監督：ドゥニ・ヴィルヌーヴ 2024年
主な登場人物（俳優）役柄
【アトレイデス家】
ポール・アトレイデス（ティモシー・シャラメ）アトレイデス公爵家の後継者。フレメンに認められる。
レディ・ジェシカ（レベッカ・ファーガソン）ポールの母。レト公爵の愛妾。ベネ・ゲセリットの一員。
ガーニイ・ハレック（ジョシュ・ブローリン）アトレイデス公爵家の武術指南。
アリア・アトレイデス（アニャ・テイラー＝ジョイ）レト公爵とジェシカの娘。ポールの妹。
【フレメン】
スティルガー（ハビエル・バルデム）タブールの群居洞の部族のリーダー。
チャニ（ゼンデイヤ）フレメンの一人。ポールの恋人。
【ハルコンネン家】
ウラディミール・ハルコンネン男爵（ステラン・スカルスガルド）ハルコンネン家の領主。過度の肥満。
グロッス・ラッバーン（デイヴ・バウティスタ）ハルコンネン男爵の甥。残虐な性格の持ち主。
フェイド＝ラウサ・ハルコンネン（オースティン・バトラー）ハルコンネン男爵の甥。次期男爵。
【コリノ家】
シャッダム4世（クリストファー・ウォーケン）権力の頂点に君臨する帝国を統べる帝国皇帝。
皇女イルーラン（フローレンス・ピュー）皇帝の娘。
【ベネ・ゲセリット】
ガイウス・ヘレン・モヒアム（シャーロット・ランプリング）ベネ・ゲセリットの教母。
レディ・マーゴット・フェンリング（レア・セドゥ）ベネ・ゲセリットの一員。モヒアムの部下。
「スパイスを制する者は、全てを制す」
アトレイデ兵の死体の山を、ハルコンネン兵が火炎放射器で焼いている。イルーラン姫の声「帝国歴10191年、追記3。アラキスでのアトレイデ軍とハルコンネン軍の戦いは突然始まり、一晩続いた。その晩から、わが父・皇帝シャッダム4世は変わった。息子同様のレト公爵を見捨てたのだ。ハルコンネンの悪行は初めてではない。アラキスには秘密がいっぱいある。その１つは、アトレイデス家の滅亡だ」
（タイトル『DUNE PART TWO』）
ポール達は砂漠でハルコンネン軍と遭遇し、隠れていた。スティルガーは兵を展開する。ハルコンネン兵が近づいてきたので、ポールとジェシカは岩陰に隠れる。ハルコンネン兵は砂の足跡を見て、２人が隠れた岩に剣を抜いて近づく。
すると、サンパーの音が聞こえ、砂虫を避けるため、ハルコンネン兵達は重力中和装置で岩山の頂上に飛ぶ。ハルコンネン兵はレーザー銃でサンパーを破壊し、虫跡を探す。日食が始まり、辺りは闇に包まれる。ハルコンネン兵は銃で狙撃され、次々に岩山から落下する。
岩陰のポール達の傍にハルコンネン兵が降下し、2人に気づく。ポールは死んだハルコンネン兵の剣で戦い、刺し殺す。もう一人のハルコンネン兵がポールの背後から銃で狙うが、ジェシカが岩で叩き殺す。
スティルガーは「ここまで追って来るのは珍しい」と言うと、ポールは「僕を始末したいらしい」と答える。
フレメンはハルコンネン兵の死体から水を吸引し、袋に詰める。それを見たジェシカは気持ち悪くなって嘔吐する。死体を山積みにしてサンパーを作動させると、砂虫が死体を飲み込む。フレメンとポールはジャミスの死体を運ぶ。
〔アラキーン、北アラキスの首都〕
ラッバーンが司令室に来て司令官に「香料採掘場が破壊された。ネズミ共を皆殺しにしろ」と命じる。
ポール達は岩山の中にある、スティルガーが指導者のタブールのシエチ（群居洞）に到着する。フレメン達はポールとジェシカをスパイと疑い、仲間のジャミスを殺したと憎み、２人を敵視する。
ポールをリサーン・アル＝ガイブ（救世主）と信じているスティルガーが評議会を開く。スティルガーは「印を見た」と主張するが、他の評議員は「砂漠に追放しろ」と言う。スティルガーは「ポールはフレメンの言葉が分かり、役に立つ。ジェシカはベネ・ゲセリットで、伝説ではその息子は救世主になる」と全員を説得する。
