主な登場人物(声優)役柄
【鬼殺隊とその関係者】
竈門炭治郎:かまど たんじろう(花江夏樹)鬼と化してした妹を人間に戻すため、鬼殺隊に入隊する。
冨岡義勇:とみおか ぎゆう(櫻井孝宏)水柱。炭次郎を鬼殺隊に導いた人物。寡黙な剣士。
胡蝶しのぶ:こちょう しのぶ(早見沙織)蟲柱。薬学の知識に長けている。
栗花落 カナヲ:つゆり かなお(上田麗奈)炭治郎の同期の鬼殺隊の女剣士。胡蝶しのぶの「継子」。
神崎 アオイ:かんざき あおい(江原裕理)蝶屋敷で負傷した隊士の治療を執る鬼殺隊女性隊員。
産屋敷 耀哉:うぶやしき かがや(森川智之)鬼殺隊の頭目で産屋敷家第97代当主。
錆󠄀兎:錆󠄀兎(梶裕貴)炭治郎の兄弟子。右頬に大きな傷痕が描かれた狐面をつけた、宍色の髪の少年。
【鬼】
珠世:たまよ(坂本真綾)四百年以上生きている女性の鬼。普段は医師として活動している。
愈史郎:ゆしろう(山下大輝)珠世に付き従う青年の鬼。
【柱稽古編 第2話『水柱・富岡義勇の痛み』】ネタバレの詳しいあらすじ
珠世の部屋の窓に、産屋敷耀哉の使いのカラスが来る。珠世は、何か騙そうとしているのか、不安になる。カラスは「鬼殺隊にも鬼の体と薬学に精通している子がいる。禰󠄀豆子の変貌も含めて一緒に調べてほしい。鬼舞辻無惨を倒すために協力しませんか?産屋敷邸に来てください」と頼む。珠世は「鬼である私を、鬼殺隊の本拠地へ?」と怯える。カラスは去る。
愈史郎は「今すぐここを引き払いましょう」と勧めるが、珠世は「禰󠄀豆子さんが太陽を克服して、何かが動き出した。これまでとは違います。私もすぐにこれまでの研究結果をまとめますので、愈史郎も手伝ってください。行きましょう、鬼殺隊の本拠地、産屋敷へ」と決断する。
蝶屋敷の病室で炭次郎がお館様・産屋敷耀哉の手紙を読むと「私は動けなくなり、義勇と話がしたいが出来ない。どうしても一人で後ろを向いてしまう義勇が、前を向けるよう、根気強く話をしてやってくれないか」と頼まれる。
炭次郎は、アオイに「独りぼっちの人に、独りぼっちじゃないですよと、どう伝えれば分かってもらえるか?」と質問すると「私ならそっとしておいてほしい」と答える。炭次郎は悩む。アオイは炭次郎と相手の分のお握りを「しっかり食べないと、心も体も元気にならないと思います」と渡す。
炭次郎は富岡の屋敷に行き、呼んでも返事がないので勝手に入る。炭次郎は富岡に稽古をつけてほしいと頼むが、富岡は断る。炭次郎は「何に怒っておるのですか?」と聞くと、富岡は「お前が水の呼吸を極めなかったことに怒っている。お前は水柱にならなければならなかった」と答える。炭次郎は「使っている呼吸を変えたり、新しい呼吸を派生させるのは、珍しいことじゃないそうだ」と答えると、富岡「水柱が不在の今、一刻も早く誰かが水柱にならなければならない」。炭次郎が「義勇さんがいるではないですか」と言うと、富岡は「俺は水柱じゃない」と言う。
富岡は「帰れ」と言うが、炭次郎は一緒にお握りを食べようと誘う。返事がないのでお握りを部屋の前に置いておく。
夜中、富岡が来ると、炭次郎は道場に泊まっており、富岡がおにぎりを食べたことを喜ぶ。富岡が町に行くと、炭次郎は「警備ですか」と付いていき、「鬼いないですね。では稽古しましょう」と誘う。
炭次郎は富岡にまとわりついて、ずっと「義勇さん」と呼びかける。富岡は「これが一生続くのだろうか?話したら、付きまとうのをやめてくれるのだろうか?」と悩む。
