで使われますね。
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
漢字の用法ー角川小事典(武部良明著)
動物シンボル事典ー大修館書店/ジャン=ポール・クレベール
英米故事伝説辞典ー冨山書房