ポールとジェシカは、視線に曝されながら食事する。ポールは、レト公爵を信仰するフレメン達の予知夢を見る。ポールは、食事の中に香料が入っていると言う。
スティルガーはジェシカを呼ぶ。ジャミスの死体から水を吸収する儀式が行われ、水は地下の貯水池に注がれる。スティルガーは、このような貯水池は10か所以上あり、この惑星をリサーン・アル＝ガイブが緑の楽園に変えるために使われると話す。スティルガーはジェシカに、フレメンの教母が死にかかっているので、継ぐように頼む。
ジェシカはポールにその事を話し「拒めば死ぬと脅された」と言う。ポールは「どんな儀式？」と聞くがジェシカは「民族によって違うので分からない。教母の記憶を受け継ぐ。男だったら死ぬ」と教える。
他の者達は岩山の外で待機する。チャニの友人のシシャクリがポールをからかう。スティルガーは、皆に祈るように言う。
ジェシカはフレメンの教母ラマッロの前で、「命の水」を飲ませられる。ジェシカは倒れ、痙攣して意識を失う。ジェシカの胎児も「命の水」に浸かる。ラマッロは「何という事だ。お腹に子供が」と驚く。ジェシカの目は青くなる。
ジェシカは生きていた。スティルガーは「奇跡だ。予言が成就した」と興奮するが、ポールは「奇跡じゃない。ベネ・ゲセリットは解毒できる」と言い、「ここの流儀を学んで、一緒に戦いたい」と話す。スティルガーは「自分から救世主じゃないと言うｆのも、予言の通りだ」と驚く。
ジェシカはポールに「この子（胎児）はあなたを信じると言っている。クウィサッス・ハデラックが道を示す。あなたも命の水を飲みなさい。全てが見える」と伝える。
スティルガーはポールに保命（フレム）キットを渡し「砂漠と一体になる事を学ぶ事。砂の海を渡って、一日でここに戻る」と試練を与える。ポールは、一人で出かける。
ポールが独学の「砂歩き」をしていると、チャニが見本を見せて砂歩きを教える。チャニはポールに「皆は2週間持たないと言っているが、私は夏まで持つと思う」と言う。そして通水機の仕組みを説明する。ポールはチャニを見つめる。
ジェシカは胎児に「私達を信じる者を一人ずつ増やす。まず弱い者、我々を恐れる者から」と話す。
ハルコンネンの運搬機（キャリオール）が香料採取機（クローラー）を下ろし、香料を採取する。砂の中から多数のフレメンが現れ、護衛のハルコンネン兵を倒す。上空のオーニソプターがフレメン達を狙撃する。ポールが囮になり、チャニが重火器でオーニソプターを撃墜する。砂の中に隠れていたフレメンが、香料採取機をレーザー銃で攻撃して破壊する。
大型のスティルテントの中で、フレメンの戦士達が勝利を祝う。ポールは「僕の一族はハルコンネン家と何年も戦っていて、癖を知り尽くしている。協力すれば倒せる」と言う。スティルガーは「お前は柱の礎（ウスール）の様だ」と感心し、ポールのフレメンとしての名前「ウスール」を授ける。さらに、戦士の名前に希望を聞かれたポールは「砂漠鼠（ムアディブ）」を挙げる。スティルガーは「砂漠の賢者、水を作る者、北への道を指し示す者」の意味があるので相応しいと、ポールを「ポール・ムアディブ・ウス―ル」と名付ける。
砂虫に乗るスティルガーを見ていたポールは「父上、道を見つけました」と呟く。チャニが「あなたの星では、水が空から降るの？」と聞く。ポールは海の話をする。ポールがチャニの秘密の名前を聞くと「砂漠の春（シハヤ）」で、「砂漠の春の涙でリサーン・アル＝ガイブは死の淵から蘇る」から命名されたので嫌いだと教える。チャニはポールに「フレメンになれるかも。私が教える」と言い、ポールはチャニにキスする。
