アクスルシャフトとドラシャジョイントの組合せ | Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

Memory and Experience ~Cinquecento syndrome~

○○○ 71' FIAT500との生活○○○
MEXが綴る旧FIAT500との悲喜こもごもな日々

昨日は雪予報が出ていた関東平野。

午前中は500に乗って仕事で出かけていたのですが、自宅に戻った11時過ぎにはみぞれがちらほらと。

その後天気は悪い方の予想どおりに昼過ぎからはみぞれが雪へと変わり、18時には道路も白くなって

19時半には

親のパッソに重い雪が積もって来たので

写真を撮った後に

ワイパーを立てておきました。

 

この日の都内、

都心部でも8cm以上積もったのかな?

雪国のような備えがない交通網は大混乱。

高速道路は予防的処置で

軒並み通行止めとなったばかりか、

雪で都内の国道が通行止めになるのは

初めての出来事らしいですが、

甲州街道(R20号)が

広範囲で通行止めになったり、

ゆりかもめも軌道上で不動になったりと

大変だったようです。

 

都心部よりも暖かめな江戸川区でも

5cm近く積もりましたが、

夜中にはみぞれや雨に。

翌朝の道路はべちゃべちゃとなるも、

雨で雪解けも早かったおかげで

軽めの雪掻きで済み、

14時過ぎには路肩などを除いて

ほとんど雪が無くなり一安心です。

 

 

 

さて、FIAT500は旧車の割に、ボディの一部を除いて全てが手に入ると言っても過言でないほど、リプロダクションパーツが多く作られており、海外の部品販売サイトも活用すれば誰でも購入できるのはありがたいことです。

ただし、その多くの部品は当時のクオリティに届かないのも事実。

ボディ補修パネルは当時物よりも鉄板が薄くなったり、ゴム部品は劣化が早く、マフラーやミッションサポートラバー等に関しては、本当にちゃんと型を合わせたのか?というくらい形状が悪く、取り付けには下準備としての加工が必要な物が多々あります。

(と言うかほとんどが要加工^^;;)

 

そういったリスクを少しでも回避するために、同じ部品でも高価なAクオリティ(ハイクオリティ)と安価なBクオリティ品がある場合には、迷わずAクオリティ品を購入することにしています。

安いからとBクオリティ品を購入すると、手間をかけて交換してもすぐにダメになったり、もはや粗悪品レベルの物も過去にはあったためです。

そんなクオリティ区分がなくても、一時期のテールランプASSYの接点金具などは材質があり得ないほど不適切で、電球入れて捻ると接点が離れたままになったり(当然点灯しません)、挙句に接点金具の固定リベットが簡単にもげたりして本当に酷かったのです。

なのでテールランプASSYに限らず、稀に無加工で付く部品があろうものなら

「おお!こんなにあっさり付くのもあるのか!」

と、感動すら覚えるのですw。

ニヤニヤ笑い

 

現在の方が加工技術は遥かに優秀なのに、当時ほどに大量生産をする需要もないことから販売コストが高価になってしまうため、コスト優先で材質や精度という品質を落としているのか、或いは部品供給元の品質に対する意識が低いのかは不明ですが、そういった部品も多いのが現状です。

もちろん先に書いたように、部品があること自体が大変ありがたく助かっているのですが、面倒な加工・再交換の手間を考えたら、もっと高くても良いからせめて多少の加工でちゃんと付く、長持ちする部品を作ってくれると嬉しいと、個人的には思います。

(なんだよ、ちゃんと付くってww)

 

部品に関して更に言えば、プロメカニックの方々はお客さんに渡す手前、ある程度以上の状態に仕上げなければならないのに、同じ部品でも購入時期によっては材質の異なる物や、WEB上の写真とは異なる品質の物が届いたりする(参考写真レベルなのか?)と、その都度精度や馴染みを確認しなければならないことから、単なる部品交換以上の手間を食っていることでしょう。

