『サイコパスSS3 恩讐の彼方に』ネタバレの感想 狡噛の優しさと花城の活躍に感心(再掲) | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

 2023年5月12日より『劇場版 サイコパス PROVIDENCE』が公開される。劇場版3部作『サイコパスSS3 恩讐の彼方に』と『サイコパス テレビシリーズ3期』の間の話だと聞くので、2019年3月に掲載した『サイコパスSS3 恩讐の彼方に』のネタバレの感想を再掲載する。
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 評価 4/5 ☆☆☆☆★
 サイコパス劇場版3部作の前2作『罪と罰』と『First Guardian』が良かったので、3作目の『恩讐の彼方に』も期待して、「ソラリス」で初日の夜の上映を見た。
 狡噛慎也は前作『First Guardian』の2112年の部で(須郷が主人公のためあまり活躍しないが)登場していたが、時系列では2116年が舞台の『劇場版サイコパス』以来の登場である。2112年~13年が舞台のTVシリーズ第1期で、狡噛は部下の仇である槙島聖護を殺害して国外に逃亡した。2116年が舞台の『劇場版サイコパス』では、狡噛は東南アジア連合シーアンの反政府ゲリラの中で活動していた。シュビラシステム偽証事件解決後、宜野座は狡噛を1発殴って逃がした。
 その後、狡噛は各国を放浪していたらしい。難民が乗ったバスを武装ゲリラが襲っているのを見て、難民を助けるとは、狡噛らしい。また、『劇場版サイコパス』でも狡噛は槙島の幻影に悩まされていたが、今回も槙島の幻影がたびたび登場する。槙島の幻影とは、狡噛の心の奥に潜む己の本当の心かも知れない
 狡噛はテンジンに「一度人を殺したら、前の自分に戻れない」「復讐により、全て失って居場所がなくなった」と言う。狡噛は復讐で心に傷を負い、二度と人殺しはしないと誓ったらしい。少年ゲリラにとどめを刺さずに自分が撃たれ、ガルシアには「甘い」と言われるが、狡嚙らしい所である。テンジンも真の仇だと知ったガルシアを銃で狙うが、思いとどまり、人殺しにならずに良かった。
 今回は前作『First Guardian』で登場した花城フレデリカが再び登場する。前作での花城は、須郷を外務省にスカウトしようとしたうさん臭い嫌な奴、と言うイメージだった。再び登場しそうな感じだったが、こんな登場の仕方をするとは思わなかった。今回、花城が狡噛に接近してきたのもうさん臭く、真の目的は分からないが、凄腕の狙撃手でゲリラから撃たれそうになった狡噛の命を助け、車を貸してテンジンの命を助け、狡噛を乗せたドローンを操縦してガルシアの列車を襲撃しと、様々活躍している。しかも、入浴シーンでナイス・ボディまで披露している。今回は好感度アップである。
 今回は『サイコパス』の映画でありながら、シビュラシステムは登場せず、従ってドミネーターの「犯罪係数オーバー300。執行モード、リーサルエリミネーター。慎重に照準を定め、対象を排除してください」の声も聞けず、残念だった。しかし、武装ゲリラとの交戦、ドローンでの列車襲撃、列車上での狡噛とガルシアの1対1の戦いと、見せ場が1番あった。ただ、本作も上映時間1時間8分の短編なので、戦闘シーンをもっとじっくり描いてほしいと思った。
 最後に、狡噛は日本に帰る決意をし、続編が作られる予感がした。そうしたら、初日舞台挨拶で第3期の製作が発表されたそうだ。TVシリーズ第3期にまたまた期待したい。評価は「4」である。

 題名の『恩讐の彼方に』とは、テンジンが持っていた父の形見の本で、菊池寛の短編の題名から取ったらしい。読んでいないが、映画中で時々内容が説明されるのを聞くと、復讐は空しいという話らしい。暇があれば読んでみようかな。