500のオイル漏れあるある | Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

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○○○ 71' FIAT500との生活○○○
MEXが綴る旧FIAT500との悲喜こもごもな日々

台風2号の影響で来週から雨続きな予報が出ていますね。

なんだかもう梅雨入りしてしまいそうな勢いだし、極端な影響が出ないと良いですね。

 

 

えー、先ずはご報告です。

ブログの『テーマ』を少し弄りました。

 

廃止:

裏メンテ→MEX号メンテNowへ。

 

新規:

ゲソゲソ系→過去のゲソゲソネタはこちらへ移動しました。

500あるある→過去のあるあるネタはこちらへ移動しました。

 

『テーマ』一覧はこうなりました。

 

 

 

さて、ここから本題です。

500に乗っていて気になるのがオイル漏れ…。

多少の滲みや漏れは大目に見るしかない部分もありますが、果たしてどこから漏れるのか。

長く乗って来て多少はわかるようになって来たし、

「意表をついてこんな所から漏れた!」

という話しも聞くので、そんなことを書いてみようと思った今回は

500のオイル漏れ

あるある

でございます。

 

 

*詳しくない人でもイメージできればと思って書いたので、詳しい人向けの内容ではありません。

*素人の経験という目線なので、詳しくはプロに尋ねてください。

*どうすればエンジンのカバーを外せるかわからない人はプロに診てもらいましょう。

*修理は簡単にできない部分もあるので、そういう箇所はプロに直してもらいましょう。

*締め付けトルクは”塩梅”と書いてある箇所がありますが、加減を言葉で伝えられないため、聞かれてもお答しませんので、壊したくなければプロにやってもらいましょう。

*敢えて書きますが、写真で見当が付いてご自身でできる人でも、自分でやった以上は全て自己責任です。

*私は一切責任を負いません(私のブログ全てに適用)。

 

 

 

□タペットカバー

 

 

 

 

経験上、最もありがちでわかりやすいのが、タペットカバーからのオイル漏れでしょうか。

 

1:オイルフィラーキャップからの漏れ。

→オイルフィラーキャップがちゃんと閉まっていない。

→蓋のゴムパッキンが腐って硬くなってる。

 

2:タペットカバーのナット辺りからの漏れ。

(MEX号は特殊なナットに交換しています。ナットの形状は様々です。)

→ワッシャーの下にオイル漏れ防止パッキンが入っていない、又はパッキンが古い。

→ナットの締め付け不足。

*ナットの締め付けすぎはタペットカバーが変形するので要注意。

*締め付けトルクはタペットカバーガスケットからオイルが漏れない程度、という”塩梅”。

 

3:タペットカバーガスケットからの漏れ。

→2のナットの締め付け不足。

→ガスケットが腐って割れているなど。

*タペットカバーの奥側は見え辛くて盲点、指で触れば漏れているか確認できる。

(エンジンが冷えてからじゃないと火傷するので注意。)

 

 

 

*MEX号は126エンジンなので、

L以前とスターターの位置が異なります。

L以前だと4の辺りに

スターターがあります。

 

 

タペットカバーの奥側から漏れていると、この4からミッション辺りへと垂れて汚れているので、スマホを突っ込んで撮影してみるとわかりやすい。

 

 

 

□エンジン

 

 

*エンジンのカバーを外すと

こうなっています。

*ファン側からの写真です。

*向かって左がミッション側です。

 

 

5:過去のタペットカバー周りからのオイル漏れや、キャブレターからのガソリンの漏れなどで汚れている。

 

6:5からの漏れや、写真と反対側にあるプッシュロッドチューブからの漏れが、空冷ファンの強力な風圧によってこちらに側まで回って来て汚れている。

当然オイルパンの方まで汚れが広がっている。

 

 

 

本来は矢印の先に

穴あきボルトが付いているが、

外してある個体も見かけます。

無くても問題ないと聞くので

MEX号では付けていません。

 

 

7:穴あきボルトの穴もしくは、ここの穴からオイルが勢い良く噴き出す。

→私は経験が無いが、ヘッドガスケットに問題があると噴き出して、エンジンフードにまで飛び散るらしい。

*ヘッドの増し締めで直らない場合は即入院させる。

 

 

 

*エンジンのマフラー側のカバーを

外した写真。

126エンジンなので

L以前とはデスビの形状が異なります。

プッシュロッドチューブの形状には

種類があり、

これはソリッドタイプです。

 

 

8:プッシュロッドチューブ(5本ある)からの漏れ。

→チューブの上下にあるガスケットが腐って、縮んだり切れたりしている。

*ガスケットの交換はヘッドを外さないと出来ないので厄介。

 

9:オイルレベルゲージからの漏れ。

→レベルゲージのゴム(L以前はOリング)が腐って痩せている。

 

10:デスビの根本からの漏れ。

→デスビ固定ボルトの締め付け不良。

→薄い紙ガスケットが入っていないか古くて腐っている。

 

11:油圧センサーからの漏れ。

→センサーの締め付け不良。

*クランクケースはアルミなので締め付け過ぎは厳禁(締め付けは塩梅)。

→配線端子根本からピュー!っと勢い良くオイルが噴き出す(まず無いけど)。

*信じられないかもしれないけど大昔にMEX号でそういうことがあって、あっという間にオイルが減ってしまった!主治医も電話では信じてくれなくて、「なんだこれ!こんなの見たことがないよ。」と、初めて見た現象にウケて(?)いたww。

 

 

 

*プッシュロッドチューブのアップ。

矢印の先から漏れている例。

 

