『ゴールデンカムイ』テレビアニメ2期のネタバレの詳しいあらすじ(第17~20話) | アンパンマン先生の映画講座

アンパンマン先生の映画講座

映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

 

 実写版『ゴールデンカムイ』の公開前にテレビシリーズ1期を見たらとても面白かったので、2期も見た。あらすじを紹介する。

 

主な登場人物:読み(声優)役柄

【杉元一行】

杉元 佐一:すぎもと さいち(小林親弘)不死身の杉元と呼ばれる。元大日本帝国陸軍一等卒。

アシㇼパ:アイヌ語 Asirpa(白石晴香)小樽周辺のコタン出身、10代前半のアイヌの少女。

白石 由竹:しらいし よしたけ(伊藤健太郎)通称「脱獄王」。刺青囚人の一人。

キロランケ:Kiroranke(てらそままさき)アシㇼパの父の友人で、ロシア系少数民族出身のアイヌ。

尾形 百之助:おがた ひゃくのすけ(津田健次郎)元歩兵第27聯隊上等兵。凄腕狙撃手。造反組。

【谷垣一行】

谷垣 源次郎:たにがき げんじろう(細谷佳正)歩兵第27聯隊一等卒。秋田県阿仁出身で元マタギ。

インカㇻマッ: Inkarmat(能登麻美子)当たると評判の占い師の女。

チカパシ:Cikapasi(渡辺明乃)両親が亡くなり、アシㇼパのコタンの住民たちが育てた男の子。

【土方一味】

土方 歳三:ひじかた としぞう(中田譲治)刺青囚人の一人。元新撰組副長。通称「鬼の副長」。

永倉 新八:ながくら しんぱち(菅生隆之)刺青囚人の一人。新撰組元隊士で、新撰組最強剣士。

牛山 辰馬:うしやま たつうま(乃村健次)刺青の囚人の一人。額の四角いタコと柔道耳が特徴の巨漢。

家永 カノ:いえなが かの(大原さやか)刺青の囚人の一人。若いホテルの女将に見える天才外科医。

【第七師団】

鶴見 篤四郎:つるみ とくしろう(大塚芳忠)中尉。歩兵第27聯隊所属の小隊長で情報将校。

月島 基:つきしま はじめ(竹本英史)軍曹。歩兵第27聯隊。鶴見の側近。

二階堂 浩平:にかいどう こうへい(杉田智和)歩兵第27聯隊一等卒.双子の弟洋平を杉元に殺された。

鯉登 音之進:こいと おとのしん(小西克幸宇佐美)少尉。歩兵第27聯隊。薩摩隼人。

宇佐美 時重:うさみ ときしげ(松岡禎丞)上等兵。歩兵第27聯隊。網走監獄に新人看守として潜入。

【網走監獄】

犬童四郎助:いぬどう しろすけ(土師孝也)網走監獄の典獄(監獄長)。

門倉 利運:かどくら としゆき(安原義人)網走監獄の看守部長。

【その他】

ウイルク:Wilk(東地宏樹)アシㇼパの父。父はポーランド人、母は樺太アイヌ。アシㇼパ同様深い青色の目を持つ。

青山 賢吉:あおやま けんきち(佐々木啓夫)第一師団。谷垣のマタギ仲間で1歳上。谷垣の妹の夫。

青山 フミ:あおやま ふみ(浅野真澄)谷垣源次郎の妹。青山賢吉の妻。

花沢 幸次郎:はなざわ こうじろう(宝亀克寿)陸軍中将。元第七師団長。尾形百之助の実父。

花沢 勇作:はなざわ ゆうさく(畠中祐)第七師団歩兵第27聯隊。花沢幸次郎の息子で尾形の異母弟。

 

17話 腹の中』

 網走監獄の典獄・犬童四郎助に変装した詐欺師の鈴川聖弘と、マスクを被って部下に変装した杉元が、第七師団の本部に潜入して連隊長の淀川中佐と面会する。鈴川は淀川に白石を引き渡すように迫る。鈴川は淀川に偽札と原版を見せ、偽造犯を確保しているので、偽札に興味はないかと聞く。偽造班と白石を交換しようと提案し、手柄になると迫る。

