映画『変な家』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:石川淳一  2024年

主な登場人物

【雨男関係】

雨宮トオル:あまみやとおる(間宮祥太朗)オカルト専門のユーチューバー。ハンドルネーム雨男。

栗原文宣:くりはらふみのぶ(佐藤二朗)設計士。ミステリーマニア。

柳岡:やなおか(DJ松永)雨男の担当をする動画プロダクション・マネージャー。

【松岡家】

片淵柚希:ゆずき(川栄李奈)宮江柚希と名乗り、夫の失踪の調査を依頼。実は片淵綾乃の妹。

松岡喜江:まつおかよしえ(斉藤由貴)柚希の母親。

【片淵家】

片淵綾乃:かたぶちあやの(瀧本美織)失踪中の柚希の姉。

片淵慶太:かたぶちけいた(長田成哉)綾乃の夫。

片淵浩人:かたぶちひろと(?)慶太と綾乃の間に生まれた息子。

桃弥:とうや(浅井陽人)「左手供養」実行者に選ばれ、綾乃達に引き取られた孤児。

【片淵本家】

片淵重治:かたぶちしげはる(石坂浩二)綾乃と柚希の祖父。喜江の父。片淵家の当主。

片淵文乃:かたぶちふみの(根岸季衣)重治の妻。

森垣清次:もりがききよつぐ(髙嶋政伸)重治の親戚。柚希を監視する。

高間潮:たかまうしお(長井短)明治時代に片淵家に仕えた女中。

【その他】

北川:きたがわ(しゅはまはるみ)東京の「変な家」近所の住人。

 

 「アパートに初めて引っ越してきた夜。壁を引っ掻く音が聞こえてきた。でも、ここは角部屋なので、あの音は何?何かが変」と、白い仮面を被った雨宮が雨男の名で動画配信をする。マネージャーの柳岡が「最近動画再生数が少ない。ガツンとする奴をくれ」と急かす。

 柳岡は、最近、世田谷の中古住宅の購入を考えているが、嫁が間取りを気にしていると言い、その家の平面図を見せる。台所とリビングの間に、どこからも入れない変な空間があった。柳岡は「栗原先生に聞いてほしい」と頼む。

 雨宮はファミレスで栗原に会うと、パフェをぐちゃぐちゃに混ぜて食べていた。平面図を見た栗原は「私なら絶対に買いません」と言う。雨宮が「この空間は?」と聞くと、栗原「何かのために必要だった」。雨宮「死体を塗りこめたとか?」。栗原「子供部屋にも違和感がある。2重のドア。階段から遠い。専用のトイレ付き。窓がない。異常性を感じないか?刑務所の独房の様。子供を管理下に置きたい?」。雨宮「監禁?児童虐待?人に見せられない何か?」。栗原「私なら柳原に、やめておけと言う」

 雨宮は「変な家」の外観を撮影に行く。すると家を見ている女性(柚希)を見つける。

 (タイトル『変な家』)

 雨宮が仮面を被って配信する「一見普通の家だが、間取りの異常性。何かが変ですよね」。配信後、平面図を見ていた雨宮が何かに気づく。

 雨宮は栗原の家に行くと、古く狭いアパートで、古書に囲まれて暮らしていた。雨宮はあの家の1階と2階の平面図を重ねて栗原に見せる。1階の台所の謎の空間は、2階の子供部屋の棚から2階の浴室に重なっていた。栗原は「棚を動かせて下に穴があったら、下の空間に降りて2階の浴室に移動できる」と言う。雨宮が「何のため?」と聞くと、栗原は「間取りには人の意図がある。触れてはいけない人の闇がある。もし隠し通路があったとしたら、1つのストーリーが出てくる。その子を子供部屋に閉じ込めておく。時々、その家では客を招き、客は風呂に入る。子供に合図すると、子供は姿を見られずに風呂場に移動する。この家は殺人のために作られている。殺人代行業の家だとしても良い。子供部屋のもう1つの棚の下は車庫になっているので、死体をこっそり車庫に運べる」と推理する。

