『アーガイル』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:マシュー・ヴォーン 2024年

主な登場人物(俳優)役柄

【現実世界】

エリー・コンウェイ(ブライス・ダラス・ハワード)『アーガイル』シリーズを執筆中の作家。

エイデン・ワイルド(サム・ロックウェル)エリーを守るスパイ。

ルース・コンウェイ(キャサリン・オハラ)エリーの母。

リッター(ブライアン・クランストン)秘密組織ディビジョンの長官。

アルフレッド・ソロモン(サミュエル・L・ジャクソン)元CIAの副長官。

サバ・アル=バドル(ソフィア・ブテラ)秘密の番人。

パウエル(ロブ・ディレイニー)ディビジョンの副長官。

バクーニン(スタンリー・モーガン)マスター・ファイルを作った男。

アルフィー(チップ)エリーの愛猫。

【小説の登場人物】

オーブリー・アーガイル(ヘンリー・カヴィル)スパイ小説『アーガイル』シリーズの主人公。

ルグランジュ(デュア・リパ)目標の女性スパイ。

キーラ(アリアナ・デボーズ)アーガイルの助手。

ワイアット(ジョン・シナ)アーガイルの相棒。

フォウラー(リチャード・E・グラント)アーガイルの上司。

ジン・ルージ(李娜)香港の女性工作員。

青年(ルイス・パートリッジ)若い頃のアーガイル。

 

 (タイトル『ARGYLLE AGENT SECRETO』)

 バーのカウンターでビールを飲んでいたオーブリー・アーガイルは、標的の女性ラグランジュに近付きダンスに誘う。アーガイルはラグランジュをリフトし、回転して踊る。ラグランジュはアーガイルが秘密工作員だと知っており、周りの全員が彼に銃を向け、銃を取り上げる。銃を構えた男が「何か言い残す事は?」と聞くと、アーガイルは「キーラ、援護は?」と言う。待機していたキーラが操作して天井から煙幕が噴き出し、アーガイルが外に脱出する。

 〔ギリシャ〕

 キーラの車にアーガイルが乗ろうとするとると、ラグランジュが機関銃を乱射する。アーガイルはドアを盾にして無事だったが、キーラは心臓を撃たれて死んでいた。アーガイルがファウラー長官に連絡すると「目標を追え」の指示だった。

 バイクで疾走するラグランジュを、アーガイルはバギーカーで屋根から屋根に跳び移って追いかける。アーガイルの車が走行不可能になり、相棒のワイアットに「見失った。そっちに向かった」と連絡する。野外カフェでコーヒーを飲んでいたワイアットは、バイクでやって来たラグランジュを掴み上げて捕獲する。

 アーガイルとワイアットはラグランジュに銃を向けて「誰の差し金か言え」と尋問する。ラグランジュはワイアットのスマホに虹彩認証でアクセスすると、ファウラーがアーガイルを消せと命令していた。ラグランジュは「ボスは同じみたいね」と言う。アーガイルが呆然としている隙に、ラグランジュは服毒自殺する。ファウラーから帰還命令が来るが、2人は通信機を飲み物に入れて壊す。アーガイルはワイアットに「誰が信用できるのか分からない。今後、俺たちはディビジョンに追われる」と話す。

 〔コロラド〕

 人気スパイ小説『アーガイル』シリーズの第4巻出版記念イベントで、著者エリーが朗読していた。質問コーナーで、女性が「どうやって執筆時間を取っているか?」と聞く。エリーは「アイススケートの事故から、明日は無いかもしれないと思って時間を取っている」と答える。口髭の男「小説は実際の事件を言い当てている。あなたもスパイでは?」。エリー「違う。リサーチの結果です。もし本物のスパイでもそう言うけど」。女性「第5巻は?」。エリー「近いかも」。男性「今夜の予定は?」。エリー「デートがある」

 エリーは湖畔の自宅で、愛猫のアルフィーとデートする。エリーはアーガイルの人形を見ながら第5巻を書き「盗まれたファイルはディビジョンを破滅させる。アーガイルは香港に向かった」と書く。

