あの有名個別指導塾が倒産したのを知ってますか? | 中学受験国語を爆上げする教室「パワー読解 パワー速読」Ⓡ

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今津です。

大阪・十三で書いています。



コロナ禍が明けて久しいですが、最近食べ物屋さんの閉店が結構多いです。

新宿あたりでも、有名ラーメン店が相次いで閉店してしまったとかで、なにかとザワザワしています。

いろんな業種でもお店がなくなったりだとか、会社が倒産してしまったりだとか、何かと聞いたりします。

それで、あの有名な個別指導塾が倒産したのをご存じでしょうか。

どこかというと、「個別指導塾スタンダード」です。

本社が福岡市にあり、6月28日付で福岡地裁に民事再生法適用を申請したということです。

負債総額は約83億円、関連会社のSCホールディングスが約44億円の計127億円ということです。

西日本を中心に一時は500教室ほどあったということです。

大阪にいると、スタンダードさんの教室はそこかしこにあるので、結構知っている人が多いと思われます。

一方、首都圏には教室がなく、青森や新潟、富山、愛知、三重といったところには展開しているようです。

大阪ではスタンダードと似た教室として、アップ学習会があります。

アップとほとんど同じ場所にスタンダードがあったりするのをよく見かけます。

どちらも良心的なお月謝をウリにしています。

個別指導塾スタンダードは2001年1月に創業し、一時期は株式公開を目指すほどイケイケドンドンでした。

ところが、2016年頃から少し雲行きが怪しくなります。

2016年秋に行われた内定者面談において、九州大を卒業した内定者に対し、当時の専務取締役がパワハラをしてしまいます。

「殺すぞ」とか「ふざけんな貴様コラ!」などと恫喝発言を繰り返し、そのために入社を取りやめたという事件が起こりました。

この件に関しては和解が成立していますが、教育業界にいる人としては最低のことをやらかしてくれているので腹立たしいことです。

他にもこの前年に鹿児島大の学生が同社の採用をめぐり、セクハラに遭ったために内定を辞退したということがありました。

これらのことで内部管理体制の不備が発覚するなどし、対外信用の低下を招いてしまいました。

その後、2019年4月期にはピークとなる売上高82億1816万円を計上したものの、コロナ禍や少子化による競争激化によって、2023年4月期の売上高は30億3540万円まで減ってしまいます。

このときの赤字額は5億3063万円ということです。

民事再生なので完全に消えてなくなるわけではなく、どこかの会社がスポンサーとなって再出発を切る方向になると思われます。

ですから、教室運営についても通常通り行っています。

塾って、経営が簡単なようで実は結構難しい業種です。

少子化になる前、それこそ1970年代や80年代は教室を開いて「開校しました」っていうチラシを新聞に折り込むだけで、それなりに生徒が集まっていたんです。

この頃に開業した塾長センセーたちは、ボロ儲けをしてはります。

自社ビルを建てているセンセーがたくさんいるのです。

ところが、90年代になると歯車が逆回転しはじめます。少子化です。

ただ、2020年代の今から90年代の少子化を眺めると、まだまだ甘ちゃんです。たくさん子どもがいるやんけ、としか思わないです。

2000年代になるとどんどん子どもが減っていくのですが、それでも2020年代から見るとまだまだ子どもがたくさんいるとしか思えません。

2020年にさしかかる頃から、少子化が進んだことにより地方の高校入試では「全入」状態となっています。

こんな状態でみなさん、塾に通わせようと思いますか?

何もしなくても、合格できるんですよ?

しかしよく考えてみると、塾に行く子って、もともとは教育熱心なご家庭の特権みたいなものだったように思うのです。

誰もかれもが行くというのは、どうなんだろうとワタクシは思っているのです。

高校受験でわざわざ塾に行かないといけないというのは、見方を変えると中学校の教育が間違っているといえます。

高校受験の塾を否定しているのではなく、中学生になったら塾に行くのが当たり前、という風潮にワタクシは違和感を感じるのです。

塾に行く意味ある?的な中学生がたくさんいるのも事実で、通わせる意味があるかどうかさっぱりわからないというのはどうかと思います。

我々塾屋がそのあたりのことを日々考え改善していく必要がまだまだあります。

中学校と同じような内容を、同じように指導しているというのは、果たして本当にいいのでしょうか。

本来、塾は学校と違う教育をやっていることに意味があるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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