 小樽電話交換局。犬童が第七師団本部に現れたと連絡を受けた鶴見は、第七師団本部に電話し、犬童は偽物かもしれず、淀川中佐の独断に従わず、白石に誰とも接触させないように指示する。鯉登少尉を向かわせるように言う。

 淀川の部屋に連れてこられた白石は、犬童は偽物で、部下は杉元で、自分を取り戻しに来たと見抜く。そこに鶴見中尉の命を受けた鯉登少尉が現れ、本物の犬童典獄なら流暢に使いこなす薩摩弁で鈴川に話しかける。それに対して鈴川も見事に薩摩弁で受け答えして、天才詐欺師の面目躍如たるところを見せる。しかし、本物の犬童は下戸なのに、鈴川は酒を飲むと答え、偽物と見破った鯉登少尉が鈴川と杉元を撃つ。鈴川は絶命し、杉元も重傷を負う。

 杉元は白石を連れて窓から飛び出す。援護射撃をする尾形と合流し、白石と重傷の杉元第は七師団の本部を抜け出す。3人は、外で飛行準備中だった飛行船を乗っ取り、操縦士を脅して飛び立たせる。鯉登少尉が飛行船に跳び乗る。杉元が鯉登少佐と戦っていると、地上のアシㇼパが矢で鯉登を撃つ。ロープを付けた白石が鯉登を蹴飛ばして落とす。飛行船にぶら下がった白石が木に突っ込むと、白石を伝わってアシㇼパもやってくる。

 飛行船で移動中にアシㇼパは、皆が白石を諦めようと言ったが、杉元だけが白石を助けようと言ったと教える。杉元は白石に土方との内通を問いただしながらも、牛山に渡した辺見の刺青人皮の写しが偽物だったとして不問に付す。

 エンジンが故障した飛行船を捨てて、杉元達は地上に降りる。追って来る第7師団兵士とは40キロメートルくらい離れた。アシㇼパは薬草で杉元の傷の手当てをする。

 杉元達は第七師団に見つかり、大雪山を越えて逃げる事にする。急激に悪天候が悪化するが、身を隠す場所がない。アシㇼパの指示で尾形が銃でシカを3頭倒し、シカの体内で寒さをしのぐ事にする。白石は錯乱して裸で出て行き、アシㇼパが連れ戻しに行く。白石は戻ってきたが、アシㇼパが戻ってこないので、杉元が探しに行く。

 杉元はアシㇼパを見つけるが、天候はますます悪化する。シカを1頭見つけ、白石が撃つ。シカの腹の中に2人が避難する。杉元は、戦争では自分の心を壊して、別の人間にならないと戦えない。日本に戻っても、心が戦場にいる奴もいると話す。

 アシㇼパと杉元は、シカの肝臓を食う。好きな食べ物を聞かれた杉元は、干し柿と答える。アシㇼパは「杉元も干し柿を食べたら、戦争に行く前の杉元に戻れるのかな」と言う。杉元は、寅次や梅子と干し柿を食べたことを思い出す。「すべてが終わったら、杉元の故郷に連れていけ。私も干し柿を食べてみたい」とアシㇼパが言う。杉元はアシㇼパとの会話をきっかけに、今もなお戦場にある自分の心が少し溶けるのを感じていた。

 

18話 阿仁根っ子』

 朝、天気が回復する。第七師団は悪天候で進めず、付近に姿がなかった。杉元は、第七師団は網走方面に下山すると予想しているはずなので、十勝方面に下山して追っ手を撒こうと言う。

谷垣は、フチ野様子を聞くため夕張を出るときに小樽に電報を打ち、返事は人舞郵便局留めにしていた。アシㇼパの叔父マカナックルからの返事には「フチがライクルシュリク(死に装束)を作っている」とあった。谷垣は、アシㇼパを連れ帰ってフチを元気にさせるとチカパシに誓い、それが自分の役目だと心に思う。

