20240503「東京は人を吸い込むブラックホール」人口の一極集中に対して全国の知事 | 前山和繁Blog

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このごろ、過去に書いた記事の誤っている箇所が気になり始めてきた、直したい箇所もいくつかあるが、なかなかできないでいる。

英語学習の記事も時折書くことにした。

 

「東京は人を吸い込むブラックホール」人口の一極集中に対して全国の知事が抱いている“複雑な心境”

 

 

 

昔、リバタリアン経済学者が日本全国の大学の学費免除だったか奨学金の負担軽減、免除だったかは、大学の多い、東京への再分配という指摘をしていた。しかし医療従事者を養成する学校の無償化なら東京優遇の再分配にならない。そんなことに今更気づいた。医師は東京都に多く集中してはいるが、地方に移住しないわけでもない。医師や看護師が増えればそのうちの一部は東京都で務めるだろうが、大部分は東京都以外の地域で勤めるようになるから、医療従事者養成の学校の学費無償化から大学無償化を推進するならやりやすいだろう。

 

以前から何度も書いているように関東平野というエネルギー効率の良い地域に東京という都市があるから北海道、東北六県、新潟県等寒冷地でエネルギー効率の良くない地域からから若い人々は東京都に逃げるしかない、というくらいに日本の最終エネルギー消費量が少なくなってしまっている。

 

何度も書いたように33階建てのビルがあったとしてそのビルに電力が少なくしか供給されず上層の10階分くらいがほぼ稼働させられない状況になって人々は下の階層に多く集まっている。しかし人々は消費税減税及び廃止によってエネルギー供給を増やせるという事実を飲み込んでいないというような状況に近い。

 

日本全国のうち用語としてはやや不正確でも寒冷地というようなエネルギー効率の良くない地域に長く住み続けてしまったら衣食住結婚子育ての限界効用を得られない人々が多くなる。日本はエネルギーが不足しているのだからエネルギー供給を最優先にしなければならない。だからお金の再分配というのはエネルギーの流通の回路を作るようなやり方でできないなら意味がない。

 

女性が出産したら、その都度現金一括1000万円給付という仕組みを用意したとしても、その女性のいる世帯の住宅の新築、増改築のための資源及びエネルギーの供給が追いつかないならスタグフレーションになるのである。当然のことであるが預貯金残高自体は資源でもエネルギーでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

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小池百合子のみならずウラジーミル・プーチン、ウォロディミル・ゼレンスキー、ベンヤミン・ネタニヤフ、ジョー・バイデン等の世界の政治家を見ているとホルヘ・ルイス・ボルヘスの『砂の本』の「疲れた男のユートピア」68ページ。

 

Of all functions, that of the politician was without doubt the most public. An ambassador or a minister was a sort of cripple who had to be transported in long, noisy  vehicles surrounded by motorcyclists and grenadiers and stalked by eager photographers. One would have thought their feet had been cut off, my mother used say. 

 

を想起してしまう。私は集英社文庫の『砂の本』を1995年の頃に読んでいたが、この前、焼失し英訳の版で代用した。

 

政治家というものはかたわのような者という解釈は、高齢の政治家の多い2024年にこそふさわしく感じられる。

 

ボルヘスは一時期、アルゼンチンの政治に翻弄されていたから、何か言いたくなることもあったのだろう。

 

いつの時代でもどこの国でも官僚制を統制する立場の政治家というものは、さほど報われない役柄であろう。