ポール達フレメンは、ハルコンネンの香料採取機を破壊し続ける。
ハルコンネン男爵がラッバーンを呼び、「フレメンが香料を襲っているそうだな。気を引き締めろ。お前の首も危ないぞ」と警告する。
チャニは夢でうなされるポールを心配する。ポールは「僕が南にいて、沢山の人が死ぬ」と教える。
フレメン達が見守る中、ポールは砂虫乗り（サンドワームライダー）になる試練に挑む。ポールがサンパーを仕掛けると、超巨大な砂虫が来る。ポールは砂虫に飛び乗ると、必死に両手のメーカー・フックを砂虫の節に引っかける。砂が押し寄せる中、ポールはメーカー・フックのロープを伸ばし、砂虫を操る。フレメン達は大喝采し、救世主到来の予言を信じる。
シエチのジェシカの元に女が「ムアディブが、見た事もない大物のシャイ＝フルード（砂虫）を乗りこなした」と知らせる。ジェシカは「彼は救世主だと、皆に知らしめよ」と周りの者に伝得る。
ジェシカは胎児に「北での仕事は終わった。次は原理主義者が沢山いる南に行く。クウィサッス・ハデラックは南で生まれる」と囁く。
チャニが「ずっと一緒にいる？」と聞くと、ポールは「命ある限り」と答える。チャニ「あなたの母が振れ回り、皆があなたをリサーン・アル＝ガイブだと言っている」と言うと、ポールは「ただの戦士だ」と否定する。
ジェシカが「南に行く」と伝え、ポールは「救世主を探す？」と聞く。ジェシカは「結婚の相手は政略的に選びなさい。私もそうだった」と伝える。ポールは「あなたが、僕が救世主だと広めた」と言う。ジェシカは「南で待っている。我らで」と言うと去る。ポールは、沢山の苦しむ人々の間を歩くジェシカの幻影を見る。
フレメン達はジェシカを籠に入れ、砂虫に乗って移動する。ジェシカは「砂嵐が酷い」と心配するが、フレメンは「砂虫は強い。乗り越えられる」と言う。ジェシカ達が乗った砂虫は、砂嵐に突入する。
〔香料採取場、アラキーン〕
香料採取場が爆破される。部下が「香料の8割を失った」と報告する。ラッバーンは「ムアディブを殺せ！」と兵に命じ、沢山のオーニソプターで出撃する。ラッバーンは、生命反応があった岩山をミサイルで爆破する。
オーニソプターが着陸し、地上のフレメン兵を探すが見つからない。砂嵐で視界が利かない中、ハルコンネン兵が次々にフレメンにやられる。ポールと大勢のフレメンがやって来るのを見たラッバーンは、オーニソプターに乗って逃げる。一人のフレメンがオーニソプターに飛び乗り、「ムアディブ万歳」と叫んでラッバーンを殺そうとするが、彼に突き落とされる。
皇帝シャッダム4世はムアディブを恐れ、娘のイルーラン姫に「どうする？」と尋ねる。イルーランは「可能なら武力攻撃は避ける」と言う。皇帝は「サーダカーを送る」と言う。
モヒアム教母はイルーランに「予言者とは、我々と同じやり方をしている」と言うと、イルーランは「ポールが生きているのでは？」と言う。モヒアムは「言ってはいけない。アトレイデス家滅亡の黒幕が皇帝だと知れたら、破滅する。フェイドがアラキスを継ぐのが良い」と言う。イルーランは「あいつは異常者だ」と反対するが、モヒアムは「関係ない」と言う。
フェイド＝ラウタに部下が新しい剣を持って来る。フェイドはその剣で2人の侍女を殺し、部下に「バランスが悪い。研ぎ直せ」と命じる。
巨大な闘技場で、フェイドの誕生会が行われ、貴賓席にウラジミール・ハルコネン男爵が来る。男爵は重力中和装置で肥満の体を浮かせ、レト公爵の毒ガスの影響で外部呼吸装置を付けている。
反対側の来賓席ではベネ・ゲセリットのモヒアム教母と、レディ・マーゴット・フェンリングが見ていた。