 数か月前。谷垣は鶴見にマタギのカネ餅の話をする。谷垣たちが仲間とアオシシ(カモシカ)を追っていた時、山の頂上に着いた時に天候が急変して、仲間の青山賢吉と岩場の洞窟に避難した。吹雪が数日間続き、持参した食料が底をついた。カネ餅はそんなときに食べる非常食で、谷垣は自分のカネ餅を分けて賢吉に食べさせる。賢吉はカネ持ちにクルミが混ざっている事に気づく。

 その後、賢吉は谷垣の妹のフミと結婚した。2人は集落から離れた所で暮らしていた。ある日、放心した兄が谷垣に知らせ、谷垣は二人の家に行く。家は焼け、心臓に刺し傷のあるフミの焼死体があった。傍には姿を消した賢吉の小刀があった。

 谷貝は賢吉を探したが見つからなかった。ある日、賢吉は北海道の第7師団に入隊したと言う噂を聞き、復讐のために第七師団への入隊を志願した。だが、賢吉の消息はつかめず、母の死を手紙で知る。出征先の旅順で彼を発見したら、背中を撃ってやろうと決心する。

旅順で突撃の生き残った杉元に会い、第一師団に秋田の阿仁出身の一等卒がいると知る。戦闘中に体に手投げ弾を括り付けたロシア兵が塹壕に走ってきた。傍の塹壕から賢吉が飛び出してロシア兵を止め、爆発に巻き込まれて瀕死の状態となっていた。谷垣が妹の復讐をしようとする。すると目が見えず耳も聞こえない賢吉が、谷垣とは知らずに伝言を頼む。

 フミは疱瘡にかかり、看病に来てうつすといけないので、両親には秘密にしてほしいと言う。家族が疱瘡にかかれば、感染しないように小屋に置き去りにするのが習わしだが、獣に食われるといけないので賢吉にはできなかった。谷垣家から疱瘡が出たと知られれば、マタギはできなくなる。フミは「もし感染していなければ、その命をどうやって使うか、自分の役目を探しなさい」と言う。フミを苦しませないため、賢吉はフミの心臓を刺し、小屋に火をつけ、フミの死を家族に知らせないまま村を出た。と話し、秋田の谷垣に知らせるように頼む。

 谷垣はクルミが入ったカネ餅を賢吉に食べさせる。相手が谷垣と知って賢吉は息を引き取る。賢吉は自分の役目を見つけて命を使った。谷垣は自分の役目は何かと考えていた。鶴見は「私にはお前が必要だ」と言う。

 釧路湿原。アシㇼパがツルの舞を踊っているのをチカパシが見つけ、谷垣に知らせる。谷垣一行は杉元一行と、やっと出会う。

 

19話 カムイホプニレ』

 谷垣一行は杉元一行と合流する。谷垣は途中で狩りをしていたアイヌに聞いて、アシㇼパたちを見つけたのだ。一行はそのアイヌのコタン(集落)に立ち寄る。コタンではカムイホプニレが行われる。神の出発と言って、狩りで獲ったヒグマを送る儀式だ。

 その夜、谷垣はアシㇼパにフチの事を話す。尾形は谷垣が山で3人の戦友を殺し、鶴見の命令で監視に来たと思っていた。谷垣は世話になった祖母ちゃんに孫娘を帰すのが目的だと話す。杉元は尾形に、3人を殺したのはヒグマだと教える。

 尾形は「二度と孫に会えなくなる夢を見たって?たかが夢だろう」と馬鹿にするが、アシㇼパは「夢はカムイが私たちに何か伝えたくって見せる物と、強く信じられてきた。フチは昔ある夢を見た。自分娘の周りに熊がたくさん集まって、送っている夢だった。そのあとすぐにアシㇼパの母が病気で亡くなった。だからなおさら夢占いを信じているのだ」と話す。

 杉元は「一度故郷に帰ればフチは元気になる」と提案する。だが、アシㇼパは「私にはどうしても知りたい事がある。自分の未来のために前に進む」と答える。

 アイヌの男が、谷垣の銃は二瓶鉄造の物ではないかと聞く。以前二瓶と一緒にヒグマを狩った事があると話す。谷垣は、二瓶は山で亡くなり、銃は自分が引き取ったと答える。男は、銃床の7本の傷について、次のように話す。二瓶は男に「息子が日清戦争で使っていた銃で、届けてくれた息子の戦友が、銃床の傷は息子が敵を撃つたびに刻んでいたと教える。殺した責任を背負い込むような甘ったれは、兵士になるのではなく、俺と熊撃ちをしていればよかった」と話す。

