梅雨入りが遅れている関東平野。
それでもジメジメとした夏の空気に入れ替わりつつあり、いよいよ気温と湿度と500との攻防が激しくなる季節となりました^^;;。
曇りで気温が低めでも蒸しっとした
本日午前中、
52wさんがちょっとした用事で来宅。
小一時間ほどでしたが
楽しく過ごせました^^。
そのうちまた
いつもの場所で偶然しましょう。
さて、走行中にどこからともなく車内に漂い始める不穏な臭いにハッとすることがあるMEX。
「…これは外から入って来た臭いか、そ、それとも…500から?…いやいや…」
その臭いがなかなか消えないと不安な気持ちが高まっていき、
「お願いヤメテー!」
となった経験は、乗り慣れた皆さんにもきっとあることでしょうw。
うん、嫌よね…
すっごく嫌よね。
そんな気になる臭いは工業地帯や工場用水路からだったり、或いは周辺を走る他車からであったりしつつも、それらは時として間一髪・ギリギリセーフ!で廃車を免れることにも繋がることから、危険察知のための重要な要素であり、決して無視してはイケナイこともあることを経験してきたのでした。
ということで今回はそんな自身の経験や、500乗りさんが遭遇したネタなども含めて
500の不穏な臭いあるある
でございます。
MEXが過去に遭遇して不安になったのは…
A)オイル焼け臭
B)いい感じに腐った玉ねぎ臭
C)ガソリン臭
D)ゴム焼け臭
E)グラインダーで鉄を切った臭
F)配線が焼ける臭
G)怪奇、猫のう●こ臭
といった感じです。
え?
「G)が気になる!」
って?
まぁまぁ、最後に書くので待ってくださいw。
A)オイル焼け臭
走行中にどこからともなく車内に漂う、不穏なオイルが焼けた臭い。
嫌ですよねー。
自車からとは認めたくないですよねーww。
それでもこれは十中八九自車からというのが現実でした。
以前『500のオイル漏れあるある』で書いたように漏れる場所の可能性はいくつもあるけれど、MEX号に多かった順に掲げると…
1)オイルレベルゲージ抜けによるオイル漏れ。
2)タペットカバーのガスケットからのオイル漏れ。
3)修理が厄介なプッシュロッドチューブからのオイル漏れ。
4)オイルフィラーキャップの締め付け不良によるオイル漏れ。
5)油圧センサーの製造不良によるオイルの噴き出し。
などにより、エキパイやマフラーの太鼓にオイルが付着して焼けたことが原因でした。
更に、
6)オイルフィラーキャップそのものが脱走したことでオイル噴きまくり。
7)ヘッドガスケット損傷によるオイル漏れ(エキマニ直下の穴開きボルトからオイルが霧状に吹き出す)。
というのもたまに聞きます。
なのでオイル焼け臭がしたら可能な限り早急に安全な場所に停車して、確認するのが正しい対処法かと思います。
B)いい感じに腐った玉ねぎ臭
走行中にどこからともなく車内に漂う、不快で鼻を突く、いい感じに腐った玉ねぎの臭い。
これも残念ながら十中八九は自車のミッションオイルが漏れている証しだったという…。
ミッションオイルの臭いを嗅いだことがある人ならわかると思いますが、エンジンオイルと区別するためなのか、過去のどのブランドのミッションオイルもとにかく臭い!
