【10日目】2010年12月10日

  喜界島

 

喜界島滞在の実質的な2日目。

 

昨日は雨こそ本降りにはならなかったが、強風でどんよりした天気だった。

しかも借りたスクーターが途中で故障し、予定を切り上げて戻ってきた。

 

しかし今日も懲りずに空港売店で再びスクーターを借りに行く。すると、

「別の場所にバイクがあるから、調子の良いの選んで乗って」

と丸投げされてしまった。

 

今日は時計回りで一周したい。

 

 

昨日より天気が良いなか出発。

 

喜界島も製糖工場があった

 

ヤギとニワトリが一緒に飼われている所があった

 

木の塀の上で気持ち良さそうに鳴いていた

 

無類のヤギ好きの私

しばらく眺めていた

 

仔ヤギが可愛いすぎる

 


島北部の小野津は大きめの集落。

 

 

喜界島の戸建は銀色の屋根が目立ち、入母屋型をしている家が多い。

この小野津地区は特に銀色が多くを占める。

 

また、サンゴの石垣も多く見られ、楽しくて1時間ほど見て歩いたのだった。

 

島を一周するバス路線

南回りと北回りがある

 

銀色だらけ①

 

銀色だらけ② 

 

屋根の銀色と塀のブロックの灰色で色味は寂しい

 

実質的に一色の街並みだが、冷たい感じはない

 

高倉のあるお宅があり

感動してしばらく見入っていた

 

サンゴの石垣も多い

 

静かで住民とすれ違う事がない

 

 

全国各地に伝統的な町並みを保存している地区がある。

旅行誌などで見ると非常に興味深く、行って見たいと思わせるものだ。

 

私も様々行った。

 

でも、ああ美しいなと思うがそれで終わり、という場所が多い。

なぜか。

そこに生活の匂い、住民が住んでいる感じが無いのだ。

 

建物だけであればテーマパークと変わらない。

古くからあるという点は素晴らしいが、魂が入っていない。

 

人間だれしも新しくキレイな建物に住みたいと思うのが当たり前だ。

古い家は現在の生活様式に合わない造りをしている場合が多く不便だろう。

だから歴史的な町並みを保存している場所から、住民がいなくなってしまうのは仕方ない事だと思う。

 

ここ小野津は伝統的な街並み保存地区ではない。

でも特徴的な家や石垣が、他にはない風景を作り出している。

そして日常生活が営まれている。

 

観光地化されていない日常生活が営まれている町並み

 

上手く積み上げたものだ

 

屋敷林の樹木が風でこのような形になったのだろう

 
 

喜界島には東経130度線が縦断しており、小野津地区の海岸近くの公園にはそれを表すラインが引いてある。

 

ラインの先に東経135度の碑がある。

 

 

海岸の近くの石垣には高く積んだものが散見され、特にこの西家の石垣は4メートル近くの高さがある。

 

他のサンゴの石垣に比べ倍の高さはある

 

まるで城壁のようですらあるが、海からの強風から家屋を守るものであったようだ。

ここでもかなり見入ってしまった。

 

沖縄のグスクか?と思ってしまう存在感

 

海から内陸にむかって段々高さが低くなっている

強風対策であったことをうかがわせる

 

サンゴの石垣には隙間が多い

 

まるで城門のようだ

 

恐る恐る城門のようなところから中に入ってみた。家屋のようなものは見当たらず空地となっている。

 

空地だがイヤな感じはしない。

しばし佇み、以前ここに住んでいた人達はどんな生活を送っていたのだろうか、私がこの家に生まれていたら、子どもの頃に家で遊ぶのが楽しかったろうな、など考えていた。

 

井戸の跡だろうか。それ以外建造物が無かった

 

 

左手が海

台風の時など心強い石垣だったろう

 

 

小野津からで志戸桶集落に向かう途中にムチャカナ公園がある。

高台になっていて眺めが良く気持ちの良い場所だ。

 

ムチャカナとは奄美・加計呂麻島出身でウラトミの娘の名前だ。

母娘ともあまりに美人すぎた故の悲劇の伝説で奄美では有名らしい。

 

今回のレンタルバイクとムチャ加那の碑

 

肝心の悲劇の部分は詳しく記載されていない

 

集落を見下ろす眺めの良い場所だ

 

 

島の北部に宮園製糖という黒糖を作っているところがあると知り行ってみた。

 

詳しい場所が分からず少し迷いながらも見つけた。

 

お土産で純黒糖を4袋購入したら、色々サービスでつけてくれた。

 

倉庫のような場所が工場

 

出来立ての黒糖。カレールーみたいでしょ

 

 

早町地区で弁当を購入し、近くの公園で昼食とした。

 

 

早町は合併するまで、もうひとつの自治体の中心地だった。

学校があり、大きめの港、ミニスーパーは2軒ある。

 

米盛商店で購入

 

この公園で弁当を食べた

 

 

嘉鈍集落にはある巨大ソテツがある。

 

 

 

ソテツは昔、飢饉の時に代用食として『命の恩人』と言われたぐらいで、奄美の人は大事にしている。

 

代用食として食べられるようになるには、毒抜きに大変な手間と数週間の時間がかかる。

 

サトウキビの収穫時期に差し掛かり、葉をキレイに取り回収待ちらしき束が道端にあった。

 

天気が良いので、昨日じっくり見た阿伝集落に立ち寄った。

昨日はスクーターの不具合でここで引き返した。

 

つまりこれで島を一周したことになる。

 

 

左の『日本で最も美しい村連合』の看板は田舎の方に行くと見かける事がある

 

昨日訪れて気に行った路地

 

 

無事、島一周を達成してスクーターを返却した。

 

ちょうど飛行機が到着したところのようで撮影。

 

空港という感じが、オーラが、全くない

 

駐機場が近くフラットな視線で飛行機を見ることが出来る


なんともローカルな給油作業

 

 

湾地区にはスーパーが4店舗あった。

 

昨日と今日で色々と見て周り、それぞれ特色があり、離島にいる事を感じさせない品揃えだった。

 

ショッピングセンターふくり

湾地区の西端にある。

惣菜や弁当が一番充実していた。

頑張ってるなーと感じる品揃え。

 

Aコープ喜界店

町役場や郵便局に近く立地は一番良さそう。

農産物が他店より充実している印象も、バランスの取れた品揃えだった。

 

おみやげセンターヨシカワ

宿から近く一番お世話になった。

食料品はミニスーパー程度だが、その名の通りお土産品やお酒、100均もあるなど便利なお店だ。

 

スーパーSONO

湾港に近い。

Aコープが近く押され気味だ。

刺身や精肉に自信があるように見え、刺身は他店より美味しかった。

 

大充実の夕食は全て半額

 

奄美の高級魚・まつの刺身

クセのない味

 

湾地区には、ホームセンターやドラッグストアもあり便利だ。

 

喜界島は人口約7,000人。

この旅で訪れている与論島は5,000人。

人口の差以上に喜界島の流通業の充実が感じられた。

 

島バナナを買ってみた

ほのかな甘さ

  

【11日目に続く】