二瓶の猟犬のリュウが谷垣を追って姿を現す。谷垣はアシㇼパが目的を果たすまで付いて行くことにし、町でフチに電報を打つと話す。杉元一行は網走に向かって出発する。

 小樽の第七師団の鶴見の根城を訪れた鯉登少尉は、白石を逃がした件で鶴見に叱られるとびくびくしていた。鯉登は月島から鶴見の写真をもらって喜ぶ。

 鯉登はやって来た鶴見に、白石に逃げられたが刺青は写しておいたと報告する。鶴見は失望したと鯉登に言う。鯉登は着ていた、犬童に化けていた囚人(鈴川)の刺青人皮を鶴見に見せる。鶴見は、思わぬ収穫だったと鯉登を褒める。鶴見は鯉登に、旭川での任務を外し、囚人狩りに参加するように命じる。小糸は喜ぶ。

 鯉登は、尾形が杉元らと行動しており、彼の父親である元第七師団長・花沢中将の自刃に泥を塗る行為だと非難する。鯉登少尉の父は、花沢中将と同じ薩摩生まれで、親友同士だった。鶴見は「花沢中将の自刃は、二百三高地の甚大な被害を中央が全て花沢中将に擦り付けたからだ。尾形も当然、父の名誉と第7師団の名誉のために戦ってくれると信じていた」と話す。

 尾形は昔を思い出す。当時、尾形の父は近衛歩兵第1連隊長陸軍中佐。母は浅草芸者で、父と本妻との間に男子ができたため、来なくなった。祖母は母と赤ん坊の尾形を茨城の実家に連れ戻した。母は冬になると、毎日あんこう鍋を作ってくれた。かつて父が美味しいと言ってくれたからだ。尾形は祖父の銃で鳥を撃ち、それ以外のものを作って欲しいと頼むが、母はあんこう鍋を作り続けた。だから尾形は祖父母が留守の時、殺鼠剤をあんこう鍋に入れて母に食べさせた。母への愛情が残っていれば、父が葬式に来てくれるだろうと思った。でも、父は来なかった。

 本妻の子・花沢勇作少尉が陸軍に入隊し、部下の尾形を「兄様」と呼んで慕った。尾形は「自分とは異なり両親から祝福され愛されて育った子供」と感じて距離を置いていた。尾形は二百三高地で花沢勇作の後頭部を撃ち抜いた。

 日露戦争終結後、尾形は第七師団長の父を自刃に見せかけ殺害した。その際、今までの事を父に話すと、父は「出来損ないの倅だ。呪われろ」と言って亡くなる。

 殺害後に戻った馬車の中で、鶴見は尾形に「中央は第七師団に自刃の責任をかぶせるだろう。第7師団は只一人残された花沢中将の令息を担ぎ上げ、失った軍神を貴様の中に見つけるはずだ。よくやった」と語る。尾形は鶴見に対し、内心では「たらしめが」と軽蔑していた。

 杉元一行は海に着く。

 

20話 青い眼』

 釧路。アシㇼパは、水面で昼寝しているマンボウの肉や内臓を切り取る。

 浜でインカㇻマッが谷垣の服のボタンを繕う。2人が夫婦だと思ったアイヌの老人が「必ず2人だけで食べるように」とラッコの肉をくれる。インカㇻマッはハマナスの実を取りに行く。

 海岸にいた杉元、白石、尾形、谷垣は、突如バッタの大群に襲われ、近くの番屋に避難する。気候の影響で大発生したバッタは、集団で何十キロもの距離を移動し、農作物や草木、障子や着物まで食うと尾形が教える。