しかも走行により熱が入った状態だと更に臭い!のです。
MEX号の原因としては、ドライブシャフトブーツの破れによる漏れでした。
その場合は停車直後にブーツの辺りを見ると、オイルが滴っていることが多いです。
他にはミッションケースの継ぎ目から漏れたなんて話もごく稀に聞きます。
過去に2度ほど自車からではなかったことがありますが、走行中に臭うということは結構漏れている場合がほとんどなので、やはり可能な限り早急に安全な場所に停車して確認したいところです。
破れたドライブシャフトブーツ。
C)ガソリン臭
これは給油直後のキャップの締めが甘かった場合を除き、非常に危険な兆候。
早急に安全な場所に停車して確認しないと絶対にダメです。
過去の経験だと…
1)ゴムタイプの燃料ホースの劣化で、キャブレターや鋼管燃料チューブとの継手で漏れた。
ということがあります。
500乗りさんの間では…
2)キャブレター側のホースニップルが抜けた。
3)鋼管燃料チューブのボディ貫通部にグロメットが適切に入っていなかったため、擦れて鋼管燃料チューブに穴が空いた。
というのも聞きます。
特に聞くことが多いのが2)でしょうか。
これは燃料ホースの向きがどうあれ、また、たとえエキマニやエキパイに直接燃料が掛からなくても、エンジンルームに気化した燃料が充満することを思えば、極めて危険であることは想像に難くありません。
実際、2)に限らずとも燃料ホースが外れて車両火災となり、廃車となってしまった例も聞いたことがあります。
因みに、キャブレターの塞いである方のニップルや塞ぎ材が外れてガソリンを噴くことも稀にあるようです。
キャブレターのニップル抜けは、耐ガソリン性のある接着剤やエポキシパテ等で接着したり、熱嵌めし直したり、或いはタップを立ててねじ式のホースニップルに付け替えるなどの補修をしている人もいらっしゃるようです。
出先で漏れると怖いので、私は予備のガソリンホース1mほどとキャブレターのニップルが付いているフタ部分の予備、そして消火器(粉末ではなくガスのタイプ)を積んでいます。
ホースニップルはキャブレターに
しっかり嵌め込んであるけど、
長年の使用で外れることがある。
D)ゴム焼け臭
これは大昔に峠道を頑張り過ぎた結果、126タイプのオイルレベルゲージのゴム栓が溶けてクランクケースにへばり付いてしまったものの、どうにも取ることができないためにそのまま走ったら、遂にはゴム栓がクランクケース内に落下。
やがて排ガスから猛烈にゴム焼け臭がしてきて大騒ぎ…という『アサマ ヘルクライム2000!!~ワレ キカンセリ~』事件以外は、自車が原因でありませんでしたww。
以来、ゴムが焼けた臭いがすると、
「他にエンジンの熱やマフラーの熱が伝わるゴム部品ってあったっけ?」
と悩んだりもしますが、レースしているワケじゃないからタイヤじゃないだろうし、ドライブシャフトブーツは焦げたりしないし…
でもエンジンルームのヒーターホースが外れてエキパイやマフラーに接触して溶ける可能性はあるかも?
あとファンベルトがスリップして焦げてるとか…そんなことあるのかな?
などと考えもしましたが、まぁ普通は外部からの臭いのようですね。
E)グラインダーで鉄を切った臭
これね、臭う度にと〜っても不安になるんだけど、どこかがオイル切れになって金属同士が激しく擦れていない限り、臭ってこないんじゃないかなぁと思っています。
だいたい臭ってくるのは湾岸の工業地帯とか、錆び錆びでボロボロのダンプやトラックが横を通り過ぎた時だし。
500だと可能性としてはミッションやエンジン、ドライブシャフト周りが該当しそうだけど、臭うほどオイル切れしていたら焼き付いて走れなそうだし、その前にすんごい異音がしそうですしね。
オイルやグリースのメンテさえしてあれば大丈夫かなぁと思っています。
F)配線が焼ける臭
昔懐かしの『首都高エレキング事件』…そう、イタリアでオルタネーターからの配線をした際に間違えてヒューズを介さない回路にしてあったせいで、ライセンスランプの配線がショートしただけでランプスイッチに繋がる配線までもが炎上し、ランプスイッチが溶けて陥没。
そしていくつかの配線の被覆が溶けて無くなったという恐ろしい経験が…。
プラス側配線が剥き出しになったものの車両火災に至らなかったのは、単に幸運だったのかもしれません。
配線の焼ける臭いって、アレ、独特なんですよね。
以来、そんな臭いがするととっても不安になっていたんだけど、11年ほど前に配線を全て引き直して以降、端子類をチマチマと日本製のしっかりした物に交換したり、元は恐ろしくも剥き出しが標準な端子部分に被覆をしたりで、MEX号では余程のことがないとショートしないようにしたつもりなので、今はかなり安心^^。
配線が古くなってカチコチな場合や、端子の配線が切れかかっている場合、或いは前オーナーが後付けした装備の配線がぐちゃぐちゃで怪しい場合は、大変面倒でコストも掛かるけど、ショップさんにお願いしてでも配線の引き直しをオススメします。
リスクが減るだけでなく、ランプ類が全て明るくなって快適ですよ。
G)怪奇、猫のう●こ臭
お待たせしました!