そのような加工手間や溜まっていく使えない不良在庫などを考えると、結構な負担であることも想像に難くありません。

ただでさえ旧車は個体ごとにコンディションが異なる上に、交換部品の品質の影響もあって、直して試走したとしてもすぐには出ない不具合もあるため、メカニックさんの苦労は絶えないことと思います。

それでも私のようなユーザー自身で交換・整備したりするよりも格段に調子が良くなるのは、ショップさんがその辺りを踏まえたノウハウで整備をしてくれるからだと、主治医を見ていると思います。

(絶妙な塩梅ってあるんですよね^^)

 

ちょっと話しが逸れましたが、そんな理由から、特に簡単には交換できない重要度の高い部品に関しては、もしも当時物が手に入る様ならプレミア価格であってもその方が本当は良いのでしょうね。

物によってはeBayなどでは探せば見つかる場合もある様です。

 

というのが、私が今まで500に接して来て感じる部品の状況です。

 

 

 

前置きが長くなりましたが、そんなことを踏まえた上で今回は

アクスルシャフトと

ドラシャジョイントの組合せ

でございます。

 

以下、

今回のブログではアクスルシャフト→AS、

ドライブシャフトジョイント→DSJ、

と略します。

正式な略称じゃありませんが、文字数長いし、舌が短い私は舌噛みそうだし…ww

 

 

 

事の発端は、

この巣だらけな500FL用ASを

交換したいと思うも、

今時は500FL用のは

リプロですら売られておらず

仕方なくナットがカシメタイプの

500R用のASを購入するも

なんと!

500FL用のDSJがハマらないぞ?

という事態が発生したこと。

 

この時ね。

*MEX号の足回りは500Lです。

 

 

 

その際に上から覗くと、

どうやらスプラインの山の角度が

合っていないっぽい感じ。

 

*ASもDSJもハイクオリティ品で、

DSJは交換後間もないこともあって

まだ新品同様です。

 
 

ASは500FL用と500R用では

ここが割りピン用の穴か

カシメ用の溝かの違いがあり、

DSJの方は

この十字の座金がハマる

スプラインを欠いた溝が500FL用には有り、

500Rには無いという違いがあるけど、

スプラインの山は一緒だろうと

思っていたのでびっくり。

 

だってさ、

500FL用のASに500R用のDSJが

ハマったとか、

その逆も大丈夫だったとかいう話しを

幾度か耳にしていたんだもん^^;;。

 

ところがいざやってみたらハマらずで

「どういうこと?」

となった次第。

 

 

 

そこで主治医のところに

リアドラム交換でお邪魔した際に、

この、主治医在庫の

500FL用DSJを試したら、

写真は無いけど超キツキツでハマった。

ということは、

リプロのASがよろしくないのだろうか?

作業台数をこなしているワケでもない

ただの素人なので、

その辺りはよくわからないのです。

 

*主治医曰く、

「え?そんなのどっちでもハマるだろう。」

とのことだったけど、

実際にハマらないのだから仕方がない。

笑い泣き

 

ではどうするか。

「おのれ、こうなったら総当たり戦じゃ!」

ニヤニヤむかっ

とは言え、

何個も買って試すのは大変^^;;。

そんな感じのことを呟いていたら

先のオフ会時に、

スシオさんとブンブンさんが

それぞれ500R用のDSJを

フィッティングお試し用に

持って来てくださったのでした^^。

わーい!

お二人ともありがとうございました!

 

先ずはスシオさんのDSJを

「でや!」

と、パイルダーオーン!

パ…パイル…できましぇん!

笑い泣き

しかも中途半端にここまでハマって

これ以上はビクともしない?

「なんでじゃ!」

試しにDSJをひっくり返して

当てがってみると

「あー、なんだこれ?」

今度は

微塵もハマらないという謎の事態に。

目汗

予想外の出来事に

スプラインが実はテーパーになってる?

という疑惑が浮上w。

 

*本当はテーパーなのか否かは

定かではないけど、

テーパーにする意味も無さそうだし、

テーパーになっているという話しを

聞いたことがないんですよね^^;;。

 

気を取り直して、

次にぶんぶんさんのDSJを試すと

『スコン』

「あれま。」

ポーン

あっさりハマった。

今度はコツコツと感じる程度の

バックラッシュ(遊び)さえある。

ふむ、そうなると…だ…。

は、さては!

