『デューン 砂の惑星』リンチ監督・究極試写会版 ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:デイヴィッド・リンチ 1984年

主な登場人物(俳優)役柄

【アトレイデス家】

ポール・アトレイデス(カイル・マクラクラン)ムアドディブ。

レト・アトレイデス公爵(ユルゲン・プロホノフ)ポールの父。

レディ・ジェシカ(フランチェスカ・アニス)ポールの母。

アリア・アトレイデス(アリシア・ウィット)ポールの妹。

スフィル・ハワト(フレディ・ジョーンズ)公爵家のメンタート。

ダンカン・アイダホ(リチャード・ジョーダン)公爵家の副官。

ガーニイ・ハレック(パトリック・スチュワート)公爵家の副官。

ウェリントン・ユエ(ディーン・ストックウェル)公爵家の医師。

シャダウト・メイプス(リンダ・ハント)公爵家の家政婦、フレメン。

【ハルコネン家】

ウラディミール・ハルコネン男爵(ケネス・マクミラン)

フェイド・ラウサ(スティング)ハルコネン男爵の甥。

ラバン(ポール・L・スミス)ハルコネン男爵の甥。

パイター・ド・ブリース(ブラッド・ドゥーリフ)男爵家のメンタート。

【フレメン】

リエト・カインズ博士(マックス・フォン・シドー)帝国惑星学者。

チャニ(ショーン・ヤング)           カインズ博士の娘。

スティルガー(エヴェレット・マッギル)フレメンのリーダー。

ラマロ(シルヴァーナ・マンガーノ)フレメンの教母。

【皇帝側】                                      

シャダム四世(ホセ・ファーラー)大王皇帝。

イルラン姫(ヴァージニア・マドセン)シャッダム四世の娘。

ガイウス・ヘレン・モヒアム(シアン・フィリップス)ベネ・ゲセリットの教母。

             

 イルラン姫「10191年。宇宙を支配する父・皇帝シャダム区4世。当時最も貴重な物質の香料(スパイス)は長寿の秘薬であり、意識を拡大させ、宇宙の旅に欠かせない。香料が取れるのは唯一砂漠の惑星。フレメンが住み、救世主が現れる予言を信じていた。惑星の名はアラキス。別名デューン」。

 (タイトル『DUNE』。オープニングクレジット)

 宇宙ギルドの極秘報告「4惑星を巡る陰謀。香料の生産地アラキス。アトレイデス家のカラダン。ハルコネン家のギエディ・プライム。皇帝のカイテイン。カイテインに使者を送り、皇帝に説明を求めよ」

 ギルドは惑星間の移動を支配し、宇宙一の権力を有している。カイテインにギルドの使者が来る。皇帝は「香料か?」と焦る。皇帝がベネ・ゲセリット教母モヒアムに「航海士をテレパシーで探ってくれ」と頼む。ギルドがやって来て、教母は隣室で意識を集中する。

 ギルドの航海士達は4000年以上も香料を用いて、ミュータント化した。彼らは宇宙空間を折りたたみ、どこへでも動かずに旅ができる。

 航海士は容器の中からマイクを通して「イックス星に最新鋭の兵器が沢山あった。アトレイデス家とハルコネン男爵の不和。あなたが黒幕だ」と聞く。皇帝は「その通り。アトレイデスは密かに音を使う新兵器の軍備を整えている。公爵の人気はやがて私を脅かす。そこで彼らにハルコネンと交代させ、アラキス占領を命じた。ハルコネンにアトレイデスを討たせる」と答える。航海士は「香料を切らすな。我々の能力には香料が必要だ。我々の航行能力がなければ、あなたも権力を失う。ポール・アトレイデスを殺してほしい。これは極秘だ」と伝えて去る。

 皇帝は「なぜ公爵でなく息子を?」と疑問に思う。教母は「彼らは香料の生産の低下を恐れている」と伝える。モヒアムは道女たちに「ポールに会いに行く」と指示する。

 〔アトレイデス家の領地、惑星カラダン〕

 ベネ・ゲセリットはクイザッツ・ハデラッハを生むため、長年、家々の結婚に介入してきた。道女ジェシカはレト公爵の妃妾として娘を宿せと言う命に背き、息子ポールを産んだ。