富岡は炭次郎に「俺は最終選別を突破していない。あの年に、俺は錆󠄀兎と共に選別を受けた」と話し始める。「同じ13歳で天涯孤独。すぐに仲良くなった。錆󠄀兎は正義感が強く、心の優しい少年だった。あの年の選別で死んだのは、錆󠄀兎一人だけだ。彼があの山の鬼をほとんど一人で倒してしまったんだ。俺は最初に襲い掛かってきた鬼にケガを負わされて、錆󠄀兎が助けてくれた。気が付いたときには、選別が終わっていた。俺は確かに7日間生き延びて選別に受かったが、1体の鬼も倒さず、助けられただけの人間が、果たして選別に通ったと言えるのだろうか。俺は水柱になっていい人間じゃない。他の柱に稽古をつけてもらえ。もう俺にかまうな。時間の無駄だ」と言って去る。
炭次郎は「きっと義勇さんは、自分が死ねばいいと思っているんだな。自分より生きてほしかった大事な人が、自分より早く死んでしまったり、自分を守って死んだりしたら、えぐられるように辛い。錆󠄀兎、狭霧山で俺に稽古をつけてくれた少年。不思議な体験だった。もう死んでしまったはずの彼らが、俺を助けてくれた。選別の時、皆を助けたんだ。錆󠄀兎が生きていたら、すごい剣士になっていただろうな。それもあって義勇さんは、自分が死んでいたらと思っているんだ。煉獄さんの事があったので、俺も分かる。だけど、義勇さんに何と言ったらいいのだろう。だけどどうしても1つだけ。聞きたいことがある」と、炭次郎は富岡に呼びかける。「義勇さんは錆󠄀兎から託されたものを、繋いでいかないんですか?」
富岡は思い出す。錆󠄀兎が富岡の頬を張り飛ばし「自分が死ねばよかったなんて、二度と言うな。言ったらお前とは友達を止める。翌日に祝言を挙げるはずだった、お前の姉もそんなことを承知でおまえを鬼から隠して守っているんだ。お前は絶対に死ぬんじゃない。姉が命を懸けて繋いでくれた命と託された未来を、お前も繋ぐんだ」と言った事を思い出す。
忘れていたのは、思い出したくなかった。涙が止まらなくなるから。思い出す地、悲しすぎて、何もできなくなったから。富岡は錆󠄀兎と姉に謝る。
炭次郎は富岡が何も話さなくなったので、追い打ちをかけてしまったのかと狼狽える。炭次郎は早食い勝負を挑むことを考える。富岡は「遅れてしまったが、俺も稽古を」と言いかけると、炭次郎はざるそば早食い競争を申し込む。
胡蝶はカナヲに「私は今回の柱稽古には参加できません」と言う。カナヲは「私はもっと師範と稽古したいです」と頼む。胡蝶は「私の姉カナエを殺した鬼について話したいと思います。そして、その鬼の殺し方について、話しておきましょう」と話し始める。
【柱稽古編 第2話『水柱・富岡義勇の痛み』】ネタバレの感想
冒頭は第1話の最後の場面であるが、珠世は産屋敷に行くと決心するのは偉い。きっと鬼舞辻無惨を倒す新局面になるのでは。
錆󠄀兎は、炭次郎が鱗滝左近次から稽古を付けてもらっている時に遭遇した少年だ。富岡は錆󠄀兎といっしょに最終選抜に臨んでいたのか。錆󠄀兎は一人でほとんどの鬼を殺したと言うので、本当に凄い剣士である。富岡は鬼を1体も殺していないのに最終選抜に合格し、錆󠄀兎は死んでしまったのを負い目に思っていたらしい。そのため、今まで一人で行動する事が多かった。炭次郎の一言で、錆󠄀兎の思いを繋いでいこうと決心した富岡は、柱稽古も行うらしい。どんな稽古になるのか、楽しみである。