これが一番気になってるイケナイあなたに贈る、悲劇の物語です。
え?
「そんな臭いするハズがない!」
ですって?
いやいや、そんなこともあるのでございますよ^^;;。
今からさかのぼるとこ23〜24年ほど前、つまり乗り始めて2年から3年くらいの頃だったろうか。
走り始めると異様な臭いが車内に漂って来るようになってしまったMEX号…。
その臭いは現場の帰り、あろうことか土の駐車場で猫のうこを踏んでいたことに気付かずに、MEX号を運転してしまった時の臭いにそっくりだったのだ!
そのうこは靴底とフロアマットとペダルにニットリとこびり付いていたことから、
「ひぃ〜、これは”うこ”と呼ぶには柔らかすぎる!ということは”うち”だったのかもしれない!」
と泣きながら、何度も何度も洗剤で洗い流したのも懐かしい思い出である。
そう、硬いのは”うこ”で、柔らかいのは”うち”と呼ぶのがMEXの定義である。
因みに毛玉が入っているやつは”うも”とMEXは呼ぶことにしている。
話を戻そう。
「うがー!またやっちまったのか!」
と、臭う度に靴の裏を確認するも、あの猫のがこびり付いた地獄のような光景はそこにはないのだ。
「ん〜、なんだ?外からか?」
それでもしつこく漂って来る忌まわしきその臭いは、もはや異臭レベルですらある。
そもそも外からならこんなにしつこく臭っては来ない。
「ま、まさかタイヤに!?」
でもタイヤ4輪の全ての溝を確認しても、溝にネッチョリ食い込んだらしき物体はない。
もちろん、マフラーのタイコの上での丸焼きができていた!なんてこともない。
結局原因がわからないまま1年近くが過ぎた頃、バッテリー液がすぐに減るので、走行直後に補充しようとしたその時、
「は!?貴様かー!」
なんと、臭いの発生源はバッテリーだったのだ!
「ひぃー!なんでじゃー!」
と、すぐさま主治医に電話すると、
「過充電だな。オルタネーターレギュレーターが壊れてるんだよ。」
「なんですとー!?」
「滅多にないけどな。ガスが発生するからすぐにわかるだろう。」
「お…おのれ…」
そんなワケで新品のレギュレーターに交換したところ、臭いはぱったりと止んだのだった。
オルタネーターレギュレーターは
密閉されているので、
見た目では壊れているかわからない。
後に調べてみると、どうやら鉛バッテリーの過充電では硫化水素ガスが発生し、腐卵臭がするとのこと。
(卵が腐ると硫化⽔素が発⽣するそうで、腐卵臭の元は硫化水素なのだとか…。)
そして硫化水素ガスは嗅覚や眼の損傷の他、呼吸障害などももたらし、最悪は死に至る場合もあるそうだ…。
(火山地帯の窪地で稀に死者が出るのも、硫化水素ガスが原因とも言われている。)
MEX号の例ではバッテリーで発生した硫化水素ガスがトランク内に充満し、メーターの隙間などを通ってキャビン内に入ってきたのだろう。
「お…恐ろしいじゃねぇじゃねぇか。シャレになんねーぞ!」
通気性抜群な500じゃなかったら、今頃こんな文章を書いていなかったかもしれない…
ということで、過充電には要注意です。
もちろん過充電を繰り返して腐ってしまったバッテリーはすぐに交換しましたよ。
若かりし頃の踏んだMEX。
といった感じでしょうか。
原因が書いてあることと異なる場合もあろうかと思いますが、
A)オイル焼け臭
B)いい感じに腐った玉ねぎ臭
C)ガソリン臭
G)怪奇、猫のうこ臭
には特にご注意を。
500の不穏な臭いあるある_ END