闘技場の中央にフェイドが立つと、3人のアトレイデス兵の捕虜がフェイドに襲いかかる。フェイドはシールドを作動させ、危なげなく2人を斬り殺す。フェイドはシールドを切って、もう一人と戦う。マーゴットが「命賭けの決闘とは」と驚くと、モヒアムは「ただの見世物です」と言い切る。フェイドは格闘の末、捕虜を刺し殺し「健闘したな」と呟く。観客は熱狂して歓声を上げる。
フェイドはハルコンネン男爵に謁見する。男爵はフェイドに「プレゼントがある。男爵を2年後に譲る。もう1つ、アラキスもやる」と言う。フェイドが「ラッバーンは？」と聞くと、男爵は「奴は失敗した。奴に代わってアラキスを手なずけろ。皇帝も」と命じる。「どうやって？」と聞くと「皇帝はアトレイデス家を滅ぼすために兵を動かした。それが知られたら、お前が皇帝だ」と言う。
フェイドが通路を歩いていると、後ろにマーゴットがいたので、剣を向ける。マーゴットが「道に迷った」と言うが、フェイドは「ここは立ち入り禁止だ。守衛がいただろう。ベネ・ゲセリットだな」と言う。マーゴットは来客の自分の部屋にフェイドを招き入れる。部屋でマーゴットはフェイドに「右手を箱に入れなさい」と声（ヴォイス）で命じ、首にゴム・ジャバールの毒針を突きつける。
皇帝の惑星カイタンに戻ったマーゴットは、モヒアム教母に「フェイドを操るのは簡単でした。性の誘惑に弱い」と報告する。モヒアムが「ハルコンネンの血統は？」と聞くと、「フェイドの娘を身ごもった」と報告する。
大衆の前でハルコンネン男爵が「フェイドをアラキスの統治主にする」儀式を行う。軍事パレードが行われ、沢山の兵士、軍事車両などが行進する。
アラキスの砂漠で、密輸業者の一団とガーニイ・ハレックが運搬機（キャリオール）から採取機（クローラー）を降ろし、香料を採掘する。ポール率いるフレメン達が地雷を飛ばして採取機を破壊し、レーザー銃で運搬機を撃墜する。フレメン達が密輸業者達に襲いかかる。ポールは、相手がガーニイ・ハレックだと気付き、仲間に襲撃を中止させる。ガーニイはポールとの再会を喜ぶ。
ガーニイはムアディブの噂を聞いていたが、ポールだと知って驚く。ポールは200人くらいで戦っていると教える。ポールは「僕は覚醒し、未来が分かる。南部に行くと多くの犠牲者が出る」と話す。ガーニイはポールに「この先は戦争になる。レト公爵が隠したアトレイデス家の核爆弾がある」と教える。
ガーニイはポール、チャニ、スティルガー達を連れて、アトレイデス家の核爆弾の隠し場所の岩山に連れて行く。スティルガーが「こんな分かり易い場所に？」と疑うと、ガーニイは「誰も探さない」と答える。ポールが「どのくらいの量？」と聞くと、ガーニイは「惑星をぶっ飛ばせる。例え話だ」と言う。
岩山の洞窟の奥にアトレイデス家の紋章の扉があり、4個の穴にポールが指を差し入れると開く。ガーニイは「ご先祖様が残した核弾頭92個」と紹介する。
イルーラン姫が録音する「帝国歴10191年、追記8。アラキス南部は160キロも続く荒野。そこのフレメンにベネ・ゲセリットが信仰を広めるのに成功した。北から来た新しい教母は、その信仰の予言の通りだった」
南部の寺院にジェシカが到着する。メーカー・キーパーが砂場で勝っている砂虫の幼虫を捕まえ、水に浸けて溺死させる。その時に砂虫の幼虫の口の中に管を入れて採集したのが「命の水」だと、ジェシカに実演して見せる。
ジェシカが「近々、青年が来て命の水を求めるでしょう」と予告すると、メーカー・キーパーは「男は無理」と答える。ジェシカは「やらせなさい」と声（ヴォイス）で命令する。
ポールは、チャニの顔が焼けただれる夢を見る。ポールがテントの外に出ると、砂丘の向こうで、ハルコンネン軍がタブールのシエチがある岩山を激しく攻撃していた。
