『サイコパス3 恩讐の彼方に』ネタバレの詳しいあらすじ(改訂) | アンパンマン先生の映画講座

アンパンマン先生の映画講座

映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

 2023年5月12日より『劇場版 サイコパス PROVIDENCE』が公開される。劇場版3部作『サイコパスSS3 恩讐の彼方に』と『サイコパス テレビシリーズ3期』の間の話だと聞くので、2019年3月に掲載した『サイコパスSS3 恩讐の彼方に』のネタバレの詳しいアラスジを改訂したものを掲載する。
イメージ 1
有料入場者特典の設定書3)

監督:本広克行 2019年

主な登場人物(声優)

狡噛慎也(関智一)元公安局刑事課一係執行官。

テンジン・ワンチュク(諸星すみれ)日本棄民2世の少女。

花城フレデリカ(本田貴子)外務省行動課特別補佐官。

キンレイ・ドルジ(志村知幸)テンジンの叔父。

ギレルモ・ガルシア(磯部勉)停戦監視団の団長。

ツェリン・グルン(高木渉)停戦監視団の傭兵。

ジャン=マルセル・ベルモンド(鶴岡聡)武装ゲリラのリーダー。

 

〔2117年11月、サウス・アジア〕狡噛が一宿一飯の恩で、村を盗賊団から救った話をする。

酒場で狡噛が刃を持った3人のゲリラ相手に素手で戦い、店の外に追い出す。

イメージ 2
一人のゲリラが狡噛を銃で狙うが、酒場にいた停戦監視団の団長のギレルモ・ガルシアが、ナイフを投げてゲリラの目に突き刺す。ガルシアは、もっと痛めつければ撃たれず、狡噛は甘いと指摘する。狡噛は組織に所属したくないと断るが、ガルシアは狡噛と意気投合し、チベット・ヒマラヤ同盟王国に行く狡噛に車を提供する。

 (タイトル『PSYCHO-PASS Sinners of the System 03恩讐の彼方に』オープニング)

 停戦監視団の傭兵ツェリン・グルンの運転する車で、狡噛はチベット・ヒマラヤ同盟王国を目指す。ツェリンは陽気で「ここは怖い所だ」とか、何かと狡噛に話しかけてくる。途中で休憩していると、ツェリンは、雨の中を大通りで踊っていた男の話の続きをする。

イメージ 4

難民の避難バスが武装ゲリラに襲われているのを目撃し狡噛は、車で追いかけて正確な射撃で武装ゲリラを退ける。難民達は狡噛に感謝する。負傷した運転手に代わり、狡噛がチベット・ヒマラヤ同盟王国の首都レジムチョゾムまでバス運転することにし、ツェリンは帰す。

 首都に着くと、バスに乗っていた難民の少女テンジン・ワンチュクが「私の先生になってくれませんか」と頼む。テンジンの両親は武装ゲリラに殺されたので、敵討ちのために戦い方を教えて欲しいと言う。戦い方を教わらなくても敵討ちに行くと言うテンジンの脅しに、狡噛は身を守るすべとして教えることを了解する。

イメージ 8

テンジンの叔父のキンレイ・ドルジは、狡噛が武装ゲリラから難民を助けたことに感謝する。キンレイは狡噛に、テンジンの父は日本人技術者でキンレイの姉と結婚したが、テンジンが6歳の時に両親が武装ゲリラに殺されたと教える。テンジンに人の殺し方を教えないでくれと頼むキンレイに、身を守る方法を教えるだけと約束する。キンレイの計らいで、狡噛とテンジンは同盟王国軍が管理する家に泊まることになる。

 テンジンは、同盟王国は大変で、キンレイは事務職だったが無理やり前線に回されたと教える。狡噛が荷物の中に拳銃を持っている事を、テンジンが見つける。狡噛は「人を撃つと、前の自分には戻れない」とテンジンに教える。テンジンは日本語が上手く読めないので、父の形見の日本の本『恩讐の彼方に』の読み方を狡噛に教えて欲しいと頼む。

イメージ 9

狡噛は風呂に入りながら。「俺は子供に何を言ってるんだか」と後悔する。

 テンジンは夢で、武装ゲリラのボスが「どれにしようかな」と言いながら、村人を皆殺しにしたのを思い出す。

 悪夢を見て寝付けないテンジンは、風呂から上がった狡噛に「狡噛は父と少し似ている。見返りを求めて行動してはいけないと言っていた」と話す。

 狡噛とテンジンは体を鍛え、格闘技の練習をする。それと並行して狡噛は『恩讐の彼方に』の読み方をテンジンに教える。物語は、主人公が主人を殺して、盗賊になって逃げる話だった。

