高校の時から蓄電池の研究に興味あり、その後、日本の大学を経て、昨年からスイス連邦工科大学の大学院に進学。授業は英語、外に出ると日常生活はドイツ語という環境の中で生活をしている。
2014年の出願対策講座を受講して、2015年の出願対策講座には渡瑞前に、ゲストスピーカーとして来ていただきました。理系の博士号を取得する前提で大学院に所属していますが、卒業後にどのような職につきたいのかを、留学準備の段階から考え、今も、今後のキャリアパスを多角的にシミュレーションしながら、これから、4〜5年何をやるべきか考えているのは、これから留学を考えている人達に是非みてもらいたいと思います。
ちなみに、スイス連邦工科大学はQS Top University Rankingで、9位。非英語圏の大学で唯一トップ10にランクインしている。一般的に、博士課程ですと、米国を志望する方が多いです。それは、米国は、博士課程に進むと、少ないながらも給与代わりの奨学金が出るからです。スイスは一般的に物価が高いと思われているので、かなりレベルの高く、しっかりとした教育制度が整っているのに、あまり直接出願する日本人は少ないのが現状です(交換留学等は一部あり)。
しかし、実際に、費用の面を見ると、結構安い。修士課程の授業料が、年間15万円位。学食などで食事をすると一食600円位。自炊もしたりして、生活費と授業料がトータルで一年間180万位で済みます。修士課程で奨学金が出にくい、米国に比べるとかなり安い。米国は修士課程でトップスクールいくと、授業料だけで最低300万+生活費になります。
さらに博士課程が凄い。博士課程から出る奨学金は年間400〜500万円位。日本の初任給より遥かに高い。米国だと、大学にもよるが、9ヶ月間で、月給13〜22万円位が多いはず。
もちろん、普段の生活で、レストランで外食したり、タクシーに乗ったりすると、相当、スイスは高くつく。マクドナルドはセットだと1500円位。普通のレストランだと一食1万円とか行くのも普通。普通に、キャンパスを中心に生活をして、たまに、ヨーロッパ内を旅行するとかしている分には米国よりもはるかに安く済むようです。それでいて、教育の質が高く、安全です。
後、スイスの大学のメリットとして、(これはヨーロッパ大陸の他の国の大学にも言えることですが)授業が英語で日常生活は別の言語という所が多く、在学中に両方の言語をマスターすることも可能です。チューリッヒではドイツ語(ただし、ドイツのドイツ語に比べると訛りは強い)、ジュネーヴやローザンヌの大学ではフランス語が日常生活で使える。
たとえば、これからフランスの大学院に進む予定のある人は、スイスのフランス語圏の大学院も視野に入れて欲しい。トータルの費用をみると、スイスの方が安くなる場合もある。また、卒業後の現地就職を考えると、給与水準が高いスイス企業で働く機会があるのも魅力だと思う。
来週はスイスにとんぼ帰りして、期末テストがある中、お時間をいただきありがとうございました。引き続き、情報交換できれば幸いです。