 夜の香港で、アーガイルは女性工作員のジン・ルージから、ケースとマスター・ファイルの鍵だと言う携帯電話を渡され「マスター・ファイルはロンドンにある」と告げられる。

 エリーは「切り札のファイルはもうすぐ手に入る。そうすれば、ディビジョンは破滅するだろう。おしまい」と書く。

 翌朝、母のルースがウェブ通信で「一晩で、送られた原稿を読んだ。傑作ね。でも終わり方は良くない。ロンドンにあるファイルはどうやって手に入れるの?金曜にそっちに行く。一緒に考えよう。あと1章書かなければ」と批評を言う。エリーは最後を書き直す。

 アーガイルがジンに「明日の朝、一緒にロンドンに行こう」と誘う。ジンは「今夜は花火を楽しみましょう」と言うと、アーガイルは「僕が君に火を点けよう」と言ってキスする。夜の香港に花火が上がる。

 エリーは書き直すが、完全に行き詰まる。

 エリーは猫のアルフィーをリュックに入れて列車に乗り、母に「こっちから会いに行く」と連絡する。紳士的な男が、エリーの向かい側の席に座ってもいいか聞くが、エリーは「人が来る」と言って断る。

 すると、向かい側の席に長髪で髭の男(エイデン・ワイルド)が勝手に座る。エイデンは猫用のリュックに驚く。エイデンはエリーに「これ面白い。読んだ?」と聞いて『アーガイル』を読む。本を読み終わったエイデンは著者の写真を見て、エリーに「作者はあんただろう?俺、ファンだ」と聞く。エリーが「あなたの仕事は?」と聞くと、エイデンは「スパイだ。一流スパイは世界を騙す」と本の文章を引用する。エリーにはエイデンがアーガイルに見え「敵のスパイがいる。厳重に注意しろ」と忠告する。

 近くの席の男が「サインを貰えませんか」と、エリーに本とペンを出す。ペンは毒針になっていて、エイデンが男を捕まえて殴り、さらに次々に男がやって来るのでエイデンは銃で撃ち、戦う。戦うエイデンが、エリーにはアーガイルに見える。

 エイデンがエリーに「バッグを持って逃げよう」と言うと、エリーは猫用バッグを持って反対方向に逃げる。すると隣の車両から敵がやって来るので、エイデンがエリーを助ける。敵が撃った銃弾で窓ガラスが壊れ、エイデンが敵の男を外に投げ飛ばす。

 エリーが逃げると、2人の女性殺し屋がやって来て、エイデンがエリーをトイレに隠して女性殺し屋と戦う。エリーがトイレから出ると、質問した口髭の男がいたので助けを求めると、エイデンは「違う」と言って手を引いて逃げる。口髭の男たちは銃を向けて2人を追って来る。

 2人は最後尾の貨物車両に追い詰められ、髭の男達が銃を向ける。エイデンはエリーを抱きかかえると扉を爆破し、背中のバックがパラグライダーになり、空を飛んで脱出する。

 エリーが目を覚ますと、山小屋にいた。髪を切り髭を剃ったエイデンが、エリーの部屋の隠しカメラの画像を見せると、口髭の男(カルロス)達が部屋を荒らして何かを探していた。エイデンは「ディビジョンのリッター長官が、マスター・ファイルを狙っている。あなたの本が事件を予言し、『アーガイル』の第5巻の原稿を彼らが読み、マスター・ファイルの行方の手掛かりを探している。だからあなたが狙われている」と説明する。

 ディビジョンの本部では、リッター長官がエリーの捕獲に失敗したパウエル副長官を、祖父の銃で処刑する。

 エイデンは車にエリーとアルフィーを乗せて出かける。エイデンは猫アレルギーだった。車の中でエイデンは「『アーガイル』に登場するワイアットはエイデンをモデルにしており、キーラは本当に死んだ実在の人物だ。バクーニンは組織の裏切者のマスター・ファイルを作り、記憶メモリーに隠した。その鍵が君の次の章だ」と教え、エリーはますます混乱する。

