~思い出す言葉~
悲しく、憤りや怒りを覚える出来事がある。
令和に入ってからも、そんな長くない間隔で残念ながら起こってしまっている。
その出来事に対して、ニュースで流れるテレビ画面につい怒りの声をぶつけたり、SNSでその腹立ちを投稿してしまいそうになる。
それはきっと普通の事で、誰かの痛みや理不尽な出来事に対するごく当たり前の怒りなんだけど、一つ肝に命じていることがある。
それはその時自分の中で沸き上がるネガティブで攻撃的だったりする言葉を絶対に文字にしないこと。
ネガティブな言葉にはネガティブなモノを集めてしまう強い力があり、新たなネガティブな『何か』を自分の中、もしくは自分の知らないどこかに生み出してしまう気がするからだ。
それが形として残ることはスゴく良くない気がする。そのくらい言葉や文字には力があると思っている。
人間がそこまで出来ていないので口から出てきてしまった言葉は吐き捨てるしかないんですが、それを文字にして残すことは絶対にしないことにしている。
それを私は自分の中のすごく重要なルールにしている。
そして、そんな言葉を文字にしたくなる事が残念ながら起こってしまったとき、私は今までに出会い心に留めておくべきだと思ったいくつかの先人の『言葉』を引っ張り出し、思い返すことにしている。
今回はそんな言葉の中から、『逆説の十ヶ条』を書き出してみたいと思う。
結構有名な言葉だと思うので、知っている方もいらっしゃると思うし、以前に一度紹介したこともあるんですが、全文載せてみます。
『逆説の十ヶ条』
1、人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在だ。それでもなお、人を愛しなさい。
2、何か良い事をすれば、隠された利己的な動機があるはずだと人に責められるだろう。それでもなお、良いことをしなさい。
3、成功すれば、嘘の友達と本物の敵を得ることになる。それでもなお、成功しなさい。
4、今日の善行は明日になれば忘れられてしまうだろう。それでもなお、良いことをしなさい。
5、正直で率直なあり方はあなたを無防備にするだろう。それでもなお、正直で率直なあなたでありなさい。
6、最大の考えを持った最も大きな男女は、最小の心を持った小さな男女によって撃ち落とされるかもしれない。それでもなお、大きな考えを持ちなさい。
7、人は弱者を贔屓にはするが、勝者の後ろにしかついていかない。それでもなお、弱者のために戦いなさい。
8、何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれない。それでもなお、築き上げなさい。
9、人が本当に助けを必要としていても、実際に手を差し伸べると攻撃されるかもしれない。それでもなお、人を助けなさい。
10、世界のために最善を尽くしても、その見返りにひどい仕打ちを受けるかもしれない。それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
いい言葉だからと言って、それが正しいかどうかは分からない。
綺麗事にしか聞こえない時もあるだろうし、そんな事考えられないなんて状況も沢山あると思う。
そんな中で、自分の内側にネガティブな言葉ばかりを蓄積していればどうなるだろう?
自分で発した言葉ですら自分を傷つける刃物になるんじゃないだろうか?
心に留めておくべき言葉は、今ではなくても、いつかの自分に効く薬。
文字にして残すべきはそんな言葉だといつも思っている。
そしてもう一つ。
被害に遭われた方、またそのご親族、関係者の皆様の今の状況や心中を私が知ること、想像することなど出来ませんが、少しでも早く、少しでも心身が安らぎ穏やかになるよう心から願っております。