『劇場版SPY×FAMILY CODE:White』ネタバレの詳しいあらすじ | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

監督:片桐崇 2023年

主な登場人物(声優)役柄

【フォージャー家】

ロイド・フォージャー(江口拓也)父親役。西国情報局WISEの敏腕スパイ。暗号名・黄昏(たそがれ)。表向きは精神科医師。

アーニャ・フォージャー(種﨑敦美)子供役の少女。ある組織で生み出された他人の心が読める超能力者。イーデン校1年生。

ヨル・フォージャー(早見沙織)母親役。バーリント市役所の女性事務員。裏の顔は凄腕の殺し屋。暗号名・いばら姫。

ボンド・フォージャー(松田健一郎)フォージャー家のペット。軍事研究で生み出された未来予知能力を持つ雄犬。

【イーデン校関係者】

ヘンリー・ヘンダーソン(山路和弘)アーニャのクラス担任の男性教師。担当教科は歴史学。

ベッキー・ブラックベル(加藤英美里)アーニャの同級生。大手軍事企業ブラックベルCEOの娘。

ダミアン・デズモンド(藤原夏海)アーニャの同級生。 国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの次男。

【バーリント市役所】

カミラ(庄司宇芽香)市役所の女性職員でヨルの後輩。プライドが高く見栄っ張り。

リー(石見舞菜香[)市役所の女性職員でヨルの後輩。無神経な発言をすることが多い。

シャロン(熊谷海麗[)市役所の女性職員でヨルの後輩。既婚者で2人の子供がいる。

【東国の秘密警察】

ユーリ・ブライア(小野賢章)ヨルの弟。表向きは外務省所属の外交官だが、東国の秘密警察。

【西国情報局対東課WISE関係者】

シルヴィア・シャーウッド(甲斐田裕子)西国情報局管理官。黄昏の上司。通称「鋼鉄の淑女」

フィオナ・フロスト(佐倉綾音)ロイドの同僚で西国情報局の諜報員。暗号名「夜帷(とばり)」。

フランキー・フランクリン(吉野裕行)表向きはタバコ屋だが、情報屋で黄昏の協力者。

【東国軍情報部特別偵察連隊】

スナイデル(銀河万丈)東国軍情報部所属の大佐。

ドミトリ(中村倫也)スナイデルの部下で、ルカと一緒に行動している。占い好き。

ルカ(賀来賢人)ス寧デルの部下で、ドミトリと一緒に行動している。

タイプF(武内駿輔)軍情報部の秘密兵器。鋼鉄板の皮膚で覆われた全身が武器のサイボーグ。

 

 ある屋敷の仮面舞踏会で、音楽に合わせて男女が踊っていた。客の間では、ヘイゼル夫人がスパイ容疑で捕まった話をしていた。ロジャーズ開発銀行の情報が西国に流れているという噂も持ち切りで、怪しい人物は国家保安局に目をつけられると、人々が話す。

 屋敷の主ベルナルド議長の妻が飲みすぎて足がもつれていた。若い男性が夫人を支えて、議長の執務室へ連れていく。男性は夫人に針を刺して眠らせると、机の引き出しにあったファイルの内容を、腕時計型のカメラで撮影する。

 ベルナルド議長が部屋にやって来ると、夫人がソファから身を起こして、甘い物が食べたいと言いながら、議長と部屋を出る。しかし、ソファの陰には本物の夫人が眠っていた。出て行った夫人はロイドの変装で、車を運転しながら本部に「ミサイル配備計画書を手に入れた」と報告する。

 ヨルは「いばら姫」という暗号名の殺し屋で、この日は西国に武器を横流しするサフォーカ航空産業へ行く。倉庫にいた大勢の手下を倒したヨルは、カサド部長に「大変恐縮なのですが。息の根、止めさせて頂いてもよろしいでしょうか?」と尋ねる。カサドは銃を乱射するが、ヨルは弾を避け、針状の短剣(スティレット)で殺害する。飛び散った血が壁に飛び散り、バラの花の様な模様を描く。

 帰宅したロイドはマンションの廊下でヨルと偶然出会う。ロイドは西国情報局対東課WISEのスパイだが精神科医で病院勤務、ヨルは殺し屋だが市役所勤務と、お互いに正体を隠していた。

玄関の扉を開けると、養女(ロイドはヨルには実子だと思わせている)のアーニャと飼い犬のボンドが待っていた。正体を隠しているが、相手の心を読むことができる超能力のアーニャは、ロイドの「隠しカメラの写真を現像しなければ」を読み取ってわくわくする。次にヨルの思考を読み取ったアーニャは、手榴弾や対戦車砲の攻撃を受けた事を知って、驚愕する。