 エイデンはロンドンに行くため、小型ジェット機が待つ飛行場に来る。飛行機恐怖症のエリーは拒否するが、エイデンは深呼吸しろと言う。エリーは怯えるが無事離陸し、眼下に綺麗な夜景が広がりエリーは安心する。

 〔ロンドン〕

 ロンドンに到着した2人は、バクーニンとの待ち合わせ場所の、ケンジントン公園にあるアルバート公記念碑の前に来る。エイデンはエリーに、ここで小説の続きを書いてほしいと言う。

エリーが執筆している様子を彼女のファンが生配信し、ディビジョンが彼女の居場所を知る。リッター長官は、ロンドン中の工作員を向かわせる。

 エリーはベンチに座り、アーガイルを思い浮かべて、小説の続きをパソコンで書く。アーガイルがこの公園に来るが、ジンが持たせた携帯に連絡が来ない。アーガイルが車で待機していたワイアットに、連絡が来ないと報告する。その携帯自体がメッセージだと気づいて分解すると、中にチップが入っていた。2人は、これを使ってバクーニンを探せと言う意味だと気づく。

 .エリーは、チップで連絡するには、近くにデジタル衛星機器制御(ダイセック)の無線アンテナが必要なので、アンテナの場所を検索する。それを知ったリッターは、エリーより先にアンテナを検索しようとする。この近くにアンテナがあり、エリーはアルバート公の名前が「ザクセン=コバーグ=ゴータ公子」なので、「25番コバーク通りアパート305号室」がバクーニンのアパートだと推理する。

 その部屋に行き、エイデンは鍵を開ける。リッター長官は、武装兵士をそこに向かわせる。

エリーは1つの部屋だけ壁紙を貼っているのに違和感を覚え、壁紙を剥がすと線が現れる。エイデンは床下に隠し部屋を見つけ、床板を外して金庫を取り出す。金庫の中には現金とボートの鍵とバクーニンのログファイルを見つける。エリーは、これでマスター・ファイルを探せると喜ぶ。

 武装兵士が車でやって来たのを見つけ、エリーとエイデンは床下に隠れる。ところがアルフィーの鳴き声で隠れているのがバレる。エイデンは床下から飛び出し、兵士と戦う。エリーはアーガイルが戦っているように見える。兵士が手榴弾をエリーに投げ、エリーが拾って投げ返すと、エイデンが爆風で飛ばされるが、ソファーに着地する。

 兵士を全滅させるが、第2団が来たので、手榴弾で空いた穴から隣の部屋に隠れる。エイデンはドアを開けて銃で撃つので、倒れた敵の頭を踏みつけて潰すようにエリーに頼む。エイデンが手榴弾を投げて敵を銃で撃つ。エリーが倒れた敵の頭を潰すのをためらっていると、エイデンが敵を全滅させる。

 第3団がやって来たので、2人は非常階段で屋上に逃げる。屋上に通じるドアを、バクーニンが置いた鉄棒で開かなくする。建物の脇の川にはバクーニンのボートと荷船があった。エイデンが飛び降りるように言うが、エリーはためらう。エイデンはアルフィーを落として、荷船にクッションがある事を確かめ、2人で飛び降りる。エイデンが床下にあった鍵でボートを操縦して、2人は脱出する。

 ディビジョンは2人を見失う。

 2人は安ホテルに泊まる。エリーが洗面所の鏡のアーガイルと会話する。エリーはエイデンにシャワーを譲る。

 風呂場でエイデンが上司に「ホテルに隠れている。エリーと一緒にいると気が変になりそうで、彼女の頭に1発ぶち込みたい。今から連れて行く」と電話する。その会話をエリーが盗み聞きし、自分の身が危ないと思って、ログファイルとアルフィーをリュックに入れ、ホテルを抜け出す。