 ポールは各惑星を調べる。アラキス星は香料の採掘。虫(ウォーム)に襲われた時は空中輸送船(キャリオール)で避難する。虫は振動する物を襲う。降雨0。

 メンタートのハワト、副官のハレック、医師のユエが来る。ハレックとポールは、低速の物を通すシールドを張り、ナイフで特訓する。ポールのナイフがハレックの喉を狙うが、ハレックのナイフもポールの腹を狙い、相打ちだった。ハレックは「アラキス星もハルコネンも現実は厳しい」と諭す。

 ユエ医師は「奥地では450メートルの虫も目撃されている。砂漠地帯と南極は立ち入り禁止。時速700キロの風が吹く。砂漠の奥地にいるフレメンは、香料のため青い目をしている」と教える。ハワトは「あの星は危険に満ちている。ハルコネンは採掘権を諦めない」。ポールは「なぜ罠と知って行く?」と聞くと、ハワトはモジュールを出す。

 ハワトは部屋の中央にファイターを出す。ポールはファイターの武器を避けながら、レーザーで次々に破壊する。ハレックは「母親の影響だ」と感心する。

 副官のダンカンは先発隊でアラキスに行くので、ポールに別れの挨拶をする。

 父レト公爵はポールに「ハワトは3代に渡り仕えたが、お前が最も優秀だと言っている」と褒め、「新しい体験が可能性を引き出し、人間を大きく成長させる」と教える。

ポールはアラキス、フェイド、2つの月、チャニの夢を見る。

 城に道女達と教母モヒアムが来て、ジェシカを「娘を産めと言ったはず。娘ならハルコネンに嫁がせ和睦できた」と責める。

 ポールの部屋に来たジェシカにモヒアムは「公爵は助けない」と言う。目覚めたポールがそれを聞く。モヒアムはポールを母の部屋に呼ぶ。

 モヒアムはポールを声(ボイス)で跪かせ「箱の右手を入れなさい。手を引っ込めれば、首に当てた毒針で刺し殺す」と言う。手がどんどん熱くなるのを感じたポールは「恐れてはいけない。恐怖は心を殺す」と耐える。モヒアムは感心する。ポールが手を出すと、何もなかった。モヒアムは「あなたの夢は正夢になる?」と聞き、ポールは「どれが正夢かは分かる」と答える。 モヒアムは「おそらくあなたがクイザッツ・ハデラッハ。時間と空間に橋をかける者。我々に見えぬものが見える。道女が心を読むときに使う劇薬、生命の水は、女には到達できない境地があるが、クイザッツ・ハデラッハならそこに行き着ける言い伝えがある」と言う。モヒアムはジェシカを呼び「彼を訓練したね。声を覚えさせなさい」と指示する。ポールは「父が死ぬのか?」と聞くと、モヒアムは「手は尽くした。声があなたを救うだろう」と言い残して去る。

〔惑星ギエディ・プライム。ハルコネンの領土〕

 メンタットは香料由来のサフォの汁を飲んで、危険な「思考機械」の代わりを務める。

 メンタットのパイターは、皮膚を治療しているハルコネン男爵のもとに来て「彼らはじきに出発します」と報告する。男爵は甥のフェイドとラバンを呼び、アトレイデスを粉砕する計画を話す。男爵は「レト公爵の側近に我々の手の者がいる。公爵はわしの目の前で死ぬ」と話す。男爵は反重力装置で浮き上がり、若い男を殺す。

 カラダン城の寝室で、レト公爵にジェシカが「今こそ娘を宿す時だ」と頼む。

 レト公爵、ポール、ジェシカは宇宙船でカラダンを出発し、沢山の宇宙船と一緒にギルドの巨大輸送船に格納される。操縦室でギルドの航海士が目標をアラキスに定め、輸送船は瞬時にアラキスの上空に着く。

