日本でマラリアが再流行するとは思えない。 -9ページ目

(2) 明治34年頃のアジア(日本を除く)のマラリア蔓延状況

地球上、有名であるマラリア流行地域

 Hirsch氏による地球上、有名なマラリア流行地域を順次、記載する。

重症マラリア中心の蔓延は、北西岸で顕著である。

第一マラリア区域は、インドの河川流域に沿って、マラリア流行の系統が作られる。

第二マラリア区域は、マラヤの南の峡谷・渓谷に沿い、ベンガル地方に蔓延する。

その他のマラリア中心は、デカン高原、特に、マドラスにあると言われているだけでなく

インド西南部にあるマラバール海岸、セイロン、並びに、その沿岸から内地の高地では、マラリアの発生は著しく

前印度(ガンジス川以東の印度)の平原、並びに、マラッカは、マラリアが最も優勢な郷国である。

↑『新纂麻刺里亜療法』(荒井多門編。東京:金原医籍。明治34年9月発行。国立国会図書館の近代デジタルライブラリーのサイトで無料で閲覧できるp 1920を私が現代語訳したものである。なお、「順次」と書かれているが、全部、入力するのは大変なので、入力しやすいところから、入力した。

原文には

マラヤノ南カンゲス渓ニ

と記載されていたが

ドイツ語の『Canon:峡谷。キャニオン』であるので、上記のように訳した。

また

若シク後印度ノ平原並ニ

を直訳すると

または、ガンジス川以西の印度の平原、並びに

となるが、文脈に合わない。

そこで、「若シク」は、「著シク」の誤植であり

「後印度」は、『世界国尽(せかいくにづくし)』初版の誤植が原因の

著者の勘違いであると解釈した。

おそらく、世界国尽(せかいくにづくし)』初版の誤植が、広まり、著者も勘違いしたのだろう。

4

第1巻「亜細亜州」の巻末地図にある「前印度」と「後印度」は、逆ではありませんか?

4

「印度の前後」もまた誤りです。この「前後」はガンジス川を境として「前後」の名称を付けるということです。これは図の方が間違いですので、ただちに改めるつもりです。


 世界国尽せかいくにづくし)』初版をめぐる杉山新十郎と福沢諭吉との間の問答

↑『福沢諭吉の出版事業 福沢屋諭吉 ~慶應義塾大学出版会のルーツ

を探る~ 11回:「福沢屋諭吉」の編集活動(その4』(日本女子大学附属高等学校教諭 日朝秀宜)(2007116日更新

http://www.keio-up.co.jp/kup/webonly/ko/fukuzawaya/11.html