 〔シカゴ〕

 エリーの母ルースは、エリーが公衆電話からかけて来た電話を受ける。エリーは「トラブルに巻き込まれた。電話では言えない。カードもパスポートもない」と訴える。ルースは、結婚30周年記念で泊まったサヴォイ・ホテルで待つように指示する。

 エリーが指示されたホテルの部屋に行くと、母ルースが娘の無事を喜ぶ。リッター長官が部屋にやって来るが、エリーは父だと思っている。エリーは両親に「私の小説が現実になって殺されそうになり、スパイが助けてくれた。私の唯一の手掛かりはログファイルだ」と今までの事を話す。父(リッター長官)がログファイルを熱心に読む。

 部屋にエイデンが入って来てエリーの父に銃を向け、エリーに「この2人は本当の両親ではない」と告げる。エリーが信じられないでいると、母ルースはエリーに銃を突きつける。エイデンはルースの胸を撃ち、リッターを気絶させる。エイデンはログファイルを持って、混乱するエリーを「君を殺そうとしていないのは俺だけだ」と信用させて連れ出す。車に乗ろうとしたとき、エリーはアルフィーを忘れた事に気づき、取りに戻ろうとする。エイデンは猫より命が大事だと、エリーを車に乗せて脱出する。

 車の中でエリーはエイデンに「両親に殺されかけた。誰も信じられない猫もいない」と涙を流す。エイデンは「俺を信じろ」と励ます。エリーは疲れて眠る。

 エリーが目を覚ますと、車はフランスの田舎を走っていた。エイデンはエリーを彼の組織のアジトに連れて行き、上司のアルフィーを紹介する。エリーは彼が元CIAの副長官のアルフレッド・ソロモンだと気づく。アルフレッドはエリーに葡萄農園の話をして、ワイン醸造所に連れて行く。その奥に、司令室があった。

 アルフレッドは「君が本物のアーガイルだ。記憶を失った元スパイだ」と彼女の軍の記録を見せる。彼女の本名はレイチェル・カイル。つまりR・カイル、アーガイルだった。エリーは信じられず、外にいたエイデンに「フェイクだ。私はエリー・コンウェイだ」と叫ぶ。エイデンがエリーに殴りかかると、エリーは反射的に戦ってエイデンを組み伏せる。エイデンは「お帰り、レイチェル」と迎える。

 アルフレッドはログファイルの暗号を解読しようとする。リッターも眼鏡に仕込んだカメラでログファイルを撮影しており、部下に暗号解読を命じる。

 エイデンはエリーに次の話をする。5年前、レイチェルはディビジョンを潰す鍵となるマスター・ファイルをバクーニンから受け取るために、アルバート公記念碑の前で待ち合わせした。その後、レイチェルは行方不明になり、負傷し記憶喪失で発見される。ディビジョンはレイチェルの記憶を取り戻させるため、心理学者のルースを母親、リッター長官を父親にし、彼女をエリー・コンウェイだと教え、彼女の思い出の品を偽装し、アイススケートリンクでの事故で記憶を失った、と洗脳した。マスター・ファイルの記憶を取り戻させるため、彼女の過去の体験を書いた日記を元にスパイ小説『アーガイル』を書かせた。そして第5巻で、マスター・ファイルを見つけるはずだ。エイデンがこれまでずっとエイデンがエリーを監視していた。と教える。

 エイデンはワイアットのモデル。キーラも実在したが心臓を撃たれて死んだと教える。エリーは「キーラは第6巻で生き帰そうと思っていた。匿名の読者から、キーラを生き帰させるアイデアの投稿があった」と教える。

 アルフレッドが2人に「暗号を解読した」と叫ぶ。アルフレッドは2人に「バクーニンはマスター・ファイルをアラビアにいる秘密の番人サバ・アル=バドルに預け、レイチェルにしか渡さない」と教える。エリーは「私にスパイは無理」と怖気づき、エイデンも同行する。

