3回シリーズでお届けしているPC作業環境の改善の件、今回が最終回です。
前々回はモバイルのデスクトップ化を、
前回はモバイル専用ラックを
それぞれ紹介して参りましたが、
今日はモニター選びのツボをご紹介致します。
皆さんのPCのモニターサイズは何inchですか?
13.3型ワイド、15.6型ワイド、19型スクエア、21.5型ワイドなど
ここは購入時にどなたでも必ずチェックしますよね。
では、画素数は?
1,366×768、1,600×900、1,920×1,080などなど
必ずカタログに記載されているので、
気にされる方も多いかと思います。
じゃあ、画素ピッチは?
0.18mm? 0.24mm?0.29mm?
実はこれ、PCの使用目的によって選び方が大きく変わる
メッチャンコ大事な要素になります。
なのに、電気屋の店員でさえよく解っていない方もいます。
モニター単品のカタログには記載されていますが、
PCのカタログにはたいてい載ってないので、
面倒だけど自分で計算しなければなりません。
計算方法は後述します。
小さい画面に無理やり大きな画素数を詰め込むと、
画素ピッチは小さくなるため高精細になり、
写真や動画は綺麗に映し出されますが、
反面、細かい文字は目の検査になってしまいます。
EXCELやメールなどの文書作成がメインなのであれば、
画素ピッチが比較的大きいモニタを選んだほうが目が疲れません。
目に優しい画素ピッチは0.25mm以上(なかしん調べ)なので、
この点を踏まえたモニター選びが肝要です。
もし画素ピッチを踏まえずに、
画面の大きさの割に画素数が大きい=偉いと勘違いし、
16型ワイドのフルHD(1,920×1,080)なんか選んだ日にゃあ、
毎日がミクロの決死圏突入です。

では、簡単に画素ピッチの計算方法を説明します。
画面サイズと画素数の2つの情報から計算で求める事ができます。
例題として、21.5inchの1,920×1,080を取り上げます。
(面倒な方は、計算式は読み飛ばしてください)
1.画面の縦横比を計算
縦:1,080、横:1,920なので、
縦/横比=1,080/1,920=0.5625
これを「k」と置きましょう。(k=縦/横比=0.5625)
2.画面の対角(三角形の長辺)を計算
21.5(inch)×25.4(mm/inch)=546.1mm
3.画面の横の長さの計算
ピタゴラスの定理で、対角^2=横幅^2+縦高さ^2
ここで
縦高さ=横幅×k
なので、
対角^2=横幅^2+(横幅×k)^2
となり、不明の変数が横幅のみになるので、これを解いて
横幅=√{(対角^2/(1+k^2)}
=√{546.1^2/(1+0.5625^2)}
=475.97mm
4.画素ピッチの計算
横幅475.97mm、横方向の画素数1,920なので
画素ピッチ=475.97/1,920=0.248(mm)
と求める事ができます。
さて、市場に出回っている主な画面サイズと画素数をリサーチし、
EXCELで計算式を作って一覧表にしてみました。

(断じて暇ではありません。全ては眼のためです。)
これをグラフにすると、

こんな感じ。
(いや、断じて暇では・・・)
自宅用は置き場の制約が無いので大型の23型ワイドを選び、

1,920×1,080のフルHD、画素ピッチは0.265mm
会社用はやや小ぶりで画素ピッチが大きい18.5型ワイドを選択。

1,366×768、画素ピッチは最大級の0.300mm
光沢or非光沢については、
ビジネスユースなら迷わず非光沢です。
さて、3回シリーズでお届けしたPC作業環境改善特集ですが、
少しでも参考になれば幸いです。
金にならないかなぁ。
2011年7月28日 なかしん