 すると雨宮に柳岡から電話があり「あの家を買うのはやめた。近くで事件があった」と言う。雨宮がネットでニュースを検索すると、あの家の近くで「雑木林にバラバラ殺人死体発見。左手首だけが見つかっていない」とあった。雨宮は「まさか本当に殺人の家だった?」と言うと、栗原は「家を購入しないと決まったので、これ以上の詮索はやめよう」と言う。

 雨宮は「殺人時のための家。近くで起きた殺人事件。消えた左手首。何もかも変」と動画を配信する。柳岡は「再生数、バカ上がりだ。この調子で」と喜ぶ。雨宮に「その家に付いて心当たりがある」とメールが来る。

 雨宮の家に、メールを出した宮江柚希が来る。雨宮はカメラを回しながら質問する。柚希は「私の主人の宮江恭一があの家の住人に殺されたかも。3年前に結婚して埼玉で暮らしていた。ある日、知り合いの家に行ってくる言って出て行ったきり、行方不明。数か月後に遺体が発見され、DNA鑑定で主人と分かった。左手首がなかった。捜査は打ち切りになった。夫の手掛かりがつかめるかと、遠くない所で不審な物件を探したら、こんな物があった」と、家の平面図を見せる。

 それを見た栗原は「2件に共通なのは、子供部屋に窓がなく、トイレ付き。子供を隠すため?物置が子供部屋の真下にある。三角の部屋は増設した?普通、増設するなら角のスペースだが、杭打ちできない何かがあった?地下室の死体置き場があった?」と推理する。柳岡は「運が回ってきた。その呪いでバズル」と喜ぶ。

 雨宮が柚希の画像を見ていると、停電になる。恐ろしい形相の女が雨宮を襲い「あの家に関わるな」と言う。雨宮は気を失う。

 栗原が雨宮を起こす。栗原は「幻覚剤を飲んだのでは?」と言う。「さっき怖い女の人がいた。玄関先に柳岡も倒れていた」と教える。玄関前に柳沢が白目をむいて倒れており、起こすと「この案件から手を引く。マジにやばすぎる」と言う。栗原も「1円の足しにもならないので、これ以上付き合わない」と宣言する。しかし雨宮は「ここで止めたら、それこそ1円の足しにもならない。一人でやる」と言う。栗原は「これだけでは済まないかも」と警告する。

 雨宮と柚希は、その家を調査する。庭に面したリビングの掃き出し窓の鍵を開けて、侵入する。雨宮はその様子をカメラで中継しながら、台所に来る。謎の空間がある壁を叩くと、響く。

さらに2階の子供部屋に行くと、2重ドアになっており、内側のドアの数字の暗証鍵が開いており、中に入る。床に無数の引っ掻き傷があり、雨宮が驚く。棚を動かすとその下に穴があり、下に降りる梯子があった。雨宮は「本当にあった。この空間を通って、風呂場まで行けるのでしょうか?」と中継する。

 すると雨宮に電話があり、中継を切る。栗原が「宮江恭一に結婚歴はない。一緒にいる女は正体不明。今すぐ逃げた方が良い」と警告する。雨宮は外に逃げ、柚希が追いかけてくる。雨宮は通行人の近所の住人の北川に助けを求めると、北川は柚希を知っていた。

 雨宮のアパートに柚希が来る。雨宮は「近所の人に話を聞いた。写真も貰った。あの家には若い夫婦と子供、片淵慶太と綾乃と浩人が住んでいた。あなたは綾乃の妹ですよね」と迫る。写真には一家と一緒に柚希が映っていた。柚希は「申し訳ない。本当の事を言うと、不気味がられると思った」と次の話をする。

 幼い頃は父の宗彦、母の喜江、姉の綾乃と暮らしていた。中学の時、父が交通事故で亡くなった。そのすぐ後、綾乃は姿を消した。母は『綾乃はうちの子じゃなくなったの』と言う。清次と言う親戚のおじさんが定期的に来て、皆を見張っていた。私は一人で暮らした。3か月前、姉から連絡が来た。姉に会うと、慶太と結婚して、もうすぐ2歳になる息子の浩人がいた。柚希が「どうして連絡をくれなかったの?」と聞くと、車の中の清次がクラクションを鳴らして催促する。綾乃と慶太、浩人は車に乗る。別れる時、綾乃は柚希の手にメモを渡す。