 フレメンの教母は「今こそ予言の成就するとき。かの者が来る。外界からの声が聖戦ジハドをもたらす。戦いは宇宙を清め、我らを闇より救い出さん」と予言する。

 レト公爵達が乗った宇宙船がアラキスに着陸する。

 侯爵は10191年63日アラキスの領事となった。前の支配者ハルコネンが特攻隊を残留させたため、警備は倍増された。

 兵士に「水を節約せよ」とアナウンスされる。シールドが張られる。

 ジェシカは宮殿に来る。ユエは、土地使用人がハルコネンに薬で操られていないか検査する。ジェシカが「ハルコネンを恨んでいる?」と聞くと、ユエは「妻が…」と言葉を濁す。ジェシカは、彼が何か隠していると感じるが、彼の額には「忠誠の証」があった。

 ユエは、敵の死体に隠されたメッセージをこっそり読む。

 レトにハワトが「ダンカンから連絡はない。フレメンがポールを救世主(マハディ)、外界からの預言者(リサン・アル=ガイーブ)と呼んでいる。救世主がベネ・ゲセリットの母親と現れ、真の自由に導くと言う伝説がある」と教える。

 ポールは香料について「1台の空中輸送船で4組の採掘班。機械は2台まで運べる。採集機械は930台。輸送機が981台ある」の画像を見る。香料を食べ、未来を見る。教母、第2の月、「目覚めさせねば」の声。ポールは、部屋の中に動く物を襲う暗殺道具ハンター・シーカーを見つけ、動かずにいる。

 ドアを開けて入って来た家政婦のシャダウト・メイプスをハンター・シーカーが襲おうとし、ポールが素手で捕まえて壊す。メイプスは「命の恩人だ。フレメンは必ず借りを返す」と感謝し、「身内の中に裏切り者がいる」と忠告する。

 兵士が宮殿内を探索しハンター・シーカーの操縦者を見つける。ハワトは責任を感じて辞職を申し出るが、レトは「お前の訓練がポールを救った」と感謝し、「敵を手引きした裏切り者を探し出せ」と命じる。各地区からの報告をメンタットのハワトが受け「宮殿は安全だ。首都に戒厳令を敷き、軍隊を配した。全域に防護シールドを張り巡らした」と伝える。

 ジェシカの部屋に家政婦のメイプスが来て、ナイフを出し「これを知っているか」と聞く。ジェシカは「クリスナイフ。素材は虫の歯(メイカー)」と答えると。メイプスは「予言が叶った」とナイフをじゃシカに贈り、自分の血を付け「奥様こそ、その人だ」と感激する。

 レト公爵とポールが香料採掘の視察に行く。移動動審査官で生態学者のカインズ博士が同行する。カインズはスティルスーツを「汗を集めて塩分を分離、再生された水はポケットに溜まり、チューブで飲むことができる」と説明する。カインズがレトとポールのスーツを点検すると、初めて着たのにポールは完璧だった。

 レト公爵、ポール、カインズ、ハレックは飛行機に乗って採掘場に向かう。カインズは「砂虫は香料のある所には必ずいる。縄張りを守り、振動に反応する」と教える。ポールが「虫と香料の関係は?」と聞くと、カインズは「詳しい事は分からない」と答える。

 採掘場に着くと、偵察機が虫を見張っていた。レトが大物の虫を発見し、カインズが採掘機に警告する。空中輸送機で避難する予定だが、なかなか来ない。レトは飛行機を着陸させ、作業員を乗せる。虫が接近し離陸する。採掘機は巨大な虫の口に飲み込まれる。

 ユエがカインズに「皇帝に仕えるあなたが我々と仲良くするのは良くないのでは?」と聞くと、カインズは「気分が和らぐ」と言って、貴重な水である唾を吐いて敬意を表す。レトは「水の絆を結ぼう」と、瓶の水を床に注ぐ。

 ダンカンが戻り、レトにフレメンからの「昼は砂煙、夜は火の柱」と書かれたメッセージを渡す。ダンカンは「彼らは強く勇猛だ。誇り高い部族で、帝国もその総数を知らない。この星には大変な秘密がある。本当のアラキスの支配者はフレメンなのでは」と話す。

 ポールは「男爵はアトレイデスを滅ぼし、印章を奪うと誓った」の映像を見る。レトが来て、ポールに「私に何かあったら…」と言う。兵士が「スクリーンに妙な物が映っている」と呼ぶ。

