続き…
嫁は、
『お姉さんに会うと動悸がして苦しくなる』
と言い、
『私のせいで子どもや孫が揃って会うことができず、すみません』
と、私の両親に泣きながら土下座したらしい。
両親は、無理しなくて良いとなだめたそうだ。
母は、父の親族にイジメられていた頃の自分と嫁を重ね、『嫁ちゃんは独り』とか『私が味方になってあげないと嫁ちゃんには誰もいない』と言い出し、全面的に嫁を擁護した。
それからは、家族全員が嫁に気を使った。
実家に帰ってくる時は、嫁に鉢合わせないように、一報入れるように言われ、気軽に実家に立ち寄れなくなった。
実家に飾ってあった、私の成人式の写真、結婚式の写真は片付けられ、看護師弟夫婦の写真や孫の写真を飾られた。
看護師弟の長男と私の長女は同級生で、
同じ様な年頃の子がいるが、
弟の子の写真を9割飾り、私の子の写真は1割程度しか飾ってくれなかった。
『そこまで、しなくてもいーんじゃない?』
と言っても、
『嫁ちゃんが嫌がるから』
と母は言った。
嫁に嫌われるのを母は恐れていた。
私は嫁に嫌われるのは、はっきり言って
もーどーでも良かった。
私は子供の頃から、全く眼中にない相手から勝手に対抗心を持たれたり、嫉妬されたりして、攻撃を受けることは多々あった。
平和主義の私は悩んだ事もあったが、
そーゆー人間もいるとわかっていた。
ただ…
母の言動には不信感しかなかった。
そんな子じゃないと、どーして一言、嫁に言ってくれないのか。
あんたは悪くない。気にするんじゃない。
と、言ってほしかった。
私を擁護して欲しかった。
本当に傷ついた。
こんな関係性の中、母は仕事を辞め、陸上勤務で東京にいた父の元へ行った。
そして両親はなんの相談もなく、4年間、弟家族を実家に住まわせた。
その間、両親や医師弟が里帰りしてきて、実家に集まっても、当たり前のように私だけ爪弾きにされた。
とてもやりきれなかった。
久しぶりの里帰りに、父母、医師弟と私家族で夕食に行く約束をしていた事があった。
でも、いざ集まって過ごしていると、家で嫁ちゃんに鍋するって言ってきたから帰るよ!と母。
⁈外食する約束してたから、夕食の準備してないんだけど…
と言うと、
じゃ、スーパーで惣菜買ってやるから、鍋の材料も買わなきゃならないし行こう。と母。
なに、この扱い。
ひどい…
と凹む私に、
『食費浮かせたいんでしょ、早く選びな!』
と母。
当時、幼い娘2人と家に送ってもらい、
引き攣った笑顔で医師弟に手を振り、
家に入って号泣した。
母が自死する最後の電話で、
私はこれら傷ついた事を母にぶつけた。
鬱で辛い時、看護師弟の家じゃ駄目だと言って、
私のところに来ていた。
元気な時は傷つけてくる、
具合が悪いと頼ってくる。
そんな母だった。
他人が1人嫁に来ただけで、
家族がこんな事になる恐ろしさを知った。
こんな経験をしているからこそ、
義母の事は何度も何度も許してきた。
今は癌になり、自分を守ることを最優先にしているが…。
今は、唯一の父も、
後継の長男🟰看護師弟と嫁を1番大事にしている。
母の納骨の時も、看護師弟家族が来るから、お前は来てくれるな、と言われた。
その時も泣いた。
私は実の娘なのに…。