 メモには4年前に住み始めた埼玉の家、その2年後に住み始めた東京の家、2つの家の住所が書かれていた。柚希は「監視されている気がして、どうしたら良いかわからなかった雨宮の動画を見て、メールした」と話す。

 雨宮は「近所の北川さんが、引っ越す前に窓際に誰か立っていたので写真を撮った」と、貰ったその写真を見せるが、顔が暗くて分からない。雨宮が画像処理で顔を明るくすると、先日、雨宮を襲った女の面だったの驚く。

 栗原の建築事務所で、雨宮と柚希が栗原に「もう一度、力を貸してください」と頼む。雨宮は画像処理した写真を見せ「赤ん坊の他にもう一人子供がいた」と話す。栗原は「これで謎が解明した」と話す。「4年前に埼玉の家では、夫妻と仮称少年Aの3人で暮らしていた。少年Aは2階の子供部屋にいた。埼玉の家で浩人が生まれ、もう1つ子供部屋が必要になり、三角部屋を増設した」と推理する。

 柚希は「片淵家の本家に行けば、姉の行方が分かるかも知れない。とても不気味な家だった」と言って、平面図を書く。それを見た雨宮は「妙な間取りだ。玄関から廊下が伸び、家を左右に分けている。仏壇が廊下の正面にある。和室に窓がない」と言う。柚希は「母なら知っているかも。間取りも」と話す。

 母の松岡喜江はホームレスの支援ボランティアをしていた。柚希、雨宮、栗原が喜江の家に行く。柚希が「お姉ちゃんの心当たりない?」と尋ねると、喜江は「心配しなくても良い」と答える。柚希が「本当は知っている。手がかりを教えて。何も話さないなら、本家に行く」と言うと、喜江は「片淵家の事は忘れなさい」と止める。喜江は父・宗彦の手帳を柚希に見せる。手帳の中は塗りつぶされていた。喜江は「父さんは交通事故で死んだのではない。片淵の家に狂わされた。あの家は呪われている。全て忘れなさい」と言う。

 3人は帰る。柚希は「午後から本家に行く。これ以上関わったら、取り返しのつかない事になるので、一人で行く」と言う。雨宮は「僕も行く。ここまで来たら、動画を完成させる」と付いて行く事にする。栗原は「忘れ物をした」と、喜江の家に戻る。

 栗原が強引に喜江の部屋に入ると、雨宮を襲った恐ろしい形相の女の面と幻覚剤があった。雨宮が恐ろしい形相の女に襲われたというのは、幻覚剤で朦朧とした意識で見た仮面をつけた喜江の姿だった。喜江は「柚希に、片淵本家に関わらせたくなかった」と、雨宮を襲ったことを認める。栗原は「本家に何があるのですか?」と聞く。

 雨宮の車で片淵本家の村に向かう。柚希は「片淵家は複数の事業で財を築いて、使用人を雇った。村人はほとんど親類縁者だ」と教える。車を道路に止め、2人は石段を下りて片淵本家に着く。

 片淵本家は立派な屋敷だった。雨宮はカメラを回す。玄関で柚希が挨拶するが、誰もいない。柚希と雨宮は勝手に家に上がり、廊下の左右の部屋を探すが誰もいない。廊下の突き当りの大きな仏壇の蝋燭には、火が灯されていた。柚希は和室③、和室④に行き、客は和室②か和室①へ通されると言うが、和室①と和室②の間の襖は開かない。柚希は「昔、何件か失踪事件が起き、その中にはこの家を訪ねた人もいた」と話す。雨宮は片淵本家も「子供を利用した殺人を実行するための家」ではないかと推理する。

