村上春樹 「羊をめぐる冒険」 (1982) | It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

It’s not about the ski 遅れて来た天才スキーヤー???、時々駄洒落(笑)、毎日ビール!(爆)

スキー大好き、ゴルフ、読書、映画、演劇、音楽、絵画、旅行と他の遊びも大好き、元々仕事程々だったが、もっとスキーが真剣にやりたくて、会社辞めちまった爺の大冒険?






【作品紹介:「講談社BOOK倶楽部」より引用】


1通の手紙から羊をめぐる冒険が始まった 消印は1978年5月――北海道発

あなたのことは今でも好きよ、という言葉を残して妻が出て行った。その後広告コピーの仕事を通して、耳専門のモデルをしている21歳の女性が新しいガール・フレンドとなった。北海道に渡ったらしい<鼠>の手紙から、ある日羊をめぐる冒険行が始まる。

美しい耳の彼女と共に、星形の斑紋を背中に持っているという1頭の羊と<鼠>の行方を追って、北海道奥地の牧場にたどりついた僕を、恐ろしい事実が待ち受けていた。

1982年秋、僕たちの旅は終わる。すべてを失った僕の、ラスト・アドベンチャー。村上春樹の「青春3部作」完結編。野間文芸新人賞受賞作。



【感想】


「風の歌を聴け」(上矢印)は、まあ普通の青春小説、「1973年のピンボール」でピンボール マシン コレクターというちょっと不思議な村上春樹ワールドが展開して、本作では、いるかホテル🐬、そして羊男🐑といよいよ村上ワールドが花開く🤗


但し、読んでいて途中からそうだろうとは思ったけれど、それらの不思議ワールドが何故現出したのかという謎が、物語の最後すっきり明かされることはない。作者の興味はそこにはないからだ。


当時の大日本帝国の満州及び大陸進出が背景にある牧羊(羊毛産業)及び羊男は邪悪であるものの象徴、右翼の大物のモデルは、明らかにロッキード事件にも関与した児玉誉志夫であり、不思議な物語を通して日本🇯🇵の近代化とその闇を描いているのだろう。





著者:村上春樹
題名:羊をめぐる冒険
単行本発行日:1982年12月13日
文庫本発行日:1985年10月8日
発行元:講談社(講談社文庫)
読了日:2021年5月20日





No.11407    Day 4391