フェイド・ラウタが軍隊を率いて大規模な攻撃をしていた。ラッバーンが文句を言うと、フェイドはラッバーンを蹴り倒し「俺の靴にキスしろ。恥さらしだ」と言う。ラッバーンは服従する。
フレメン達に数多くの死者と、負傷者が出る。南で指導者の会議があると、無線で連絡が来る。スティルガーはポールに「俺を殺して指導者になれ」と言うが、南で死人が出る予知夢を見ているポールは「南に行けない。ここに残る」と断る。
ポールは死んだジャミスにどうしたらいいか聞く。ジャミスは「お前が見ているのは断面に過ぎない。扉を開くために命の水を飲むのだ」と教える。
チャニが「これが宿命なの？」と聞くと、ポールは「南に行こう。君を守る。そしてやるべきことをやる」と決心する。
ハルコンネン軍がタブールのシエチを火炎放射器で焼く。フェイドは「南に逃げたか。北は支配した」と言う。残ったスパイを捕まえ「一人で部下9人を殺した。あとは楽しむだけだ」とスパイを火炎放射器で殺す。
沢山のフレメン達は数匹の砂虫に乗り、南に移動する。
ポールはフレメン達と別行動をして、南の寺院にやって来る。メーカー・キーパーが「飲めばすべて失う。飲めば全て見える」と警告し、ポールは「命の水」を飲む。ポールは、海岸にやって来る夢を見る。ジェシカのお腹の中にいる妹のアリアが成長した姿で「愛する兄上、心配しないで。私が付いている」と話しかける夢を見る。
ジェシカが寺院にやって来る。チャニもオーニソプターでやって来る。チャニは横たわるポールを見て「死んでいる」と動揺するが、ジェシカは「生命反応は弱いけど、生きている。彼は予言通りに毒と戦っている。あなたも予言の一部」と教える。スティルガーは「彼女の涙で、彼は蘇る」と教える。
チャニは自分の涙を「命の水」に入れ、ポールの唇に付ける。ポールは目覚め「君のお陰だ」と感謝する。チャニはポールの頬を平手打ちして出て行く。
ポールはジェシカに「僕の血統をさかのぼって見た。母はハルコンネン男爵の娘だと知っていた？」と聞く。ジェシカは「私も命の水を飲んで知った」と教える。ポールは「僕もハルコンネンだった」と嘆く。
フレメンの各部族の指導者達が集まっている神殿にポールが来る。宮殿の中央に教母ジェシカとポールが来る。フレメンの一人がポールに「発言は指導者のみ。スティルガーと決闘をして指導者になれ」と言う。ポールは「最高の戦士を殺すのか？道を示すのは俺だ」と言う。中央に立ったポールは「自分がリサーン・アル＝ガイブである」と宣言し、一人のフレメンの過去を言い当てる。皆はポールが予言のリサーン・アル＝ガイブだと信じる。
スティルガーは「我々をどこに導く？」と聞くと、ポールは「緑の楽園」と答える。ポールは父のアトレイデス家の印章の指輪を見せ、「ポール・ムアディブ・アトレイデスが皆を緑の楽園に導く」と宣言する。フレメン達は立ち上がり、歓喜する。チャニは、神殿から出て行く。
ポールは印章を手紙に押す。
手紙を見た皇帝シャッダム4世は青ざめる。イルーラン姫が手紙を読み、モヒアム教母に「ポールが生きていた。父にアラキスに来いと言っている」と伝える。モヒアムは「皇帝は滅亡する。戦わず、差し出しなさい」と助言する。イルーランが「他の手は？」と聞くと「血統を残す方法がただ1つある」と教える。
皇帝は巨大な宇宙船でアラキスの首都アラキーンにやって来る。ポールは時間通りだと感心する。巨大な砂嵐が近づいていた。
皇帝の宇宙船がやって来たのを見たフェイドはハルコンネン男爵に「何しに来た？香料は順調だ」と心配する。ハルコンネン男爵はフェイドに「大領家に伝えろ。アトレイデス家はサーダカーにやられたと」と指示する。
フレメン達は、皇帝の宇宙船がピラミッド型の宇宙港の建物に着陸したのを見て、各戦闘部隊の配置を確認する。