 すると、柚希の姉の綾乃が姿を現す。柚希と雨宮は、片淵家当主の片淵重治、片淵文乃、清次、綾乃、慶太に挨拶する。浩人の姿はない。柚希が綾乃に「どこに住んでいた?」と聞くと、綾乃は「ずっと本家にいた」と答える。柚希が「浩人はどこ?」と聞くと、綾乃は「子供はいない」と答える。柚希は気を失い、先日、綾乃達家族に会った夢を見る。

 目を覚ました柚希の傍には雨宮と栗原がいて、何かの薬を飲まされたと言う。栗原は柚希の母・喜江から片淵本家の恐ろしい話を聞き、それを知らせに来たのだ。それは次のような話だった。

 明治時代、片淵家には高間潮という女中がいた。潮は本家当主の妾となり、子供を妊娠した。それが本妻の逆鱗に触れて暴力を振るわれ、潮は流産した。その後、潮は座敷牢で囚われた。精神を病んだ潮は、自分の左手を切り落として死んだ。その後に生まれた本妻の子は左手首が無かった。当主は霊媒師に相談すると、潮の呪いを解くために左手供養の儀式を行った。片淵家の血を引き、10年間、日の光を浴びていない男児が、人を殺して左手を切り落とすのを3年連続して行う。これを36年ごとに行う。

 栗原は「この屋敷で殺人が行われていた。死体を運ぶ裏ルートがあるとしたら、壁に空間があるかも」と言う。

 清次達が出かけると、3人で隠し通路がないか家を調べる。雨宮が仏壇を調べると、蝋燭の灯がどこからかの風で揺れている事に気付く。仏壇を横に動かすと、隠し通路の入口があった。3人が隠し通路に入ると、和室②に繋がっていた。失踪事件は、死体を隠し通路で運んだと説明できる。

 隠し通路の反対側を雨宮が調べようとすると、栗原は「触れてはいけない人の闇に手を突っ込んでいる。取り返しのつかない事になる」と再度警告する。それでも雨宮「闇の中に何があるかは、闇に入らないと分からない」と、奥の扉を開ける。

 そこは洞窟の様なトンネルが続き、その先には左手供養の儀を行なうための祠があって、高間潮の写真が祀られていた。左手のミイラが2個祀られており、あと1個が行われることになる。

さらに階段を降りると座敷牢があり、潮の面を被った、左手供養の儀を行なうための子供が監禁されていた。すると、清次が雨宮達を殴り、気を失わせる。

 (慶太の回想)慶太は高校時代にいじめられており、転校生の綾乃に救われた。卒業間近に綾乃は左手供養の話をして、結婚できないと言うが、慶太は綾乃に結婚を申し込む。左手供養の儀式に参加する事を条件に、片淵家本家の養子になり、婿入りした。監禁されていた子供は桃弥という名前で、左手供養の儀式に用意された子供だった。桃弥を育てるうちに綾乃と慶太は、この子を運命から救いたいと思い、埼玉の家に引っ越して桃弥と暮らした。そのうちに浩人が生まれ、東京の家に引っ越した。4人は本当の家族の様に暮らした。結局、本家はそれを許さずに4人を連れ戻した。綾乃と慶太は薬で洗脳状態にされ、監禁されていた。綾乃の腕には注射の痕が多量に残されていた。

 柚希が綾乃に、人を殺したかと聞くと、殺していないと言う。栗原は、東京の変な家に新しい推理をする。「子供部屋の謎の空間は、殺人の裏ルートではなく、片淵本家の者が桃弥を連れ戻しにきた時の隠れ場所、シェルターの様なものだった」と。それを聞いた綾乃は、静かにうなずく。

 村人達が松明を持って、片淵本家にやって来る。村全体が左手供養の儀式を行なっていたのだ。栗原は清次に右足を切られる。清次は雨宮を倒し、押さえつける。重治が「左手供養だ。潮の呪いを止めるためだ。この方法しかない。これで我々は救われる」と言い、桃弥に斧を渡す。桃弥は斧を振り落とすが、雨宮の左手を外す。

