2011年ごろのウクライナの状況についての論文がネット上で見つかりました。
https://forumpoland.org/wp/wp-content/uploads/2022/09/galicja.pdf
2022年のロシアのウクライナ侵攻以来、「ウクライナ=善:ロシア=悪」という幼稚な二元論がマスメディアを支配しており一般大衆を惑わしていますが、いわゆる「知識人」の多くもそれに加担しているようです。
2014年のウクライナでの政変についても日本のマスメディア(テレビ)は意味不明な報道しかしておらず、何がなんだか訳が分からなかったのですが、下の記事を見てある程度理解できたように思います。
上掲の論文はそれ以前のものですので、現在よりは客観的にウクライナの内情を書いているようです。
以前の記事でも書いたのですが、ウクライナはロシア帝国・ソビエト連邦に組み込まれた時期の違いから西部・中央部・南部・東部に四分されるようですが、1991年の分離独立以後20年経過した2011年の段階でも南部・東部はロシア語話者の割合が高かったようです。
分離独立後に生まれた若年世代は母語に関わらず「ウクライナ国民(≒ウクライナ人)」アイデンティを持っているのでしょうが、ソビエト連邦時代を知っていた高齢世代のソ連人アイデンティは消えたのでしょうか?
現在のウクライナは、2022年以降の紛争からの避難や徴兵逃れなどでの国民の国外脱出により、人口流出が止まらなくなっているみたいです。
国勢調査などをする余裕もないでしょうから全くの推計でしょうけど、2023年2月の時点で800万人以上が国外へ避難しており、その後も人口流出が続いているようですから、3千万人前後になっているみたいです。
NATO側がウクライナの中立を保障しない限り、ロシア側も侵攻を続けざるを得ないでしょう。
ロシア側の最大の目的はウクライナの中立化だとしか思えないのですが、NATO側がそれを否定し続けて軍事援助を続けてウクライナに代理戦争をさせているので紛争が終わらないのに、そのことが日本人の多くには全然理解できていないようです。
今回の選挙でプーチン氏が落選したとしてもこの侵攻目的は変わりませんし、よりタカ派の人物が大統領になった場合、予測不能の事態になったかもしれません。
シカゴ大学のミアシャイマー教授が主張しているようにNATOの東方への拡大がロシアを追い詰めて軍事侵攻に踏み切らざるとえなかったのだろうと私も思うのですが、ウクライナの中立化をNATO及び国連が保証すれば紛争はすぐに終わるでしょう。
極右の民族主義者やネオナチとユダヤ人のゼレンスキー大統領の不自然な組み合わせがなんかおかしいと思わないほうがおかしいでしょう。
カナダもNATO加盟国ですし、現在の国連のアントニオ・グテーレス事務総長もなぜかNATO加盟国のポルトガルの政治家で、ウクライナ紛争の解決にはあまり関心ないようです。
現在のゼレンスキー政権は、NATOの代理戦争を続けることによるNATOからの援助でかろうじて成り立っているので白旗を上がられませんし、ウクライナが白旗を上げて中立化しない限りロシア側も紛争を終わらせられないでしょう。
第二次世界大戦でのソビエト連邦の死者は2700万人というものすごい数だったそうですが、もしかすると現在のウクライナの人口はその数字を下回っているかもしれません。
ロシア国内ソビエト連邦時代を経験している高齢者の中にはプーチン大統領はスターリンと比較して生ぬるいというタカ派も結構いるそうです。
もしかすると、まあ、まさかそんなことなないと思うのですが、ウクライナの人口がO人(=ノーマンズランド)になるまで紛争が続くのかもしれません。
というか、全面核戦争になったら世界中がノーマンズランドになるかもしれませんので、早急に紛争を終わらせないと危ないのですが、欧米(特に英・米)は火に油を注ぐばかりで、紛争を終わらせようとはしません。
米国に逆らえない日本政府は欧米側でウクライナ援助を行っていますが、日本国内ではインフレにより低所得層が困っているのに、これまでに1兆8700億円を援助しているそうです。
どこからそんな金が出てくるのでしょうか?
ありがとうございます