 〔アラビア半島〕

 2人は車で砂漠の中の宮殿に来る。エリーは金のドレス姿、エイデンはスーツの正装。宮殿前の円盤に立ってスキャンを受け、中に入る。エイデンはエリーにダンスを誘い、彼女をリフトして回転して踊る。エイデンはエリー(レイチェル)をずっと愛していたと教える。

 エリーだけがサバに会う。サバは「雰囲気が変わった」と警戒する。エリーはアーガイルの幻影に励まされ、サバと高飛車に話す。サバは信用してエリーにマスター・ファイルの記録メモリーを渡す。エリーサバのパソコンで裏切者のデータを次々に見るが、あるデータを見て驚愕する。

 エリーはエイデンにマスター・ファイルの記憶メモリーを手に入れたと報告する。すると、防弾服を着て無事だったルースが来て、記録メモリーを取り上げる。ルースは、リッターも暗号を解読したのでこの場所が分かったと教える。

 ルースはエリーとエイデンに紅茶を勧める。エイデンはルースと交換して紅茶を飲む。ルースはエリーに思い出すように言う。エリーは記憶が蘇り、マスター・ファイルを奪おうとしてバクーニンを銃殺すると、記録は自動的に消去され、部屋の自爆に巻き込まれて川に落ちて記憶を失ったことを思い出す。また、サバから手に入れたマスター・ファイルを見ると、裏切者に自分も入っていて驚愕する。3人の紅茶全部に睡眠薬が入っており、3人とも気を失う。

 エリーが目覚めると、リッターが暖炉で記録メモリーを燃やしていた。リッターはエリーに、アルフレッドの居場所を聞く。エリーは、寝ている間にエイデンに連れていかれたので、フランスの田舎しか分からないと言う。リッター長官は猫用リュックに入ったアルフィーを見せ、アルフレッドを見つけたら返すと言う。エリーは、本当は猫嫌いなのでいらないと答える。

 エイデンはエリーの自宅のセットの前で、リッターの部下に拷問を受けていた。エリーはエイデンにアルフレッドの場所を聞くが、エイデンは「猫か?」ととぼけ「ルグランジュからディビジョンの裏切りを知った時、君(アーガイル)はなぜ僕(ワイアット)を殺さなかった?君も抜けたいと思っていた。君は2重スパイだったからだ」と言う。エリーは部下から銃を奪うとエイデンの胸を撃つ。エリーがエイデンのネックレスを取り「追跡装置があるかも」と言ってリッターに渡す

 エリーは車に乗っていた時間、アジトの車のナンバープレートなどの記憶を頼りに、アルフレッドのアジトはアバロンの南だと絞り込む。ラグランジが、ネックレスには追跡装置は無かったと、リッターに報告する。

 エイデンが息を吹き返し、2人の見張りをやっつける。エイデンは薬品棚からアドレナリンを取り、自分に打つ。

 エリーは衛星写真から、アルフレッドのアジトを見つけ出し、リッターとルースが喜ぶ。エリーは「メインフレームにアクセスしたついでに、アルフレッドのアジトにマザー・ファイルも送った」と言う。ところが不正状態の警告が鳴り、ファイルは送られていなかった。

 エリーはリッターとルースを殴り倒し、猫用リュックを取り戻す。リッターは警報を鳴らす。エリーは武器庫に行く。誰かが武器庫に入ってきたのでエリーが隠れると、エイデンだった。エイデンはエリーに銃を向け「俺を殺そうとした」と信用しない。エリーは「心臓から5㎝外した血管の隙間回廊を撃った。弾は貫通し、止血すれば死なない。キーラを生き返らせるアイデアとして、匿名のファンから投稿があった」と教える。エリーはエイデンのネックレスと取る振りをして、胸の止血をしていた。キーラもアーガイルが止血し、生き返る。エイデンは納得する。

