失われた30年をもたらした失政の結果(9)  貧すれば鈍する | 子や孫世代の幸せを願って

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失われた30年をもたらした失政の結果(9)  貧すれば鈍する

 

政府がカネがないとする妄想に取りつかれ、自由化カルトに陥り、経済の長期停滞(長期デフレ)と貧困化を招きました。

「貧すれば鈍する」、すなわち「貧しくなれば、まともな判断ができなくなる」、とりわけ「今だけ、カネだけ、自分だけ」、そのような事例が日本で頻発しています。本来なら働くはずの自制が利きません。

 

北海道を始め日本全国で中国人が不動産を爆買いしており、防衛や水・食料といった安全保障上の問題とともに文化破壊、治安悪化につながると懸念されています。

中国資本や韓国資本によるメガーソーラー設置についても同様です。

これには、「売ってはまずい先だが、カネになるなら」という日本人の貧困動機も作用していると思います。

 

低賃金・長時間労働を強い、ハラスメントが横行するブラック企業。デフレで否応なく追い込まれた企業の断末魔と言っていいでしょう。

いい意味で「家族的」であり、「集団主義」を強みとしていた日本企業が、「長期デフレ」、「株主第一」、「効率第一」により殺伐とした「今だけ、カネだけ、自分だけ」的風土に変わってしまいました。

 

「公益」を放棄する。あるいは商品化し、カネに換える。民営化というのはそういうことなのです。カネが無いと思い込んだ政府が、新自由主義、すなわち「効率化」「自由化」をお題目に、「カネ」のために、カネ儲けしかない企業にこれを明け渡す。全くの責任放棄です。

 

ここでは詳しくは触れませんが、鉄道、道路、郵便、水道、電力、種子、農業、漁業、通信などなどライフラインや基幹インフラの多くのものが国から切り離され、また離されようとしています。またこれらにはほとんど外資参入規制が無いか、あってもザルのようなものだと思われます。その意味で「売国」が進められています。

 

さらには「国民の健康、命」も自由化の名のもとに売られています

例えば国民皆保険制度の解体につながる「自由診療」の拡大、同じ意味合いでの「混合介護」の導入議論。

また命への危険ゆえに「海外で使用規制強化が進む農薬」の規制緩和や抜け穴だらけの「遺伝子組換食品」表示、「ゲノム編集食品」に至っては表示義務すらありません。

ここまでくるともはや「亡国」です。

 

政府は、自ら「貧である」と錯覚し、自分で自分の首を絞めていることに気づかず、カネを求めて暴走を続けているのです。