 ハルコネンの宇宙船の大群がアラキスに接近していた。

 ユエがどこかに行き、メイプスが付ける。ポールは毒を盛られて苦しむ。

 レトは「ジェシカ許してくれ。お前と正式に結婚すべきだった。政略結婚の余地を残そうとしたのは愚かだった」と後悔する。レトは通路でメイプスが死んでいるのを見つける。ユエはレトに毒矢を撃ち、「シールドを解き、無防備だ。新装備のモジュールも破壊した。公爵家は破滅する」と伝え、「あなたは死ぬ前に男爵に近づける。歯に仕込んだ毒ガスを男爵に吹きかけろ。見返りにポールとジェシカを救う」と持ち掛ける。

 ハルコネンの宇宙船は城壁内に爆弾を落として破壊する。離陸前のアトレイデス軍の宇宙船が破壊される。ハレックと兵士達が突撃する。ハルコネン軍は宮殿の中まで侵入し、アトレイデス軍を全滅させる。

 ユエの働きで、拘束され口を塞がれたジェシカと、眠らされたポールが連れてこられる。ハルコンネン男爵はパイターに、2人を殺せと命じて出て行く。パイターは部下に「砂漠で虫に食わせろ」と命じ、2人に「ユエを額の封印から解いたのは俺だ」と話す。

 ダンカンはシールドを張り、ハルコネン軍と戦うが、シールドを突破されて撃たれる。宮殿が炎上する。

 男爵はユエを連れてきて「女房に会わせよう。あの世で」と言うと、パイターがユエを刺し殺す。ユエは「妻の恨み。晴らさずにおくものか」と言い残して死ぬ。

 2人の兵士が乗るハルコネンの飛行機が、拘束されたジェシカとポールを砂漠に運ぶ。ジェシカは機内のユエの菱形の印に気付き、座席の下に非常袋を見つける。ポールは声で一人の男にジェシカのマスクを外させる。ジェシカは声でその男にもう一人の男を殺させ、ポールの拘束も解かせる。ポールは墜落しようとしている飛行機を操縦する。

 ハルコネン男爵の下にレト公爵が連れてこられる。男爵がアトレイデ家の印章を探すが、レトは持っていなかった。レトはユエが言った事を思い出し、歯を噛み砕いて毒ガスを吹きかけるが、相手はパイターだった。

 ジェシカは、レトが死んだと察する。ポール達が乗った飛行機は、砂漠に不時着する。2人は袋を持って脱出する。袋にはアトレイデ家の印章が付いていた。2人は岩場に逃げる。

 ポールは、皇帝に航海士が「ポールを殺してほしい」と言うのが見え、「なぜ僕を殺す?香料と関係があるのだろうか?」と自問する。「あの月に僕の未来が。アラキスに雨は降らない。僕はムアディブと呼ばれる」と知る。

 ポールはジェシカに「目覚めたまま夢を見た。香料のせいだ。教母の薬と同じ毒だ。香料が僕の意識を変えた。あなたは僕の妹を宿している。僕はあなた達の超人ではない」と言、「いつの日か目覚めることを誓う。皇帝と男爵を討って復讐する」と誓う。

 ラバンは捕らえたカインズ博士をアトレイデ家の味方とみなし、スティルスーツを壊し、部下に「砂漠に捨てろ」と命じる。ハワトも捕らえていた。

 ジェシカとポールはスティルスーツに着替える。袋の中にモジュールの設計図があった。2人は岩山に逃げる事にするが遠く、振動器で攪乱し、虫が寄ってこないように不規則に歩く。巨大な虫が近づき、2人は急いで岩山に逃げる。

 2人は洞窟に逃げ込むが、虫が襲ってくる。誰かの振動器の方へ虫が行く。2人の前に大勢のフレメンが現れ、ポールを連れて行こうとする。ジェシカはリーダーのスティルガーの首にナイフを突きつける。スティルガーは「技を教えたら安全を保障する」と言い、ジェシカは解放する。ポールは夢に出てきた娘、カインズ博士の娘チャニに会う。

 ジャミスはポールにアムタール(決闘)を望む。チャニはポールにクリスナイフを貸し、ジャニスの戦い方の癖を教える。ポールはジャニスと戦い、腹にナイフを刺して殺す。初めて人を殺したポールは泣き、フレメン達は涙を「死者への水」と言う。スティルガーはポールを「ウスル(柱の礎)」、ジェシカを「サヤディナ」と呼び、仲間と認める。ポールは名前を「ポール・ムアディブ(砂鼠)」にする。