 ヨルが夕食にオムレツを作ると言いう。ボンドの未来予知で、ヨルの夕食を食べて体調を崩す未来を見たアーニャは「ちちの作るピーナッツバターのピザが食べたい」とねだる。それを聞いたロイドは「肉もトッピングしてみよう」と答える。

 (タイトル『劇場版SPY×FAMILY CODE:White』)

 イーデン校で「お菓子作りの調理実習」が行なわれることになる。審査員は校長先生で、去年の優勝者にはステラが与えられた。ステラを8つ集めると「インペリアル・スカラー」と呼ばれる特待生となり、エリートが集う保護者同伴の懇親会への参加が認められる。懇親会でデズモンド国家統一党総裁と接触するのが、ロイドの任務「オペ―レーション梟(ストリクス)」だった。

 ヘンダーソン先生が実習の説明をしているのを、遠くに屋根からロイドが双眼鏡で唇を読み、来週月曜14時に実習があると知る。ロイドは、週末はアーニャに料理の特訓をしようと決める。ロイドの上空をトンビが旋回し、伝言の紙を落とす。

 呼び出しを受けたロイドは、路地の証明写真ボックスに入ると、秘密のエレベーターで地下のWISEに行き、管理官(ハンドラー)のシルヴィアと会う。シルヴィアはロイドに、新たな潜入工作を頼む。ロイドは「現在遂行中のオペレーション梟(ストリクス)があるから難しい」と断ると、シルヴィアは「ストリクスの担当はデップル少佐が引き継ぐ」と言う。デップル少佐は不向きだとロイドは反論する。ストリクスの担当を外れると、今の仮初めの家族を続ける意味がなくなるのを、ロイドが心配する。

 しかしシルヴィアは「本国の伝達事項だ。作戦に進捗がないので、反論できない」と答える。ロイドは、もしアーニャの調理実習でステラを獲得すれば、「ストリクス」の担当者を替えられずに済むかもしれないと考える。

 証明写真ボックスに戻ったロイドは、同僚の女性諜報員フィオナと鉢合わせする。フィオナはロイドに「ストリクスの妻役は、ヨルより自分の方がふさわしい」と言う。フィオナの帽子が風に飛ばされ、ロイドが手を伸ばして帽子を掴むと、フィオナに渡す。

 市役所の屋上からヨルがその様子を見たが、ヨルの角度からはロイドが女性とキスをしているように見え、激しく動揺する。屋上には同僚のカミラ、ミリー、シャロンがいて、カミラが、男性が浮気をしている時は3つのサイン「1.出張が増える 2.服装の好みが変わる 3.突然のプレゼントがある」と語る。ヨルは、ロイドに恋人がいるのではと気になる。

 帰宅したロイドは、今度のアーニャの調理実習でステラを取らないと、ストリクスはデップル少佐に渡ると悩む。アーニャはロイドの心を読み、家族崩壊の危機を知る。

 ロイドはアーニャに、審査員長である校長の好物である、故郷フリジス地方のお菓子「メレメレ」を作る事を提案する。そして、本場の味を確かめるため、週末は家族でフリジスへ行こうと提案する。目当ての店は家族連れしか入れなかった。ヨルはロイドの浮気を心配しながら聞いていたが、出張ではなく家族旅行なので、安心する。ロイド達は荷造りをし、犬のボンドも連れて列車に乗る。

 (オープニングクレジット)

 列車が移動すると、やがて雪景色になる。フォージャー家は列車の個室に乗り、アーニャはロイドにみてもらって勉をしていた。

 アーニャはボンドを連れてトイレに行き、洗面台に誰かが忘れた鍵を見つける。ボンドが、2人の男がその鍵で箱を開け「お宝だ」と言う未来予知をする。それを見たアーニャは鍵を持って、お宝探しに車両内の荷物保管場所に行く。ボンドの映像から棚に置かれているトランクを見つけ、鍵で開けると、小箱があり、その中にチョコレートが1個入っていた。

 荷物保管庫に鍵の持ち主の男2人が話をしながら来る。慌てたアーニャ間違ってチョコレートを食べ、トランクを元の場所に戻して隠れる。

 2人の男は、軍情報部の特別偵察連隊のドミトリとルカで、トランクの中身は東西の軍事バランスの均衡が崩してしまうマイクロチップが入っていた。ドミトリとルカはトランクの鍵が開けられ、中身が空だと気づく。焦ったアーニャは物音を立て2人に見つかり、急いで荷物保管庫を出ると、ドミトリ達も追いかけてくる。

