まとまりのないブログ -39ページ目

シマジさんと。

シマジさんに、男のダンディズムを習う!

都内某所のマンションの一室。

シマジさんこと、島地勝彦さんのサロンがそこにあった。


いつか会うことになるだろうと思ってはいたものの、まさか、こんなに早く会うことになるとは!突然、雷に打たれたような、電撃的な出会いに感動。


スマイソンの芳名帳に名前を記し、シマジさんのもの凄いコレクションとも言えるシングルモルトウィスキーとマザーウォーターを半々になるようショットグラスに注いでもらい、ちびりちびりと飲む。美味いっ!


スマイソンの芳名帳は青山の骨董通りにあるバルカナイズロンドンというお店で売っているらしい。銀座のようなところがないロンドンの名士たちは、自宅のサロンに人を招き、そこで饗応する。その際に活躍するのが芳名帳で、これがあることで消費した酒類等の支出が税務署に対して経費として認められるんだそうだ。シマジさんも、同様にして税務署に認めさせたというから凄い。


さて、シマジさんのサロンを見渡すと目につくのが、シングルモルトの数々な訳だが、取り分け高価そうなものがガラス瓶に入っている。Tantalus (語源的に“じらす”という意味があるらしい)と呼ばれる容器。ちょっとした細工で鍵がなければ飲むことができないようになっている。


ウィスキーと一緒に出されたのは、神楽坂VINSENTの塩分を多く含んだチョコレート。これが素晴らしくウィスキーに合う!


失礼を覚悟で、シマジさんにパイプを習う。



[佃煮邦彦]羽田ではたらく番頭のblog-初めてのパイプ


濃厚な馥郁たるパイプの香りが口に広がったが、シマジさんのように火を保ち続けることが出来なかったのは若気の至りだろう。パイプの火を保つのは、難しい!けれど、煙草を吸わない私でも、パイプはいいな、と思った。


面白いオジサンとか、格好いいオジサンはいるけれど、シマジさんほどダンディーなオジサンを見たことない。



体現されたダンディズムを目の当たりにして、かつてない物欲に掻き立てられた。

男として、是非とも目指したい。


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『電子書籍の衝撃』by佐々木俊尚

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今年は電子ブック元年と言われているけれど、電子書籍の衝撃の第一波が来るのももうすぐ。

ま、なんというか、個人的にとても興味深くウォッチングしているところ。


キンドルやiPadのような電子ブックを購読するのにふさわしいタブレット。

これらのタブレット上で本を購入し、読むためのプラットフォーム。

電子ブックプラットフォームの確立が促すセルフパブリッシングと、本のフラット化。

そしてコンテキストを介して、本と読者が織りなす新しいマッチングの世界。


と、電子ブックによる円環を示した上で、従来の出版社は


1.書き手との360度契約

2.スモールビジネス化


の方向へ行くだろうと予測している。


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私が思うに、今の現状で一番不安定なところは、本はテキストによる情報であるにも関わらず、そのアナログとデジタルの溝はかなり深く、完全に隔たっているところだと思う。今そこに、グーグルだとか、昨日から始まったというブックスキャンサービス(1冊@100円でPDFにしてくれるサービス!)などが、懸命にその溝を埋めにかかっている。


その溝がなくなった途端に、テキストデータはデータ量としては軽く、交換が異常に簡単になり、利便性と相反して付加価値の維持を難しくしてしまう。新聞のように、今のビジネスモデルの延長線上で考えていくと、デジタル化による付加価値の喪失という事態に陥ってしまうのは明らかだ。


全く別のルールでデジタル世界での成功にチャレンジするしかない。


昨今、流行語になった『FREE』だとか、SNSとかツイッターとか、いろんなメディアとがっつりと本気で向き合い、全く別ベクトルでビジネスモデルを確立していかないといけない。


と、思う。



具体的には、まずは自前のデジタル書籍の販売サイトを強化すること。キンドルで読んでも、iPadで読んでも構わないけど、小説というコンテンツは版元が売るぜ。という方向を目指すべきだと思う。だって、どうせPDFにするくらいですむ話なんだから。彼らはデバイスから直接、3G回線とか使ってiTunesとか、amazonとかで小説を買えるよう囲い込みするのだろうけれど、それには日本国の国益も賭けて全力で抗わなければいけない。


大手版元各社でそういった販売サイトを持ち、彼らの販売ルートには極力、作品を卸さないという姿勢が必要だろう。ただし、それによって読者の利便性が保てないのは確か。であれば、キンドルやiPadは、版元の販売ルートにシームレスでリンクできるようにするけれども、あくまで成果報酬によるマージンは出版社側が優位を保てるようにする必要がある。


版元各社という微妙なゲーム理論が成立してしまうのが悩ましいところだけども、このあたりは、それこそ電子書籍協会あたりに頑張っていただいて(笑)、先導していけばいいのかな、と。版元は質の維持を題目にしてでも、石油の供給源のように、書籍の供給源として、バルブの栓を持つのが大事だ。



・・・いかん、熱くなってしまった。


いずれにせよ関係者の皆さん、米国企業に負けず頑張って!

応援してます。



PS

とか言いつつ、個人的には2-3人の作家を囲い込み、(デジタルを中心とした)マーケティング集団としてディストリビューター(配信する人)、もしくは、作家のプロダクションという道に興味があったりする。あれ?佐々木氏の言う出版社の将来像そのままか。(笑)