 ジャミスの妻子が夫の死を悼む。ジャミスは火葬され、発生した水の権利をポールが受ける。

 地下には風水弁で水を作り、大きな貯水槽があった。スティルガーは「溜め池は何千とある。十分に貯えてアラキスの地表を変える」と教える。

 スティルガーはポールに、カインズ博士がハルコネンに殺されたと教える。

 ハルコネン男爵は「アトレイデスは血の海だ」と喜び、反重力装置で部屋の中を飛び回る。男爵はラバンに「あの星はお前にやる。香料を搾り取るのだ」と伝え、フェイドに「奴らを叩きのめしてから、お前を送り込む」と言う。

 ポールは大勢のフレメンに「ハルコネンを倒し、あらゆる香料採掘場を破壊しよう。宇宙は香料に依存している。香料の生産が止まれば、男爵や皇帝が自ら出向いてくる。アラキスが宇宙の中心になるのだ」と演説する。

 ポールは唸りながらモジュールで撃つと、最も硬い石が破壊される。ポールは「音と動作で神経を麻痺させ、骨を砕き、火を放ち、敵を窒息させ、内臓を破壊させられる」と教える。フレメンが訓練する。1人が「ムアディブ」と言うと、モジュールが反応して壁を破戒する。

 ポールは戦争の夢を見てうなされる。目覚めたポールは「僕が恐れる戦争こそ、聖戦ジハドか」と呟く。

 捕らえられたハワトは毒を注入されていた。ハルコネン男爵はフェイドに猫をもって来させ、ハワトに「解毒剤は猫から搾り取るのだ」と教える。

 フレメンの教母は年老いたので、ジェシカが跡を継ぐ儀式が行われる。ジェシカは「生命の水」を飲まされ、胎児を心配する。

 伝統に従い老教母は知識を伝え、世を去った。ジェシカは水の毒を克服した。

 スティルガーがポールに「生命の水はこの世ならぬ神秘を見る事ができる。終わりと始まりを」と教え、虫の幼虫から「生命の水」を作っているのを見せる。ポールは「男は皆、失敗して死んだ。僕なら?」と心配する。

 生命の水の凄まじい力で、ジェシカは娘を早産した。娘アリアは教母の知識と力を備えていた。

 ポールとチャニは愛し合う。

 沢山のフレメンが見守る中、ポールは「サンドライダー」になる試練を行う。ポールは振動器で超巨大な虫を呼び寄せ、虫の節の下にフックを刺す。虫はその部分を砂でこすらぬように上に持ち上げる。ポールは虫に登り、ロープを使って虫を乗りこなす。スティルガーも虫に登り、ポールと一緒に操る。

 スティルガーは15名の精鋭をポールの護衛に付ける。ポール達は空中輸送船を破壊する。採掘機から出てきたハルコネンの兵を、フレメン達が声を出してモジュールで攻撃する。その様子をポールが「香料が止まれば、全宇宙が注目する」と思いながら見つめる。

 ラバンはハルコネン軍が全滅した理由を聞くと、兵士は「ムアディブ」と呟く。

 2年の間に香料の生産は中止に追い込まれた。ラバンはその事実を男爵に隠していた。ポールの娘アリアは発育が早く、超能力を秘めていた。ポールとチャニの愛は燃えた。

 戦いの中、ポールは密輸業者といたハレックと会う。ハレックは、ポールが死んだと思い、ポールはアトレイデス家の紋章の指輪を見せる。

 皇帝の元に宇宙ギルドが来て「アラキスの乱を納めるのだ。香料の生産が危機に瀕している。フレメンの指導者ムアディブの仕業だ。すぐに事態を収拾しろ。失敗すれば拷問だ」と伝える。皇帝は部下に50師団の派遣を命じ「アラキスの生物は皆殺しだ」と言う。

 ポールは夢でうなされる。ポールは「生命の水を飲む。運命を全うしないと死ぬ」と言い、チャニは「男が飲むと死ぬ」と止める。

 ポールはチャニやフレメン達と砂漠に行き、手足を縛られて横たわり、チャニが命の水を飲ませる。ポールは「虫は香料だ。香料は虫だ」と感じる。虫がポール達の周りに集まる。ジェシカとアリアはポールが生命の水を飲んだと感じ、血を流して苦しむ。ジェシカは「ギルドは、やがて来るものを恐れている。より知恵があり、より見通す者を」と呟く。