 インカㇻマッはアシㇼパの船に避難する。インカㇻマッは「のっぺら坊はアシㇼパの父ウイルクではない。アシㇼパの父はアイヌを殺して金塊を奪うような人ではない。インカㇻマッが少女の頃にウイルクと会った。ウイルクはポーランド人の父と樺太アイヌの母から生まれ、アシㇼパと同じ青い目をしていた。ウイルクは樺太で少数民族と共に帝政ロシアからの解放運動をして傷つき、小樽に逃げてきた。インカㇻマッが北海道アイヌの信仰や風習、言葉などを教えた。ウイルクはこの土地で癒され、北海道アイヌを愛した」と話す。

 アシㇼパは父からインカㇻマッの話を聞いていないので、怪しいと言う。

 インカㇻマッは、ウイルクはキロランケに殺されたと言う。網走に行けばキロランケに、刺青人皮も金塊も奪われる、と話す

 番屋に避難した男性陣は、腹が減ったのでもらったラッコの肉を鍋にして食べる事にした。ところが、ラッコの肉が煮えるにつれてなぜかムラムラしてきて、他の男が色っぽく見える。

キロランケがやってきて「土方達と旭川ではぐれた。杉元一行は第七師団をまくために十勝方面に下山すると予想した通りだった」と話す。

 杉元、白石、谷垣、尾形、キロランケの5人はムラムラした気持ちを、相撲をして発散する。

 翌朝、バッタはいなくなった。谷垣にインカㇻマッが、ラッコの肉を食べると欲情すると信じられていると教える。インカㇻマッはラッコの肉を食べたせいにして、谷垣と愛し合う。

 海岸にいたアシㇼパに谷垣とインカㇻマッが合流し、さらに杉元、白石、谷垣、尾形、キロランケも合流する。アシㇼパはキロランケに、父を殺したのかと問う。キロランケは否定するが、インカㇻマッは馬券についていたキロランケの指紋と、アシㇼパの父が殺害された現場で見つかったマキリの刃についた指紋が一致したと言う。

 それを聞いた尾形は、インカㇻマッが鶴見中尉と通じていることに気付く。殺害現場の遺留品を回収したのは鶴見中尉で、中尉だけが指紋の記録を持っていた。インカㇻマッは鶴見を利用しただけだと言う。キロランケは、鶴見の情報を信じるのかと言う。そして、刺青人皮の暗号を仕掛けられる男はウイルク以外に何人もいないと言う。

 杉元が白石に、のっぺら坊の目が青いか聞くと、まじまじと顔を見ていないと答える。黙々と刺青を彫るだけで、脱獄の計画は土方を通して伝えられた。全て土方が仕組んだ事なのでは、と杉元は疑う。

 インカㇻマッは谷垣に、アシㇼパの父はアイヌの金塊を守るために、ゲリラ組織の仲間だったキロランケに殺されたと言う。谷垣は、指紋は鶴見のガセである可能性もあると言い、インカㇻマッも同意する。インカㇻマッは、自分が誰かに殺されたらキロランケが犯人だと言う。

 小樽。月島が「釧路の谷垣からアイヌの婆さんにまた電報が来ていた。杉元と合流したようだ」と鶴見に報告する。鶴見はそろそろ網走へ向かおうと考える。

 全員が疑心暗鬼のまま旅を続けることになる。杉元は網走監獄へ行けば、全てがはっきりすると言う。そしてインカㇻマッとキロランケのどちらかが殺されたら、残った方を殺すと言う。

 網走監獄の内では、新入りの看守の宇佐美がのっぺら坊に興味を持っていたので、看守部長の門倉は、のっぺら坊に関わるなと教える。宇佐美が監獄の外にいる仲間に監獄の平面図を見せ「のっぺら坊は毎日のように房を移動させられている。移動の規則性がわかれば、数日先の予測ができる」と伝える。門倉が宇佐美を尾行していた。

 網走監獄の典獄・犬童四郎助が門倉に、囚人を使って宇佐美を始末するように命じる。宇佐美は襲ってきた2人の囚人を殺し、門倉の仕業だと知る。門倉は犬童に、宇佐美を始末したと報告する。監獄を出た宇佐美は、鶴見中尉に叱られると脅える。

 夜道で馬に乗った金持ちが下男と歩いていると、盗賊が「馬と金を置いて行け」と脅す。金持ちが銃を撃とうとすると、盗賊が殺す。