「同意」第8節H YS横浜戦(中編) | がめがま。

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仕方のないブログです。お許しを~。

この試合の焦点は2つだと思っていた。

 

1つは讃岐がどんな闘い方を選択するのか。

 

勝ちがない状況を鑑みて、昨季のようにカウンターを指向するのか。

そのまま今季突き詰めているポゼッションで勝負するのか。

 

個人的にはどちらということもないけれど、相手があることなので自分たちのやりたいサッカーは出しつつも、状況によってカウンターとポゼッションを使い分けるのがいいのではないかと思っていた。

 

 

 

ところが米山監督の答えは前日のサッカー番組「KICK OFF!OKAYAMA・KAGAWA」で明らかにされた。

 

 

 

「自分たちが進んでいる方向を迷いなく信じてどれだけ強気で行けるか」

 

今季の闘い方を貫き通して勝利を目指す、強気の姿勢を示した。

しかし大前提として、「昨季積み上げた守備の部分は回帰する」という補足もあった。

これならば…

 

 

 

もう1つはYS横浜の守備をどうやって崩すのか。

 

彼らの持ち味であるハイプレスをいかにいなし、自陣で守りを固めてくるYSの砦をいかに崩すか。


彼らにはショートにせよ、ロングにせよカウンターしかない。そこへの対策は万全だろう。

 

つまり負ける要素などない!

そう思って試合に入る。

 

 

 

開始1分というところでYS横浜はGKの佐川亮介が芝に足を取られたのか足首をくじいてしまう。

 

代わりに大卒ルーキー高橋クリスが緊急投入された。

 

 

 

そんなザワついた流れのなか、今村勇介のゴールキックをCFのオニエ オゴチュクウが回収、IHの菊谷篤資に落とす。

今度は菊谷が浮き球をオニエに出すと、CB2枚をヒラリとかわしてシュートにいく。

 

僅かに逸れたシュートに嫌な予感が身体中を走る。

 

(積み上げた強固な守備…ではない…)

 

あまりにも簡単に前を向かれシュートにいかせてしまった。

これって具体的な守り方の確認を練習でやってないのでは…?

 

嫌な予感は的中。

ロングボールの応酬から吉田源太郎がボールを奪われ、一瞬エアポケット状態になってしまったところをYSの選手にボールを拾われ奥村晃司のスルーパスを通されてしまう。うまく背後を取って抜け出したオニエ オゴチュクウが今村勇介と1vs1の局面を冷静に流し込んでみせた。

 

あり得ない失点。

 

YS横浜は今季、さほど攻撃のバリエーションが多くないはず。

いわばこの手でしかいいカタチを創れていない。

それを許してしまった。

 

 

 

一方で守備は失点こそ多いものの一定のカタチができあがっているYS横浜。

より一層カウンターの色を鮮明にして静かにチャンスを伺う。

 

守りに入って出てこない相手を崩すのは簡単なことではない。讃岐はあの手この手で侵入を試みるもパスとタイミングが合わない。

 

 

攻撃を観ていてふと感じるものがあった。

 

もしかしたら…米山監督は、あぁは言っていたがこの試合、カウンターとポゼッションの併用を考えていたのではないか。

 

あたしもそれがいいと思っていた。

しかしそれこそが讃岐を苦しめたのかもしれない。

 

この試合、森勇人の好調ぶりは誰もが讃えるところだろう。

そして多分森ちゃんが一番YS横浜の空けたスペースを突こうと試みていたと思う。

 

ところがパスの出し手となっていた宗近慧や深港壮一郎は遅攻を考えていたんじゃないかと思う。

相手のプレッシングを警戒していたためか、森ちゃんの動きをあまり把握できていなかった。

 

うまく背後を突いてもパスを出すのがワンテンポ遅い。

結果、森勇人にはパスが出せず。出しても足下に来るため抜け出すことができなかった。

 

カウンターに向いている森勇人。

ポゼッションで力を見せたい宗近慧や深港壮一郎。

 

ここのズレが讃岐の攻撃を停滞させていた。

 

ずっと不思議に思っていたが、森ちゃん自身はバリバリ調子良く見えるのに、何故かプレーが浮いているように見えていたのはそのためではないだろうか。

 

ここは話し合ったり、ケーススタディというか決め事を作っておいた方がいい気がする。

 

それこそが阿吽の呼吸を生み出すのだと思うから。

 

 

もう一つ気になったのはクロス。

讃岐はクロスを上げるところまでは力がついてきている。


ここの精度がよろしくない。


ただ、今節は内田瑞己が精度を意識したようなクロスを再三トライしていた。また、ミドルシュートも果敢に狙っていた。シュートを意識させるのはいいこと。少しずつ良くなっているとは思う。

 

 

 

しかし後半の立ち上がり、中盤でのボールロストから、やらせてはいけないショートカウンターをまたしても食らってしまう。

 

寄せの甘さ、戻りの遅さを露呈しながらオニエオゴチュクウが右へ展開→ピーダーセン世穏がグラウンダークロス→奥村晃司のシュートと好きなように振り回されて痛恨の2失点目を喫した。

 

 

 

もうYS横浜は冒険する必要はない。

手堅く守ってあわよくばカウンターで追加点を取ればいい。

 

讃岐はなんとかセットプレーから反撃を試みるが奥田雄大のヘディングはハードヒットも高橋クリスの真正面、江口直生のヘディングは高橋クリスの好セーブに阻まれ、こぼれ球を詰めた岩本和希のシュートは僅かに枠を外れた。

 

2点を追いかける讃岐は明らかにロングボールを放り込み、交代で入った岩岸宗志、高橋尚紀の走力に賭けた。

 

岩岸宗志は素晴らしいハードプレスでYS横浜守備陣を脅かした。

高橋尚紀は大学時代の総理大臣杯決勝で見せた恐ろしさすら感じるスピードを繰り出して存在感は示した。

 

選手たちは必死に反撃を試みていた。


攻撃陣だけでなく、岩本和希は終始縦に刺すパスを狙っていたし、今村勇介の怒気をはらんだコーチングは間違いなくチームを引き締めていた。

いまむーのあの姿がなかったら、あたしは試合中に心がポッキリ折れていたかもしれない。

 

しかし奮闘虚しくYS横浜の牙城を崩せず。

 

相手の得意パターンにハマりにいって惨敗。

スコアは0-2だが、ダメージ的には0-20だった。

 

 

 

その場にへたり込み、立ち上がれない。

 

何人かがバックスタンドの上の方で挨拶に来た選手たちに向かって執拗にブーイングと罵声を浴びせかけていた。

 

まるでおもちゃを買ってもらえず、売り場でジタバタ泣き叫ぶ子供のようだ。

 

 

 

でも何もする気が起きない。

 

 

 

怒鳴り声がする。

 

「いつまで待ったら勝つんじゃあーーーっ!?」

 

殺伐とした空気を切り裂いたのは…こんな言葉だった。

 

 

 

「勝ちたい気持ちは一緒♡」

 

 

 

おっちゃんサポがこんな塩梅で言い返す。

この言葉で明らかに声出しエリアの空気は浄化されていった。

 

まさに同意。

 

米山監督が開幕前に「1つの生き物のように闘う」と言っていたが、それはサポーターも含まれていると思う。

選手たちもサポーターも一つになっていきたい。

 

 

 

<つづく>

※読みやすさを考慮して、選手名は敬称略としました。ご了承ください。 

 

 

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