 ポールはジェシカが「女には到達できない領域」と言っていたのは、ここだと感じる。「動かずに旅をする。虫と香料を制することができた。そして香料を破壊する力も得た」と感じる。

 ポールが目覚め「父上、眠れる者は目覚めました」と叫ぶ。

 地下でポールは、大勢のフレメンに「時は来た。僕らの嵐が吹き荒れる。宇宙を揺さぶるだろう。皇帝よ、覚悟せよ」と叫ぶ。

 皇帝の宇宙船がアラキスのピラミッドに着陸する。皇帝はラバンを捕らえた。

 ポールは「戦士よ、永遠なれ」と叫ぶと、フレメン達は戦いに出る。 巨大な虫がやってきて、フレメンが登る。

 皇帝はハルコネン男爵を呼ぶ。ラバンの生首があり、皇帝は「能なし。ラバンにここの統治を任すからだ。奴らの戦力をなぜ報告しなかった?」と責める。ムアディブの使いのアリアが来て「兄はあなた達を歓迎しない」と伝える。モヒアムは「彼女はアリア。レト公爵と妃ジェシカの娘、ポール・ムアディブの妹だ」と伝える。皇帝は、ムアディブがポールだと知って驚く。

 嵐が来る。ポールは防護壁を爆破させる。砂がなだれ込み、ポールは「いざ出陣」と叫ぶ。

アリアは皇帝に「兄がフレメンの大軍を連れてくる」と伝える。虫が沢山集まる。ポール達フレメンは虫に乗り、ピラミッドに行く。 

 皇帝は出陣を命じ、皇帝と兵士は、潜望鏡のような装置でフレメンを攻撃する。

 虫の上からポールとフレメン達は、声を出してモジュールで帝国兵士を攻撃する。フレメンの地上部隊は機関銃でハルコネン軍の宇宙船を破壊する。帝国軍は劣勢になり、退却する。ポールはアリアに「やれ」と合図する。

 アリアはハルコネン男爵を毒針で刺し、心臓弁を外す。男爵は悲鳴をあげながら空中で回転する。爆破された壁の穴から男爵は外に吸い出される。アリアも穴から外に出る。飛んできた男爵を虫が食べる。 帝国軍がピラミッドに逃げかえる。

 宮殿をフレメンが占拠し、ポールを「ムアディブ」と讃えて迎える。皇帝とハルコネン達が連れ出される。ハワトにフェイドがナイフを渡す。ポールは解放したハワトに「襲うなら来ればいい」と言う。ハワトは自分の心臓をナイフで刺して倒れ「3代に渡り仕えてきました」と呟いて死ぬ。

 ポールは皇帝に「上空で待機しているキルドの宇宙船を退去させろ」と命じる。皇帝は歯向かうと「あなたが正視できぬ境地に僕はいる」と言う。教母が文句を言うと、ポールは「黙れ。僕は一言で殺せるぞ」と声で制する。

 ポールはフェイドに決闘を申し込む。ポールは戦い、フェイドの喉にナイフを刺して殺す。

 ポールは「イルランを僕の妻に。アトレイデスに皇帝の道を開くのだ」と伝える。皇帝が「皇位は渡さぬ」と言うと、ポールは「お前はセルサ・セカンダス星に幽閉する」と宣言する。チャニには「王妃が持てるのは僕の名だけ。僕の子も、触れ合いも、一瞬の欲望も許さない」と教える。ジェシカはチャニに「妃妾の私たちは、後世に渡り妻と呼ばれる」と教える。

 ムアディブはは神の手となり、予言を成就させた。戦いある所に平和を。憎しみある所に愛をもたらし、人々に真の自由を与え、アラキスの大地を変えた。

ポールは「神はアラキスを試練の場として造られた」と話す。アラキスに雨が降る。アリアは「彼こそがクイザッツ・ハデラッハ」と言う。人々は喜ぶ。

(エンドクレジット)

(写真は「IMDb」より)