ことばの物語
≪わらうー笑・嗤・哂・呵≫
嘲(あざける)
笑ーわらう・えむ・ショウ
笑うの古字が「咲=口に笑」であります。
從って、花が咲くことを「花が笑う」ともいいます。
いい表現ですね。花が微笑むんですね。
別の話ですが、「露が降りる」ことを「露が置く」という
表現もいいですね。
【字の成り立ち】
髪を長くした若い巫女の象形。竹の部分は長い髪の
象形らしい。
神事に関係しているようなので、白川静先生の字書を
調べてみました。
「みこが両手をあげ、身をくねらせ舞をおどる形。
神に訴えようとするとき、笑いながらおどり、神を
楽しませようとする様子を笑といい、わらう、ほほえむの
意味となる。・・・・・
竹の下の夭は身をくねらせて舞う形である。」
【笑うの成語】
笑う顔は打たれぬ=笑う顔に矢立たず
笑う顔には敵意も薄れるということ。
笑う者は測るべからず
怒る者はわかりやすいが、笑っている者は何を考えて
いるかわからない。
笑いは人の薬
笑いは百薬の長
笑って損した者はいない
笑う門には福が来る
ただ、福の神は要注意であります。
美人の福の神 吉祥天には醜女の貧乏神 黒闇天の
妹がいます。
この姉妹はいつも一緒に行動し、一身同体であります。
よくよく考えると福の神は美人で、貧乏神は醜女。
皮肉っぽいですね。
嗤ーわらう・シ
他人をあざわらうであります。
「口」に「蚩=無知な動物」ですが、この場合は音符で
意味には関係していませんと。
歯をむいて息を出して笑う声を表す擬声語。
呵-わらう・しかる・カ
「口」に「可=しかったり、わらったりする擬声語」で、
わらう、しかるの意味。
呵呵(かか)
大声で笑う。「カッカッカ」大声で笑う表現ですね。
呵欠(かけん)
あくび=欠伸
和訓の「あくび」の語源は「あくぶ=飽・厭」の名詞化し
たもの。
「飽きて厭になってついつい」でありますね。
欠伸と書くのは、あくびをして背伸びをするということ。
哂ーわらう
歯を出して笑うこと、ともあれば含み笑いとも。
はたしてどちら?
「西=ザルの象形で、すきまから水や息が漏れ去る」。
これからすると、含み笑いのようですね。
嘲ーあざける・わらう・チョウ
今日一日幸運でありますように
誤字脱字ご容赦ください。
勉強の主な参考書
漢字源(学研) 漢語林(大修館書店) 成語林(Obunsha)
新明解語源辞典(三省堂) ことわざ辞典(Gakken)
字訓:白川静著(平凡社)
暮らしのなかの仏教語小辞典(ちくま学芸文庫)
新佛教辞典(誠信書房)
暮らしのことば 語源辞典(講談社)
講談社現代新書ー漢字の字源・漢字の知恵
部首ときあかし辞典(研究社)
A・ビアス『悪魔の字典』(角川文庫)
これは使える!スピーチ引用名言辞典 モーリス・マルー編 PHP文庫