皇帝、イルーラン姫、モヒアム教母などの元にハルコンネン男爵、フェイド、ラッバーンが謁見する。皇帝は「ムアディブとは何者だ？」と質問する。男爵は「ならず者だ」、フェイドは「砂嵐に巻き込まれて死んだ」と話す。サーダカーの兵士が男爵の外部呼吸装置のチューブを剣で切る。皇帝は「ムアディブは生きている。探せ」と命じる。
サーダカー達が外で待機していると、風が強くなる。砂の至る所にサンパーが置かれていた。
ポールは丘の上からフレメンの大勢の戦士を鼓舞する。核ミサイルが発射され、宇宙港の周囲にある、砂嵐から宇宙港を守っている山脈、防嵐壁（シールド・ウォール）を破壊する。巨大な岩の破片が宇宙港に降り注ぐ。ラッバーンが様子を見に行く。
サーダカーが起き上がると、砂嵐の中から、フレメンの戦士が乗った巨大な砂虫が多数やって来る。それを見たサーダカーは逃げる。砂虫は宇宙港を破壊する。ハルコンネンのオーニソプターが砂虫を攻撃し、それをフレメンが撃墜する。砂の中からフレメンの大軍が現れ、サーダカーと戦う。ピラミッド型の建物が破壊される。
皇帝、男爵などがいる広間にポールが率いる大勢のフレメンがやって来る。サーダカーは攻撃隊形で剣を構える。皆が見ている前で、ポールはハルコンネン男爵に「我が祖父」と呼びかけ、首を剣で刺して殺し「獣のごとく死ね」と言う。
ポールは皇帝に「捕虜を居住地に連れて行く」と話し、「サーダカーを引け。男爵の死体を砂漠に与えろ」と言って帰る。
オーニソプターがアラキーンの町を攻撃する。町の広場で、ガーニイ率いるアトレイデ兵とハルコンネン兵が戦う。ラッバーンがオーニソプターで逃げようとすると、ガーニイがやって来て「公爵と友の仇」と言って、ラッバーンの首を切る。
ハルコンネン兵の死体の山をフレメンが火炎放射器で焼く。砂漠に捨てられた男爵の死体にアリが群がる。
宮殿にポール達フレメンと教母ジェシカ達がやって来る。上空に大領家の宇宙船がやって来る。ポールはチャニに「命ある限り、君を愛する」と伝える。
皇帝、イルーラン姫、モヒアム教母が宮殿にやって来る。ポールは「俺はレト・アトレイデスの息子、ポール・アトレイデスだ」と名乗り、ガーニイに「上空の大領家の宇宙船に連絡しろ。俺が危険になったら、香料採取場を核爆弾で破壊する、と伝えろ」と命じる。
ポールは皇帝に「あなたの娘をめとり、共に帝国を治める。あなたは父を殺した報いを受けなければならない。決闘を申し込む。代理人を立てても良い」と申し込む。フェイドが代理人になる。
フェイドは皇帝のナイフを借りる。ポールは「従兄弟よ」とフェイドを呼び、戦う。ポールとフェイドは激しい決闘を繰り広げる。ポールは脇腹を深く刺されるが、ポールはフェイドの胸を刺し返す。フェイドはポールに「健闘したな。アトレイデス」と言い残して死ぬ。
ジェシカはモヒアムに「あなたは間違った側に付いた」と言う。モヒアムは「敵も味方もない。みな同じ」と言い返す。
ポールは胸のナイフを抜き、皇帝に近づく。イルーラン姫が「復讐は遂げられた。父の命は助けて。私はあなたの妻になり、あなたが皇帝に」と話す。皇帝はポールの前にひざまずき、ポールの手にキスする。皆ひれ伏す。ポールはチャニの方を見ると、チャニは涙を流してその場を立ち去る。
ガーニイがポールに「大領家は皇位継承を認めない」と伝える。スティルガーが「皇帝、ご決断を」と迫ると、ポールは「楽園に導く」と答える。フレメン軍はサーダカーの戦闘宇宙船に乗り、発進していく。
ジェシカは胎児に「あなたの兄は大領家に攻撃する。新たな聖戦が始まった」と伝える。
チャニは一人で荷物をまとめ、砂虫を呼び、どこかに向かおうとしていた。
（エンドクレジット）
（写真は「IMDb」「映画com」より）
