『007 スペクター』ネタバレの感想(再掲) | アンパンマン先生の映画講座

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映画の面白さやストーリーの素晴らしさを伝えるため、感想はネタバレで、あらすじは映画を見ながらメモを取って、できるだけ正確に詳しく書いているつもりです。たまに趣味のAKB48のコンサートや握手会なども載せます。どうかご覧ください。

2021年10月1日(金)よりシリーズ第25作『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開される。そこで参考のため、2015年11月に掲載した前作第24作『007 スペクター』の「ネタバレの感想」を再掲載する。
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 評価 ☆☆☆☆★ 4/5
 『スカイフォール』(20012年)以来3年ぶりの『007』シリーズの新作なので、「フォーラム山形」で先行上映を見た。前作『スカイフォール』の最後には新Mが就任し、続編が作られる感じであったが、前作は完結したと思っていたので、前作の続きとは予想外だった。今まで触れられなかったボンドの幼少期の話が関係して、興味を持った。しかもタイトルがかつての『007』シリーズに登場した悪の組織名『スペクター』で、壮大な内容になりそうな期待を持った。
 オープニングで、久しぶりにガンバレル・シークエンスが登場したのが嬉しい。やっぱり、ガンバレル・シークエンスと「007のテーマ」が流れると興奮する。
 さて、最初のミッションのメキシコ・シティーでのアクションが派手である。建物が爆発し、ボンドに向かって倒れてきて、建物が崩壊する場面はスリル満点。広場上空でのヘリコプター内での格闘も迫力あった。ヘリコプターから落とされれば当然即死だし、ヘリコプター自体が墜落しないか、冷や汗ものだった。
 ローマ市街での、ボンドのアストンマーティンとヒンクスのジャガーのカーチェイスは、馬力のある車同士なので高速で、しかも狭い路地や川辺でも追跡を行い、スピード感満点、アストンマーティンにはマシンガンや火炎放射器が装備され、ボンドカー(009用だが)の秘密装備を見るのも楽しい。
 砂漠の真ん中のスペクターの基地の爆発は、映画史上最大の爆発シーンだそうで、凄い爆発だった。でもガスボンベを撃っただけであんな凄い爆発がするのはなぜ?基地からの脱出は、腕時計爆弾1個を使用しただけで、楽であっけない。
 最後の、元MI6のビルの爆破シーンも迫力あった。しかも3分以内にマドレーヌを救出しなければならないので、スリル満点。ボンドがオーベルハウザーの乗ったヘリコプターを銃で狙撃して、ヘリコプターがウエストミンスター橋に墜落するシーンも迫力あった。ボンドは「私にはもっと大事な用事がある。」と言って、オーベルハウザーを殺さずに、マドレーヌと手を携えて去っていく。これまでにない終わり方だ。「殺しのライセンスは、殺さないライセンスでもある」という意味がやっと分かった。
 ところで、スペクターは『007は二度死ぬ』では火山の地下に巨大な基地を作っていたなど、超巨大な悪の組織のイメージだったが、今回の宮殿でのスペクターに会議の議題は、偽医薬品の売買、売春婦の派遣などで、スケールが小さいのでは?そもそも砂漠の真ん中に基地がある必然性が、良く分からなかった。ボスのオーベルハウザーも、お決まりのペルシャ猫は飼っているが、歴代ブロフェルドに比べると貫禄(不気味さ)不足かも。
 ボンド役のダニエル・クレイグは47歳だが、メキシコのホテルの屋上を颯爽と歩く姿がかっこよく、まだまだボンド役を続けられそう。ボンドガールのマドレードは、父親譲りで銃も扱え、格闘しているボンドを助ける場面もあり、頼もしくて良かった。続編が作られるのを期待したい。
 原題も『SPECTER』で、Special Executive for Counterintelligence TerrorismRevenge and Extortion(対敵諜報活動・テロ・復讐・脅迫)の略称で「幽霊」を意味する。評価は「4」