「スシオさんのはパチもんだったのか!」

滝汗気づき

ゴホン…もとい。

「部品の個体差か!」

うーむ、

ASもDSJも同じく500R用であっても

ハマらない物とハマる物があるという

この事態。

いったいどうしてくれるのか…。

 

で、行き着いた結論は

どちらもリプロであり、

製造時期も異なることから

ASもDSJも加工精度に差があるため、

合うか合わないかは…そう、

「やっぱり結局は時の運かよ!」

ゲローハッ

ということです。

 

しかも!

変なDSJを買ってしまうと、

そいつのスプラインの位置が

真芯に入ってなくて、

気付かずうっかり取り付けてしまうと

ドライブシャフトが

円を描いで暴れまくることも

あるそうなのだ!

ゲッソリ

買ってみないとわからないのだ!

そうして不良在庫が増えるのだ!

ふっふっふ、

恐ろしいじゃねぇか…。

ドクロドクロドクロ

笑い泣き

 

やれやれ。

素人ですらこうなるのだから、

本業のメカニコさん達は

もっと大変ですよね^^;;。

 

 

 

写真ではわかりにくいけど、

よく見ると

スシオさんのとブンブンさんのとで

DSJの厚みも違うしw。

(ブンブンさんが気付いた。)

 

*ベアリングのプリロードは

キャッスルナットを締め付けることで

確保されるため、

この厚みが多少違っても

問題はなさそうです。

 

 

そうそう、

このDSJには向きがあって

中央が周囲のアルミよりも

引っ込んでいる方がナット側で

中央が周囲よりも出っ張っている方が

ハブベアリング側と思っていますが、

それで合ってますよね?^^;;

 

と言うのも

*忘れないうちにAS周りの部品の

組み合わせを描いたスケッチ。

上半分は断面なのわかるかしら^^;;。

(プロポーションは適当ですw)

 

リアハブベアリングは

キャッスルナット(500Rはカシメナット)

を締め付ける。

十字座金を介して

DSJのスプラインの出っ張り側が

ベアリング手前のカラーを押す。

(500Rは十字座金無し)

そのカラーが

テーパーローラーベアリングの内輪を

センターカラーに押し付ける。

ドラム側のベアリング内輪は

AS本体が押さえているので、

ベアリング内輪に挟まれた

センターカラーが潰れる

(クラッシュする)ことで

ベアリングに適度なプリロードが掛かる。

 

*テーパーローラーベアリングは、

ベアリングローラーとアウターレースとが

適度な圧力で接していることが大切なので、

キツすぎても緩すぎてもダメとのこと。

 

と、

素人なりにザックリ解釈していますが、

これもそのような考え方で

合っているでしょうか^^;;。

 

 

 

センターカラーの話しが出たついで

となりますが、

これはoさんが購入した

リアハブベアリングセットに入っていた

金色に輝くセンターカラー。

 

 

 

私が使ったセットに入っていた物よりも

厚みがある上に材質が妙に硬そうで、

良い塩梅で潰れてくれるのか否か、

ご本人もちょっと心配な様子…

これも硬すぎるとか、

長すぎるとか短すぎるとかある様で、

そういうのやめて欲しいわ^^;;。

 

*センターカラーを使わずに、

プリロードに配慮して

ぴったりの寸法でカラーを作ってしまう

達人も何人かいらっしゃるようです。

それには知識と加工精度が必要であるため、

素人が安易にやるとベアリングが

早くにダメになってしまうらしいです。

 

 

 

ということで、大層な前書きの割に”部品は運任せ”という、いつものようにロクでもない結論に至ってしまったワケですが、この辺りの部品精度は向上して欲しいものですね^^;;。

いや、その前にMEX自身が知識と技量をもっと身に付けなければいけませんねw。

 

 

 

アクスルシャフトと

ドラシャジョイントの組合せ

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