 

 

 

 

12:エンジンカバーのサーモスタットのフラップから漏れる。

→原因は3のタペットカバーか、8のプッシュロッドチューブからの漏れ。

*もちろんエンジンカバー下のクランクケースにも垂れて来る。

 

 

 

□オイルパン周り

 

 

*アバルトタイプオイルパンなので

ノーマルとは異なりますが、

原因は同じです。

 

 

13:オイルパンガスケットからの漏れ。

→16本(だったかな?)あるボルトの緩み。

*締め付けすぎるとノーマルオイルパンは歪んでしまう。

*クランクケースはアルミなので締め付け過ぎは厳禁(締め付けは塩梅)。

→オイルパンガスケットが古くなって腐っている。

 

14:ドレンボルトからの漏れ

→ドレンボルトの締め付け不良やオイルシール不良。

*締め付けトルクは塩梅。

 

15:ファンシュラウドには、13や5や6の漏れが伝って出て来る。

 

 

 

 

14、15:フライホイールカバーには、オイルパンからの漏れが伝わって滴れて来ることが多いが、後述する17からの漏れということも。

*フライホイールカバーは単なる蓋なので、オイルシール機能はない。

 

 

 

 

16:オイルパンからの漏れを掃除して、フライホイールカバーを外した状態。

フライホイールが巻き上げたのであろうオイルで、内部が汚れている。

 

 

 

*エンジンを下ろし、

クラッチやフライホイールを外した写真。

過去のオイル漏れで汚れています。

 

 

 

 

17:この裏にあるクランクシャフトのオイルシールから漏れることも稀にあるらしい。

 

18:恐ろしいことにこのメクラ蓋から漏れることが、ごく稀にあるらしい。

 

 

 

□ミッション

 

 

 

19:ミッションケースから出ているシフトレバーフォーク根本からの漏れ。

→シフトレバーフォークのOリングの劣化。

*多少は滲むのが普通で、MEX号も滲む。

*特殊な改造をしない限り防げないと思われる。

 

20:19の漏れが伝って、このボルトから漏れているように見えることがある。

 

21:ミッションオイルドレンからの漏れ。

→ドレンボルトの締め付け不良。

*ミッションケースはアルミなので締め付け過ぎは厳禁(締め付けは塩梅)。

 

 

 

 

 

22:ミッションオイル注入プラグからの漏れ(漏れることはあまりないと思われる)。

→プラグの締め付け不良。

*ミッションケースはアルミなので締め付け過ぎは厳禁(締め付けは塩梅)。

 

 

 

□ドライブシャフト周り

 

 

 

23:ドライブシャフトブーツホルダーからの漏れ。

→4箇所あるボルトの締め付け不良。

 

24:ドライブシャフトブーツからドライブシャフトが出ている部分の漏れ。

→構造上多少漏れて来るのは仕方ないっぽい。

*長距離走った翌日に床に1〜2滴垂れてる程度は目をつぶる。

*ミッションオイルを入れすぎると漏れやすいようだ。

 

25:ドライブシャフトブーツからの漏れ。

→走った後に床にオイル溜まりができるようならこのブーツが破損している。

 

 

 

*ドライブシャフトブーツの破損例。

最近はゴムの質が悪いものが多く、

このように破損しやすいことも。

全体にラバーグリースを定期的に塗り、

ゴムを保護することで延命できます。

 

 

 

□その他

 

概ね上記くらいかな?とは思いますが、オイルシールやガスケットは上記以外にも、タイミングカバーや燃料ポンプのインシュレーターなどでも使用されており、そういった箇所から漏れることも稀にあるみたいです。

 

 

 

□オイル漏れの発見

 

オイルの多少の滲みは大目に見るとしても、1日待たずして床にオイルのシミができるほど漏れるようであれば、必ずどこかに不具合が生じています。

オイルレベルゲージの確認をこまめにして、オイル量を把握しておきましょう。

また、乗る前や乗った翌日に、エンジンルームや駐車場の床などに、普段と違うオイル漏れがないか確認する癖を付けましょう。

 

メンテナンスのスキルがない人でも、見える範囲をウエスで拭くくらいはできるでしょうから、普段から綺麗にしておくと漏れの早期発見に繋がります(これは購入時に主治医に口すっぱく言われました)。

安全にジャッキアップなどができて私程度にスキルがある人は、メンテナンスのタイミングで綺麗にしておくことをお勧めします。

*古い汚れがあると新しいオイル漏れで綺麗になるからわかりやすいという説もww。

 

 

 

定期的に拭いて綺麗にしておくと

どこから漏れているのか

見つけやすいです。

 

*余談ですがキャブレターや

アクセルリンケージなどの

各可動部には、

エンジンオイルでも良いので

定期的にごく少量塗ることで、

スムースな動きを確保し、

錆を防ぐことができます。

(余分なオイルは拭き取ること。)

 

 

 

パーツクリーナーなどで掃除した直後の

エンジン下部。

 

 

 

同ミッション。

 

 

 

エンジンカバーを外すには

デスビも外す必要があるので、

デスビの機能を理解していない場合は

外さないようにしましょう。

 

 

 

なお、部品名称や構造を知りたい人は、オンタリオさんのHPから『ONTARIO PARTS PRICE LIST VOL-7』(PDF)をダウンロードすると、勉強に役立つでしょう。

こちらのトップページの中程にダウンロードのリンクがあります。

 

 

*弄り壊しを避けるためにも、慣れないうちはプロに診てもらいましょう。

 

 

 

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