「少林寺」の関連でもう一本観ました。
「少林寺 達磨大師」
解説
初めて本格的に少林寺武術の発祥と創始者を描いた一大アクション巨編。驚異的なワイヤー・アクションを使い、壮大な物語を更に超一流の娯楽映画に仕上げる。
あらすじ
南インドの第3子として生まれた達麿は、知性と善良な人柄から王位継承者として人望を集めていた。だが、王位を巡って繰り広げられる兄弟間の争いに苦悩していたところ、般若多羅法師の説法に感銘を受け、宮殿を出奔。全てを捨てて師のもとへ出家してしまう…。
(TSUTAYA online)
監督 ブランディ・ユエン
出演 イー・トンシン
ファン・シウウォン
チェン・ソンヨン
製作国 香港 劇場未公開
まさか “だるまさん” の映画があったとは。
結構古い映画ですが。
“だるまさん” というと、
ついこんなのを思い浮かべちゃいますが、そうなんですよ。
禅宗の開祖なんですよね。
いや、デフォルメされたお姿がなんとなくユーモラスなので忘れてました。
これはインドのお坊さんが当時の梁に入り、揚子江を渡り魏に入って少林寺で武術を指南する、なんて伝説を元にしてます。
ちなみに、DVDのパッケージに印刷されてるのは弟子になる神光で、後に禅宗の二祖となる慧可です。
この人が達磨の師匠の般若多羅法師。
この人に説法を受けたことを切っ掛けに、出家することを決めます。
最初は苦難の連続です。
しかし、へこたれずに修行をするうちに、弟子を持ち、慕われるようになります。
般若多羅法師の死後、達磨は中国を目指すわけですが、
多くを語らない達磨に、梁の武帝以下一般市民に疎まれてしまいます。
そして揚子江を気合いで渡り、魏の国に入って少林寺に辿り着き、そこにあった洞穴で9年間座禅を組みます。
無論、飲まず食わずで9年間。
で、その間のメインになるのが、前世の罪業に苦しめられ、なかなか解脱出来ずにいる神光。
師匠が優しくも厳しく導いてくれるのですが、
それでも悪夢をみて苦しみます。
そんな中で、ウサギが自分を導く夢を見て修行の旅に出ることを決意。
そして、神光も少林寺に辿り着き、そこで座禅を組んでいた達磨に出合い、人生の師を得ます。
神光が達磨に弟子入りするシーンは劇的です。
その他にも、最初の神光の師匠を始め、少林寺の住職や、
最初は疎んじていた達磨が信仰を集めていると聞くや、無理矢理会おうとする武帝を諭す高僧など、
魅力溢れるお坊さんが出てきます。
アクション映画と銘打ってはいるものの、アクションが主体ではなく、あくまで達磨大師の人生を追った伝記映画です。
随所に禅の教えや、問答が出てきて、とても奥が深い映画となってます。
少林拳に関しては諸説あり、創始者は達磨大師である、としたものから、実は他の僧侶だった、というものまで様々で、この辺はまだ解明されてないらしいです。
ですが、この映画がよく出来ているのは事実で、ウール羊は突っ込むことも忘れ、胸に抱えたポテチも食べるのを忘れて観てました。
でも、レンタルはできるけど、廃盤になっちゃってるんですよね。
実に惜しい。
ほんと惜しい。
上記の通りレンタルはできるので、禅は初めてだけど興味があるんだ、って人や、達磨さんてどんな人?って疑問を持った人、オススメです。