 リッターは武器庫にエリーとエイデンがいると知り、沢山の兵士を向かわせる。

 エリーはエイデンに、1階のサーバー室へ行って、アルフレッドに送信が中止されたファイルを送ると話す。エリーはエイデンにダンスをしようと誘う。

 2人は武器庫の外にいた兵士に色とりどりの発煙弾を投げで視界を遮り、2人は赤外線ゴーグル付きのヘルメットを被って、次々に兵士達を撃ち殺す。2人はダンスをするようにリズムに合わせて発煙弾を投ゲ、銃を撃つ。ピンク色の煙幕がハートを描く。エリーがリフトして回転しながらエイデンが銃を撃つ。

 赤外線映像で、2人が兵士を皆殺しにしたのを見たリッターが、全員出動を命じる。

 援軍がやって来たのを見た2人は、換気口を通って逃げる。2人は発電室に逃げ込む。兵士が2人を見つけて銃を撃つと、パイプの穴から原油が漏れ出す。2人は機械の陰から応戦する。兵士は、火花で引火するので銃撃を止め、ナイフで襲おうとするが、油で足が滑り、思うように動けない。

 エリーはエイデンに「アイススケートが得意だった記憶は本物?」と尋ねると、本当だった。エリーは靴の底にナイフを付けて、油で滑る床をスケートのように滑り、ナイフで次々に兵士を殺す。エリーは最後に残ったラグランジの胸にナイフを投げて殺す。

リッターは銃の使用を許可する。エリーはやってきた兵士に回転しながら銃を乱射して、全滅させる。

 2人はサーバー室に行くが、アクセスするにはリッターの目のスキャンが必要だった。リッターが来て、2人に銃を向ける。するとアルフィーがリッターを襲う。エイデンがリッターを撃ち殺すが、彼の目はアルフィーにズタズタにされてスキャンできなかった。

 2人が外に出ると、巨大タンカーの甲板だった。エリーは通信ドームを使ってセキュリティーを解除して、アルフレッドにファイルを送れると言う。エリーがデータをアップロードして送信を始める。アジトにいたアルフレッドもそれに気づき、受信する。

 ルースが現れ、オルゴールの曲をエリーに聞かせる。曲を聞くとルースの命令に従うように洗脳されているエリーは、ファイルの送信を62%で中止し、エイデンを襲う。エイデンは隙を見て送信ボタンを押すが、エリーは再び92%で中止する。エイデンは愛するエリーを傷つける事ができず、エリーに倒される。エリーがエイデンの頭を潰そうとする。

 従業員の姿をした女性がルースを襲い、オルゴールが壊れる。エリーの洗脳が解け、キックはエイデンの頭から外れていた。ルースを襲った従業員は、死んだはずのキーラだった。実はキーラは隙間回廊を撃たれ、アーガイルが止血して助かっていた。エリーにキーラを生き帰させるアイデアを投稿したのは、キーラだった。キーラはディビジョンに潜入し、チャンスを伺っていたのだ。

 受信が終了し、アルフレッドが大喜びする。

 エリー、エイデン、キーラの3人とアルフィーは、モーターボートで脱出する。船の中でエイデンとエリーはキスをする。背後で巨大タンカーが大爆発する。

 「アーガイルとワイアットとキーラの3人は、最後の任務を終えて無事帰還するのでした。アーガイルは自由になった」と、エリーは『アーガイル』シリーズの第5巻の最期の場面を、発売記念のファンミーティングで朗読していた。

 質問コーナーになり、また女性客が「登場人物の未来は?」と聞く。エリーは「アルフィーはCIAに戻る。キーラは技術で大成功する。アーガイルとワイアットはいい相棒になる」と答える。客席でアルフレッド、キーラ、エイデンが聞いていた。「一流スパイは世界をだます」と書かれたTシャツを着た男が手を挙げ「僕に質問は?」と逆に聞く。その男はアーガイルそっくりで、エリーが驚く。

 (エンドクレジット)

 〔20年前〕キングスマンのパブに若きアーガイルが入り、カクテルを注文する。店主が出した箱の中には拳銃が入っていた。「オーブリー・アーガイル。第1巻の映画化、乞うご期待」

 (エンドクレジットの続き)

(写真は「IMDb」「映画com」より)