ロシア・ウクライナ紛争の背景② ウクライナ人というのは何か? | 鳥頭三太郎の生活と意見と愚痴とぼやき及び鳥頭日記あるいはオポッサムの遠吠え且つ懺悔録または自己批判文及び居酒屋談義あるいは備忘録

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 私の日々思うことや、見た映画や読んだ本の感想や、ネットで見つけた情報なんかを皆様にお知らせしようと思います。
 なお、私のいうことにはいろいろ間違いもあると思いますので、100%信用してしまわないよう気を付けてください。

 ソビエト連邦崩壊で連邦を構成していた各共和国が分離独立して今年で33年経過していますので、各国ごとの「国民アイデンティ」が形成されているでしょうが、それは「民族」とはまた異なります。

 

 

 

 

 ドイツとオーストリアはどちらもドイツ人が大部分の国ですが、別の国家を形成しており、歴史的にも統一国家であったのはナチスドイツによる併合から敗戦までの数年間にすぎません。

 

 

 

 

 日本人は、日本国が単一民族で形成されていると思い込んでいるのが多いですが、沖縄は江戸時代までは琉球王国として一応独立国ということになっていましたし、北海道も幕末までは松前半島までが幕藩体制の範囲で、それ以外はアイヌの土地でした。

 

 

 

 

 琉球語は最近の言語学者の中には日本語(和人語)とは別言語に分類するのもいるようですし、アイヌ語は日本語(和人語)とは別系統の言語と考えられているようです。

 

 

 

 

 日本も、和人系日本人、琉球系日本人、アイヌ系日本人の多民族国家なのですが、圧倒的に和人系が多いのと、混血や文化的同化が進んでいるため単一民族と錯覚しているだけです。

 

 

 

 

 そもそも「ユダヤ人とは何か」問題など、「民族」概念自体が定義不能なので、社会科学では現在はあまり使用しないようになっており、以前は「民族学」と呼んでいたのを「文化人類学」と言うようになっています。

 

 

 

 

 

 日本人の中には「ウクライナ民族」というのが存在しているように錯覚しているのが結構いるみたいですが、元々ロシア・ベラルーシ・ウクライナは住民の大部分が東スラブ系であり、ロシア帝国~ソビエト連邦時代に文化的均質化が進んでいたようです。

 

 

 

 

 現在のウクライナの領域は、ロシア革命時の混乱期にウクライナ共産党の管轄区域として設定されたものが固定化したものらしいので、文化的な要素とはあまり関係なかったみたいです。

 

 

 

 

 また、クリミア半島は1954年に当時のフルシチョフによってロシアからウクライナに移管されましたが、ソビエト連邦国内での管轄の変更にすぎなかったので、あまり問題にはならなかったようです。

 

 

 

 

 ロシア語話者とウクライナ語話者の対立構造みたいなことも言われますが、ゼレンスキー大統領はロシア語ネイティブで、芸人時代はロシアでの活動が多かったそうです。

 

 

 

 

 おそらく「ウクライナ民族」というのはないのでしょう。

 

 

 

 

                 ありがとうございます