 慶太が桃弥を助ける。重治が斧を振り回す。栗原の指示で、雨宮は高間潮を祀る台の脚に体当たりして倒し、重治が棚の下敷きになる。慶太が囮となり、雨宮達は桃弥を連れて逃げる。蝋燭が倒れ、火事が起きる。その先にチェーンソーをもった文乃がいて、雨宮達を襲う。チェーンソーが岩に挟まった隙に、雨宮達が逃げる。

 村人達が屋敷にやって来て、雨宮達を探す。雨宮達は、隠し通路の脇にある、和室①と和室②の間の空間に隠れる。村人達が去り、雨宮達が隠し通路から出てくる。

すると、斧を持った清次が来て「左手供養の続きだ」と言って、雨宮達を襲う。雨宮はカメラで避ける。清次が散弾銃に弾を詰める。雨宮が「左手供養なんて信じているのか?呪いなんてない。洗脳されて可笑しくなっている」と訴える。清次は「それが呪いだ。その恐怖で洗脳する。左手供養はどうでもいい。片淵家の資産を貰う」と白状する。雨宮は「最低。ただの人殺しだ」と言うと、清次は「俺も可笑しいのだろう。死ね」と言って、雨宮に銃を向ける。

 すると、重治が斧で清次を襲い、倒れた清次の左腕を斧で斬り落とす。重治は清次の左手首を持って、仏壇から火事になっている隠し通路へ行く。

 雨宮達は足をケガした栗原を支えながら、山道を逃げる。すると、喜江のワゴン車がやって来 て、雨宮達を乗せる。片淵本家は火事になっていた。車の中で綾乃は「もう大丈夫よ」と、桃弥の面を取ると、桃弥は「母さん」と言って綾乃に抱き着いて泣く。

 テレビのニュースで「昨晩、長野県の片淵家が火事になり、片淵重治、文乃の死体が発見された。さらに地下から何体もの死体が発見された。全て左手が切断されていた」と報じる。慶太は見つからなかった。

 綾乃は雨宮のカメラの前で告白する「4年前、左手供養の儀を行なうことを条件に、桃弥を連れて本家から埼玉県の家で暮らした。しかし、左手供養の日が近づくが、桃弥に殺人を行わせる決心がつかなかった。その時、綾乃と慶太夫婦が会いに行った宮江恭一が、心臓発作で死亡しているのを見つけた。そこで、彼の遺体から左手を切断して、本家に送った。次の年は時間稼ぎをしていたが、何者かが左手を本家に送って来た。それによって本家は綾乃と慶太夫婦を疑い、本家に連れ戻されて、2人は薬漬けにされた。両親がいなくなり、浩人が泣き叫ぶ声を聞いた桃弥は、面を被って部屋から出て浩人をあやした。隣の北川が見たのは、この光景だった」

 栗原は「一見、気味の悪い間取りの家は、家族の夢があった」と思う。

 綾乃は「慶太が戻るまで待つ」と言う。雨宮はカメラを止める。柚希は雨宮と栗原に「2人とも世話になった」と感謝し、雨宮は「こっちも良い物が撮れた」と感謝する。柚希と綾乃は帰る。

 雨宮はネットに「間取りは分からずじまい。そっとしておきたい」と言って動画の投稿を終える。柳岡は「もったいない」と言うが、栗原は「それで良い。それぞれの家には、それぞれのいわれがある」と言う。

 柚希は喜江と綾乃が話しているのを見かける。綾乃が「母さん、もうすぐこの年の左手供養の日だけど」と話すと、喜江は「大丈夫。母さんが何とかするから」と言う。周りにはホームレス達がいた。

 雨宮の自宅に雨宮と栗原がいると、物音がする。2人は、どのようにして喜江は雨宮の自宅に侵入したのか、喜江に襲われる直前のドアを叩く音はどこからしたのか、疑問を持つ。栗原は雨宮の自宅の間取り図を見ると、謎の空間を見つける。そこのカーテンを外すと、壁から蛆が這い出して、壁を引っ掻く音が聴こえる。

(写真は「映画com」「公式X」より)