 ロイドとヨルが個室内に2人でいた。廊下でキスするカップルを見たヨルは、動揺して唇を押さえる。ロイドにその行動を指摘されたヨルは、口紅が合わないと嘘をつく。恥ずかしくなったヨルは個室を出て、アーニャを探しに行く。

アーニャとボンドは、次の車両のドアが開かず、ドミトリ達に追い詰められる。すると、ドアを開けてヨルがやって来る。アーニャはドミトリ達を「チョコ泥棒」と教え、ヨルはあっという間にドミトリ達を倒す。

 列車は目的地のフリジスに着き、フォージャー家は駅に降りる。アーニャとヨルは雪に喜ぶ。

目的のメレメレを出す店は「瓦礫と絆亭」という名のレストランで、家族連れしか入れず、ペットは不可なので、ボンドは店の外に繋がれる。フォージャー家は料理と最後の1個のメレメレを注文する。アーニャ達は食事を楽しみ、外にいるボンドも、店員からスペシャルメニューをもらう。ロイドは、フリジスは寒冷地なので、普段着用しないタートルネックを着ていたが、ヨルは「服の好みが変わった。浮気?」と疑う。

 シェフが席に挨拶に来て、この地域は昔から空の激戦区で、駅前の公園にはフリジスの英雄である撃墜王が使った「レッキーとブランドンの飛行機」の本物が飾られていると話す。戦争中に、子供に頼まれて瓦礫の下から食材を取って料理を作り、家族に食べてほしいと思ったので、店の名前を「瓦礫と絆亭」と名付け、家族連れに食べてもらっていると話す。

 いよいよメレメレが出てきて、アーニャ達は目を輝かせる。その時、店に東国軍情報部特別偵察連隊のスナイデル大佐達が、店主が家族限定と言うのを聞かずに店に入って来る。スナイデル大佐はメレメレを注文すると、店主は品切れだと言う。スナイデルはアーニャのテーブルにある最後のメレメレを取り上げようとする。

 最後のメレメレを賭けて、ロイドはスナイデルと、お菓子に使われている砂糖の種類を当てるクイズで勝負する。ロイドは砂糖の種類を正解するが、スナイデルは砂糖のグラム数まで当てて勝利し、メレメレを奪う。

 ロイドは、明日の日曜にメレメレを食べに来ると言うと、店主は食材が月曜日にならないと揃わないと言う。ただ、食材が揃えば作れると言うので、ロイド達は市場に食材を探しに行く。

一家が市場に行くと、ヨルに口紅売りが口紅を勧める。列車でヨルが「口紅が合わない」と言っていたのを思い出したロイドは、口紅をヨルにプレゼントする。ヨルは、浮気のサイン「突然のプレゼント」に当てはまり、サインが3つ揃ったので不安になる。

 ロイド達がシティマーケットに行くと、メレメレの材料のオレンジシロップが射的の景品になっていた。アーニャが射的に挑戦するが、当たらない。しかも店主が景品の後ろに支えを置き、倒れない仕掛けをしていた。気づいたロイドが射的に挑み、1発でオレンジシロップの他に数個を倒して後ろの支えを見せ、ズルをばらす。店主は観念して謝る。

 アーニャは周回の機関車に乗って喜ぶ。ヨルは貰った口紅を付ける。ロイドはヨルをコーヒーに誘う。浮気を疑うヨルは、アルコールの力を借りてロイドに詰め寄るが、寝てしまう。それを見たアーニャは「ちちとはは、イチャイチャ」と喜ぶ。

 ヨルはベンチの上で目を覚まし「離婚されても仕方がない」と恥じる。アーニャはロイドとヨルの仲を取り持つため、観覧車に乗りたいと言うが、ロイドとヨルだけを乗せる。観覧車で2人きりになったヨルはロイドに「恋人と一緒にいるのを見た」と言う。ロイドは「知らない女性に道を聞かれただけだ」と説明する。ヨルは「てっきり離婚されられると思った。妻として、母として至らない」と言うと、ロイドはは「共に助け合おうと約束した」と、結婚を解消する気はないと答える。喜んだヨルは思わずロイドを殴り、ロイドは地上に落下する。それを見たアーニャは「激しめのイチャイチャ」と喜ぶ。

