日本でマラリアが再流行するとは思えない。 -5ページ目

(1) 明治34年(1901年)頃のアフリカのマラリア蔓延状況

地球上、有名であるマラリア流行地域

Hirsch氏による地球上、有名なマラリア流行地域を順次、記載する。

アフリカの熱帯部は、最重症のマラリア地方であり

西方のセネガル~コンゴ間の沿岸地方

特に、セネガンビアに重症マラリアが流行し

この沿岸地方の島嶼にもまた、流行する。

セントヘレナ島は之に反し、マラリアは皆無である。

コンゴの南方は、マラリアの中心である。

之より周囲に向かって、漸次瀰漫性(びまんせい)に減少していく。

ケープ州は、マラリアの痕跡さえない。

東南におけるマダガスカル島附近の諸島は、マラリアが非常に多く

その沿岸ザンジバル附近に至るまで流行する。

紅海の西岸は僅かの地点を除けば、僅々たるマラリアの郷国である。

ソマリア並びにタンザニア、特に、連山地方は同じく中数に位し

之に反して、アビシニア(エチオピア高原)の沼と

タンザニアの沼の間に非常なるマラリアを有し

以て、スーダンを囲繞する。

上及び中エジプトは、僅少のマラリアがあり

之に反し、(ナイル川の堤防の)水門とデルタ地帯の一部にマラリアが流行する。

↑『新纂麻刺里亜療法』(荒井多門編。東京:金原医籍。明治34年9月発行。国立国会図書館の近代デジタルライブラリーのサイトで無料で閲覧できるp 1011を私が現代語訳したものである。なお、「順次」と書かれているが、全部、入力するのは大変なので、入力しやすいところから、入力した。

明治341901頃の地球表面マラリア蔓延図』(世界地図

http://ameblo.jp/475229/entry-10138002636.html

も参照。

原文の『ペレナ市』はセントヘレナ島(St. Helana I.)と解釈した。

原文の『カブランド』はケープ州と解釈した。

ドイツ語の『Land』には、『州』という意味があるので。

原文の『サンマリー』はソマリア(Samalia)と解釈した。

原文の『タザアデ』はタンザニア(Tanzania)と解釈した。

原文の『ヅタン』はスーダン(Sudan)と解釈した。

原文の『ジルデルタ地方』は『(ナイル川の堤防の)水門とデルタ地帯』と解釈した。

ドイツ語の『Siel』には、『排水〈下水〉管。(堤防の)水門』という意味があるので。

ちなみに、『デルタ:三角州』である。