 外務省行動課特別補佐官の花城フレデリカが、逃亡執行者の狡噛の顔を見に家に来る。花城は「同盟王国に日本政府が人材援助の技術者を派遣していたが、シビュラシステムの本格稼働後、帰国を許されず、国外追放となった。色相が良好な日本棄民の統計サンプルを取りにチベット・ヒマラヤ同盟王国に来た。色相が良好だったら、引き揚げ作業が始まるかもしれない」と言う。テンジンも該当していたが、日本にはいくつもりがないと答える。

イメージ 5

そこにバイクでキンレイが来て、補給部隊の車両が武装ゲリラに攻撃されているので、狡噛に力を貸してほしいと頼む。狡噛は人を殺さない約束で了解する。花城が乗ってきた4WDの車に2人を乗せて出発する。残れと言われたテンジンは、キンレイのバイクで後を追う。

 3人が現場に着くと、補給部隊と武装ゲリラが激しく戦っていた。花城は塔の上からライフルでゲリラを狙撃して援護する。バイクで着いたテンジンは、岩陰から見る。狡噛はゲリラの脚を撃って行動不能にする。命乞いする少年ゲリラを狡噛が撃つのを止めると、少年ゲリラに隠し持った銃で撃たれる。それを見た花城が少年ゲリラを狙撃する。狡噛は負傷して気を失う。

 狡噛が目を覚ますと、防弾チョッキで命はとりとめていた。そこに政府が雇ったプロの戦争交渉屋、ガルシアが率いる傭兵が来て、武装ゲリラを一蹴していた。ガルシアは狡噛が落とした銃を返し、再会を祝う。テンジンも狡噛に「無茶してダメ」と抱き付く。ガルシアは狡噛が、無報酬で難民バスを助けたことを感心し「無駄死にはするな」と助言する。

 次の朝、狡噛は現地の服に着替え、テンジンや花城に似合っていると言われる。狡噛とテンジンは稽古を始める。花城はこの家に泊まることにする。

 テンジンの難民申請と狡噛の在留期限延長の手続きのため、テンジンと狡噛とキンレイは町の役所に行く。町の近くの山で行われている鳥葬を見た狡噛は、槙島聖護が鳥葬について話していたことを思い出す。槙島の幻影が狡噛に「君は悪霊に憑りつかれている」と語りかける。
イメージ 7

手続きに時間がかかるので、テンジンと狡噛は先に帰る。

 ニュースで「停戦監視団のガルシアは、ヒマラヤ山岳猟兵連帯、南アジア独立軍、紫龍会と停戦交渉を行うが、難航していた」と報じる。武力交渉は10分の1以下に減少していた。

 風呂に入りながらテンジンは花城に「狡噛は、日本で悪い事をしたか」と尋ねる。花城は「復讐した。すべて失った。居場所がなくなって、目指す場所のない旅をしている」と答える。

 狡噛はテンジンと花城に、旅で覚えた料理をふるまう。

 テンジンは『恩讐の彼方に』の続きを読み、父の遺品がこの本の意味を考える。狡噛は、それは運命だと考えるように言う。

 テンジンは狡噛に「狡噛は復讐したのに、私にはさせない。銃の撃ち方を教えてくれ」と頼む。狡噛は「お前に撃つ覚悟も、撃たれる覚悟もできていない」と反対する。

(35分)

花城が「狡噛は逃げているだけ」という。狡噛は「どこに行っても戦いの連続で、道具として歓迎された。テンジンを訓練して、俺のようになってほしくないと気づいた」と言う。花城に狡噛は「日本棄民の調査は表向きの口実で、別の目的があるだろう」と聞く。

 武装ゲリラのボスのジャン=マルセル・ベルモンドが、紫龍会のリーダーの車を爆破して暗殺する。

 花城は狡噛に、外務局から出向して、最近まで公安局刑事課一係に出向して監視官補佐として働いていた。一係のチームワークを尊敬し、凄みを感じたと話す。みんな元気だと教える。

 翌朝、TVのニュースで、紫龍会のリーダーの車が爆破されて死亡し、停戦に賛成の者が新しいリーダーになったと報じる。

 テンジンと狡噛は、町でキンレイに会う。テンジンは忘れ物をしたと家に戻る。狡噛は和平会議にこぎつけたガルシアに会う。ガルシアは、ようやく和平会議にこぎつけたと言い、出かける。