 5時になったのでヨルとアーニャたちを先にホテルへ帰し、ロイドは残りの食材さくらんぼリキュールを非合法な方法で探そうと考える。

 空軍基地で戦闘用飛行戦艦の発進準備をしていたスナイデル大佐は、WISEのスパイを殺す。そこにドミトリとルカが来て、マイクロフィルムを隠したチョコレートを少女に食べられたと報告する。スナイデルは2人に、何としてでも取り返すように命じる。

 WISEでは潜入させたスパイの定時連絡が入らず、シルヴィアは部下にマイクロフィルムの奪取を命じる。その任務にフィオナが志願する。

 ヨルとアーニャはホテルに着き、部屋が素敵なので、大興奮する。

 ロイドは町の様々な場所をスパイの能力を発揮して探し回るが、さくらんぼリキュールは見つからない。ロイドは情報屋のフランキーに電話して入手を頼み、2日後の月曜の朝にフリジス駅前で受け取りの約束をする。

 ホテルに戻ったロイドはヨルとアーニャに、隣り町にさくらんぼリキュールを売っている店があると聞き、車で出かけると言う。アーニャも一緒に行きたいと言い、ヨルも、せっかくの家族旅行なので、皆で出かけようと提案する。

 すると部屋に頼んでいないルームサービスがやって来る。それは変装したフィアナで、ロイドが対応する。フィアナは、東国の軍部が東西の平和に関わるマイクロフィルムを盗んだので、早急に見つけるようにとロイドに指令を伝える。

 その間、アーニャはボンドの未来予知で、さくらんぼリキュールがある店を知る。しかしそれを父と母に知らせると、ボンドの未来予知と自分の心を読める能力がバレるので、言えない。アーニャはボンドとさくらんぼリキュールを探しに、こっそり部屋を出る。

 さくらんぼリキュールを買った後、夜の道を歩いていたアーニャはドミトリとルカに見つかり、捕まる。アーニャを助けようと、ボンドはルカの腕に噛みつくが、逃げられる。ドミトリとルカはアーニャを車に乗せて逃走する。車のタイヤが弾いて飛んできた缶が頭に当たり、ボンドが気絶する。

 アーニャが部屋にいないことに気づいたロイドとヨルが街を探すと、道で気絶したボンドを見つける。ボンドの口の中に、ルカの腕の軍服に噛みついて破り取った特別偵察連隊のワッペンを見つけ、ロイドはアーニャが特別偵察連隊に誘拐されたと知る。

 アーニャは巨大飛行戦艦の中のスナイデルの元に連れて行かれ、「あれからウンコをしたか?」と聞かれる。スナイデルの思考を読んだアーニャは、チョコの中にマイクロチップが隠されており、ウンコを出すと殺されると知って便意をこらえる。飛行戦艦は離陸し、移動を始める。

 ロイドは駅前に展示されている戦争中の飛行機に乗り込み、軍用用航空無線機を聞く。スナイデルとアーニャの会話を傍受したロイドは、マイクロフィルムが隠されていたチョコをアーニャが食べ、飛行戦艦にいる事を知る。

 ロイドはアーニャを取り戻しに行くため、一人で飛行機に乗って出発する。しかしアーニャが心配なヨルは、離陸する飛行機に掴まり、貨物室にこっそり乗り込む。

 スナイデルはドミトリとルカに、アーニャのウンコを回収しろと命じる。監禁された部屋で便意をこらえたアーニャは、ウンコの神さまの幻影を見る。アーニャがいつまでも用を足さないので、スナイデルはイライラして「腹をかっさばけ」と2人に命じる。

 ロイドは飛行船を巨大な飛行戦艦に接近させ、着艦許可を求める。スナイデルは飛行機への攻撃を命じる。ロイドは対空砲火の攻撃をかわすが、対空誘導弾に追われ、飛行戦艦の上部に穴を開けて突っ込む。ロイドは操縦席から飛行戦艦内に入る。

 貨物室にいたヨルは飛行戦艦の上部甲板に出る。ヨルは兵士に見つかって機銃掃射を受け、逃げ回る。さらに兵士は手榴弾で攻撃しようとするが、甲板で爆発して穴が開く。ヨルはその穴から飛行戦艦内に入る。ヨルは踏んづけた兵士に「夫と娘を迎えに来ました」と言う。

