こんにちは。
ホワイトランにて、兄貴・ニャン吉の重大な手がかりを得たため、マルカルスにやってきた、
ミーコです。
楽をしようと馬車で来たのはいいのですが、ちょっと遠かったためお尻が痛いです。
乙女としてはお尻が赤くなるのは避けたいところ・・・じゃなくて。
あれがマルカルスの門ですね。
両脇にいるのは衛兵さんかな?
何か知ってるかも。
「衛兵ではないぞ。マルカルス “市警隊” だ。そこんとこ訂正しておく」
どっちでもいいニャ。
「うぬっ!!サラッとひどいことを!!」
それより、聞きたい事があるのですニャ。
はいニャ。
探し物はニャン吉といって、“酒” と名のつく飲み物ならなんでも好き、いっそ酒風呂に入りたい、と豪語してやまない、トンデモ酔っ払い野郎ですニャ。
何か知ってますのかニャ?
「坂の一番上にディベラ聖堂があるんだが・・・」
いきなり核心に迫っちゃったニャ。
つか、有名なエピソードなのですかニャ?
「抱きついちゃった事か。やー、だって、あの像はナイスなバディ・・・いやいやいや!!思ってないぞ、そんな不謹慎な事!!」
思ってんじゃねーか。
まさか衛兵さんもやらかしたのか。
「お、思ってないと言ったろう!!やらかしてない・・・とは言わん。それに “衛兵” ではなく “市警” だ!!」
なんだそりゃ?
「と、とにかく!!ディベラ聖堂に行ってみろ!!」
よく分かりませんが、美の女神らしく妖艶な銅像である、ということは予測がつきました。
では坂の上のディベラ聖堂にGO。
ほほー。
中はこのようになっているのですね。
さて、聞き込み開始です。
そこのおねーさん。
ニャン吉という、“酒” と名のつくものはなんでも好き、樽ごと持ってきてもいいのよ、全部飲んであ・げ・る♡と入る酒場ごとに言ってまわる大トラ野郎を知りませんかニャ?
「アイツか!!あの猫野郎、許すまじ!!」
そんなにひどかったのか・・・。
「アタシが何時間も掛けてピカピカに磨きあげたディベラ様の銅像に、銅像に・・・抱きついて、さらにアルコール臭をつけやがって!!」
ありゃー、それは妹として申し訳なく思うニャ。
「あの後全部の銅像をまた磨きあげる羽目になったのよ!!しかも徹夜よ!!・・・手伝わせたけど」
「いや、全身脱毛など生ぬるい・・・。脱毛したのち、マルカルスの坂という坂を走り込みさせてやるわ!!」
「あら、いいのかしら?」
もちろんですニャ。
「自己紹介がまだね。私はセナというの」
ミーコといいますニャ。
「フッ、貴女とはいいお友だちになれそうだわ」
同感ですニャ。
「フフフ・・・」
フフフ・・・。
※その頃のニャン吉※
「・・・なんだろう。今、背中の毛がブワッてなった・・・」