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今津です。
大阪・十三で書いています。
ワタクシ、東京と大阪を行き来しているんですが、両方の違いなんかをよく認識したりするんです。
言葉はもちろんです。でも、言葉については大阪にいても標準語の人とかそれなりにいるし、東京にいててもフツーに関西弁が聞こえてきます。(ワタクシも常に関西弁丸出しです)
エスカレーターは東京が左、大阪が右に立つ傾向にあります。これについて、厳密に言うと、京都以外の関西は右、京都は右だったり左だったりします。
塾もまたしかり。
首都圏にしか存在しない塾や、関西でしか見かけない塾とか。。
首都圏でしか見かけない(関西には存在しない)塾として、早稲田アカデミーがまず挙がってきます。その次に、エルカミノやena(エナ)などでしょうか。
首都圏で見かけない関西の塾で一番大きいものは、馬渕教室です。その次に、京進とか開進館・研伸館(アップ教育企画)とかでしょうか。
それで、実は関西発祥の塾で2023年に東京本部を設置した、300教室を展開している塾ってご存じでしょうか。
「個別指導学院フリーステップ」と「開成教育セミナー」です。
成学社という会社が運営しています。成学社は2008年に東証スタンダードに上場しています。年商は120億円で、大阪市北区、つまり「梅田」に本社があります。
いろいろな記事に日々目を通しているんですが、Forbesの4月24日付ネット記事に取り上げられていたので、それを基に書いてまいります。
【開成教育セミナーって?】
関西の方なら、開成やフリーステップをご存じの方もそれなりにいてはるでしょう。
開成は小中高生向けの集団指導の塾で、中学受験から大学受験まで幅広く対応しています。
首都圏の方はピンと来ないでしょう。
開成とよく似た首都圏の塾に、ena(エナ)があります。細かい点はもちろん違いますが、遠からず近からずといった感じで規模感から何から雰囲気がよく似ています。
なので、開成イコールenaと思っていただければ理解が早いでしょう。
【なぜForbesに取り上げられている?】
もともと1980年代はじめに開成教育セミナーを大阪府豊中市に開いて今に至っているので、中心は開成と思われがちなのです。が、今はどちらかというと個別指導の教室である「フリーステップ」が中核となりつつあります。
となると、みなさんもうっすら思い浮かべていることでしょう。
…そう。
指導するセンセーは、大学生のバイト君が主体なんです。
ということは、当たりはずれがあったり、たいしたことがなかったり。。。
そうですよね。
ただ、成学社の場合、2つの大きなポイントがあり、それによって「学生さん」の弱点を克服しています。
【生徒の実名と、担当の先生と一緒に写っている写真がチラシに掲載されている】
コレ、簡単なようで結構ハードルが高いです。
まず、きちんと成績アップの実績を出さないといけません。テキトーに指導して実績なんて出るはずありませんから、そこがきちんとなされているということです。
学生講師に「がんばって成績を上げてくれ!」と室長がハッパをかけるだけでは、絶対にムリです。
だからといって、マニュアルでガチガチに取り決めを行って、指導をさせるだけでもムリです。
厳密に言うと、マニュアルできちんと指導方法を整備して、テキストも工夫をすれば成績は伸びます。
あえてここでは申しませんが、とある漢字一文字の塾(怒られるかもなので言えません)はこれでメチャクチャ成績を伸ばしてます。また、イケイケドンドンで教室を展開しています。
ただ、生徒の顔と名前をチラシにガンガン出すというのは、それだけではムリです。
人間関係ができていないとダメです。
となると、担当のセンセーがコロコロ変わるようでは話になりません。
センセーがきちんと責任を持って指導をするか。
ここをフリステでは大学生講師に多くの権限を委ねています。
今の学生さんは、おカネよりもやりがいを求めています。
教室の運営方針を決めたり、エリアごと、ブロックごとに運営会議を開くのですが、それを彼らに任せています。
すると、しっかりと運営するだけでなく、責任を持って熱心に指導も行うのです。
これが大きいかもです。
ワタクシ、実は2005年に独立する前に尼崎の木村塾というところで展開している個別指導部門のハーベストの教室責任者をしていました。
講師は木村塾卒業生を中心に、やはり大学生でした。
彼らが主体となって、まるで部活のように動いてくれるにはどうしたらよいか。
メチャクチャ本を読み漁って、考え抜いた結果たどり着いたのが「権限移譲」でした。
これでものすごく教室が盛り上がりました。
この手法は独立後も使い、大学生講師を一時期20名も雇っていました。
誰も辞めないし、ウチの仕事だけでは彼らに仕事を回せなくなってきたため、近隣の塾へ出張してもらうことも結構しました。
(まわりの塾は人出不足でした…)
今は経営方針をガラリと変え、一人でやっているのですが、権限移譲がとにかくよかったのです。
【ITやデータを駆使し、講師の質を確保している】
成学社は2019年にITシステム会社を買収し、システム開発を内製しています。
これにより、他社よりはるかに細かくいろんなことをしています。
例えば、年間1万2150回以上の定期テストを分析し、そのデータを基に「定期テスト対策テスト」を内製しています。
また、毎年1万人以上の受講生の学習データを蓄積し、活用しています。どこの学校にどの子が受かったのか。またその子はどの時点で何を勉強し、その結果模試データがどのように変化したのか。徹底的にデータ分析をしているのです。
それを活用して、受講生ごとに最適化されたカリキュラムを自動生成するシステムを2025年度にはテスト導入するとのことです。
【西から黒船到来?】
このように、他社にはないものを携えて東へと進出しはじめています。
いかに学生講師を活用するか。結果を出すか。勘ではなくきちんとデータで動いて質を保つか。
これらは、おそらく学生講師からのたたき上げの永井社長だからこそ気づきかもしれません。
ウチの教室に来られる人に「どこの塾に今お通いですか?」と聞くのですが、そのうちにウチの新宿校でも「開成からです」とか「フリステ」と聞く日が来るかもです。
【お知らせ】
ワタクシ、新宿と大阪・十三を行ったり来たりしております。が、ときどき名古屋の教室にも顔を出して指導をすることにしました。
次回は2024年6月1日(土)午後6時~
お待ちしております。
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