船内では爆発による火災が発生し、次第に広がる。スナイデルは飛行船に乗せていた秘密兵器のタイプFを、ヨルに向かわせる。

 ドミトリとルカが腹をかっさばこうとするので、アーニャは爆発の騒動に乗じて部屋から逃げ出し、トイレに隠れる。アーニャはそこで用を足してひと息つく。しかし、すぐドミトリ達に見つかって捕まり、艦橋にいたスナイデルの元に連れていかれる。トイレで用を足したと知ったスナイデルは、ドミトリとルカに船内の汚水タンクを探すように言い、アーニャは床下に監禁する。

 ロイドは部屋に隠れ、やって来た大尉を倒して彼に変装する。ロイドは廊下で消火作業中の兵士に、捕虜の子供の居場所を聞くと、艦橋にいると分かる。

ヨルは火災が発生した格納庫に行くと、いきなりタイプFが撃って来る。ヨルは倒した兵士のナイフで立ち向かうが、鋼鉄の皮膚でナイフが折れる。さらにヨルは壁にあった斧でタイプFと戦うが、効果がない。

 ロイドは艦橋に行くが、アーニャはいない。ロイドの心を読んでやって来たと知ったアーニャは、頭で通話管を叩いてロイドに知らせる。ロイドはその音から床下にアーニャがいると知り、そのハッチに向かう。スナイデルは臭いでロイドの変装だと気づき、彼を銃で撃つ。ロイドは機器の陰に隠れ、撃ち合いになる。

 スナイデルはガスマスクを着け、毒ガスの手榴弾を投げてロイドを攻撃し、周りに毒ガスが充満する。それを知ったアーニャは猿ぐつわを噛み切り、窓を開けるスイッチを押す。毒ガスは外に出て行く。

 ガスが外に出て視界が回復すると、ロイドはスナイデルに変装してスナイデルと格闘していた。部下達はどちらが本物か分からず、撃てない。ロイドはスナイデルを気絶させると「この私が偽者ごときに負けると思うのか」と部下に言って信頼させ、火災がひどくなった飛行船から全員退艦しろと命じ、兵士達は退艦する。

 ヨルはまだタイプFと戦っていた。タイプFはガトリング砲をひっきりなしに撃ってきて、ヨルはナイフで応戦する。ヨルは相手の弾切れを狙うが、その気配がない。タイプFはサイボーグで、胸部に大量の弾薬を格納していた。ヨルはナイフでタイプFと戦いながら、ロイドからもらった口紅を、床とタイプFの身体に塗っていた。ヨルは「口紅の成分の半分は油だ」と言って口紅で描いた線に火をつけると、火はタイプFに燃え移り、胸の弾薬に引火して爆発する。

 ロイドは床のハッチを開け、監禁されていたアーニャを助ける。アーニャのバッグから、さくらんぼリキュールを見つけ、ロイドはそれで部屋を抜け出したのだと気づく。

 ヨルも艦橋にやって来る。ロイドがなぜいるのか聞くと、ヨルは「お出かけするのは一緒に」と答える。3人も退艦しようとするが、このままだと飛行戦艦が街に墜落しそうだと気づく。ロイド達3人で力を合わせて方向舵を回し、飛行戦艦の船の進路を変える。飛行戦艦は、街の傍のフリジス湖に着水し、火も消える。

 陸ではボンドを連れたフィオナが待っていた。ロイド、ヨル、アーニャは湖から陸へ上がる。アーニャ口にマイクロフィルムが付いていた。アーニャの歯の裏にくっついていて、呑み込んでいなかったのだ。何なのかと聞くヨルに、ロイドは「帰りのチケットです」と答える。

 ロイドはシルヴィアにお土産のワインを渡す。ワインのラベルの裏にはマイクロフィルムが貼ってあった。シルヴィアは、ストリクスの任務を引き続きロイドに頼むと言う。旅行中に後任のデップル少佐の不倫が露見し、妻の父親である議員に罷免されたと言う。

 公園で待っていたヨルとアーニャとボンドにロイドが合流する。

 食材が揃いったので、アーニャはロイドとヨルと家でメレメレ作りの特訓をする。

 調理実習当日、アーニャはやる気まんまんで学校へ行く。ところが厨房が故障して、調理実習は延期になる。さらに、日程の関係で審査員も校長から教頭に変更になる。

 それを聞いたロイドは、教頭は南部地方のベリープディングに目がないと話し、次の週末は南部へ出かけようと提案する。海に行ったことがないアーニャとヨルが喜ぶ。ボンドは、3人が海で楽しそうに遊ぶ未来を予知する。

 (エンドクレジット)

 フランキーはロイドに依頼されたさくらんぼリキュールを持って、フリジス駅前の前で待っていた。

(写真は「映画com」より)