家に戻ったテンジンは、狡噛の荷物から銃を取って「私もみんなを守る」と、懐に隠して戻る。

和平会議が始まるが、意見が対立していた。

 停戦交渉の会議に時間がかかるので、キンレイと狡噛はテンジンに昼飯の買い物を頼む。テンジンが市場で買い物をしていると、聞き覚えのある「どれにしようかな」と言う、両親を殺した武装ゲリラのボスのベルモントの声が聞こえる。テンジンはベルモントの後をつける。
イメージ 6

ベルモントはガルシアと会い、この前の補給部隊との戦闘で反撃が大きく、予想以上の被害が出たので、報酬の上乗せを要求する。紫龍会のリーダー暗殺もガルシアから頼まれたものだった。ガルシアに頼まれてベルモントが戦闘を起こし、ガルシアが鎮圧することによって、停戦交渉を行っていたのだった。ベルモントが「表舞台に出る」とガルシアを脅すと、ガルシアはベルモントの首を折って殺す。

 その様子を林の中から見ていたテンジンは、本当の仇はガルシアだと知って持っていた銃を向けるが、どうしても撃てずに銃を落とす。物音を聞いたガルシアは、音がした方向にナイフを投げる。ガルシアが確認に行くと、血の跡と狡噛の銃を見つける。ナイフが腹に刺さったテンジンは、這って逃げる。

テンジンの帰りが遅いのを心配したキンレイと狡噛が探し回ると、瀕死のテンジンを見つける。テンジンは、ベルモントを陰で操っていたガルシアが本当の仇だと狡噛に教える。

ガルシアは部下たちに、紫龍会のリーダーを殺したのは狡噛なので、殺すように命じる。

 狡噛が家にテンジンを連れ帰って手当てしていると、テンジンは紫龍会のリーダーを殺したのもガルシアだと教える。でも、ガルシアを殺すのは和平交渉が終わってからにして、と頼む。

ツェリンが来て、紫龍会のリーダーを殺したのは狡噛だとガルシアが言っていると教える。停戦監視団の車が家に近づいてくる。花城は車にテンジンとキンレイを乗せて、遠くの病院に向かう。狡噛とツェリンは様子を見るために残る。

キンレイから狡噛に、テンジンの手術は成功したと連絡が入る。狡噛は花城に、テンジンが死にかけた責任を取るが、停戦交渉が終わるまで手を出さないと約束する。

和平交渉が終了する。狡噛が花城に、ガルシアへの復讐を手伝えと頼む。花城は、彼女の仕事を手伝うならと交換条件を出し、狡噛は了解する。花城は、明日停戦監視団が町を出るので、移動中を襲撃すると作戦を話す。ツェリンは、仲間を殺さないように頼む。花城は、人数が少ないので、切り札を用意したと言う。

 槙島の幻影は狡噛に「悪霊はお前だ。自分が死んだのに気づかない」と囁く。

 停戦交渉団の部隊は列車で帰ろうとしていた。花城が操縦するドローンに乗った狡噛が、列車の弾薬庫を攻撃し、後部の車両が切り離される。狡噛が列車の屋根に飛び移る。キンレイがレールのポイントを切り替える。ガルシアもドローンを起動させ、狡噛を攻撃する。狡噛は撃たれて列車から転落しそうになるが、列車にしがみ付く。花城のドローンとガルシアのドローンが戦う。花城がドローンの外に出て、ガルシアのドローンを破壊する。ツェリンがバズーカで列車を攻撃する。

狡噛とガルシアは貨物車両の上で打ち合いになるが、双方とも弾が切れ、ナイフを使っての格闘になる。狡噛は苦戦するが、「ナイフを返す」と言って、テンジンを刺したナイフをガルシアに刺す。

 列車は破壊された橋から転落する。狡噛は花城のドローンに飛び乗り、ツェリンが狡噛を引き上げる。橋の上で狡噛は落ちが気になっていた、雨の中で踊っていた男の話の続きを聞く。ツェリンは「どうして雨の中で踊るんだ」と尋ねると、男は「小便が濡れて、ズボンが濡れたのをごまかすためだ」と答えた。狡噛は呆れる。

花城は「ピースブレーカーが武器の供給源だった」と日本に報告する。花城は撤収する。

 ニュースでは狡噛が、ガルシアと紫龍会のリーダーを殺したと報じていた。停戦交渉のため、狡噛が悪役を引き受けたのだった。テンジンが狡噛の無事を喜ぶ。狡噛は花城と日本に帰る決心をする。

(エンドクレジット)

(写真は「公式ホームページ」より転載)