クラブ史上15回目で12人目の複数得点をスコアした大野耀平。
この同点弾で士気の高まった讃岐。
大野耀平が、冨永虹七が、内田瑞己が逆転を狙ってペナルティエリア内に侵入してはゴールを脅かしたが前半は得点には至らなかった。
岐阜は守備面で2名の選手たちが躍動する。
1人はCBの川上竜だろう。
本職はボランチの選手だが、対人守備の強さと正確なロングフィードを武器に最終ラインに定着している。この日も特に前半は幾度となく、チームのピンチを救う守備を見せていた。
そしてもう1人は茂木秀に代わってスクランブル出場となった上田智輝だと思う。
前半のアディショナルタイムのことだった。
セカンドボールを鋭い反応で相手より僅かに速く足を出した岩本和希。彼から受け取ったボールを浮き球のパスとしてPA内に送り込んだのは深港壮一郎。
いいボール………!!
このボールを前川大河が折り返す。
1点目と似たようなカタチ!
ここに今度こその川西翔太ぁーーーっ!!
恩返し弾………ん!?
なんと…川西翔太の放ったジニアスなボレーを身体を張って防いだのは代わって入った上田智輝だった。
このビッグプレーで上田はうまく波に乗れた感じがした。
できればこの前半のうちに逆転したかった。
しておけばかなり違った展開になっていたように思う。
後半は両軍とも交代なしでスタート。
岐阜は47分、田口裕也が宗近慧にファウルを受けてFKを獲得。
西谷亮が蹴ったが宗近慧が跳ね返す。
これを拾った文仁柱がドリブルから思い切ってミドルシュート!
これは讃岐の選手に当たって外れ、コーナーキック(CK)となる。
右からのCKを蹴るのは新垣貴之。
…?ショートコーナー!
新垣から文、文から新垣に戻して新垣がクロスを上げる。
これを深港壮一郎との競り合いに勝った田口裕也が折り返す!
岩本和希が懸命にマークしていた甲斐健太郎がこれまた競り勝ってフワリと弧を描くような弾道のヘディングシュート!
今村勇介が届かない…!!
うーーーん、決められてしまった…
米山監督は「前節、ライン設定を低くして構えてしまった」と難しい前半にしてしまったことを悔いていた。
そこもあってか奪う位置を上げてきた印象だったが、一方で岐阜最大の武器であるサイド攻撃を許すことにも繋がっていた。
5-4-1で構えていればこの試合はどうだっただろうか?
うーん。結果論か、これは…。
チームメイトに揉みくちゃにされる甲斐健太郎。
ここまでの試合に起用され続けている甲斐だったが、まだ充分にフィットできておらず、実は毎試合のように「やらかして」しまっている。
この日はとうとう失点に絡む"やらかし"をやってしまった。
それだけにこのゴールは格別だっただろう。
一方の讃岐。
またしても勝ち越されてしまった。
前半で逆転できなかったツケを払わされた恰好。
何とか立て直したいところだったが、そんな讃岐に立ちはだかったのが岐阜の左SB文仁柱だった。
先ほどのミドルシュートに続いて55分にもドリブルで持ち上がって豪快なミドルシュート再び!!
これは今村勇介が横っ飛びで跳ね返してみせた。
北朝鮮のA代表の練習に参加したという文仁柱。
ノリにノっている!
勢いに乗る文仁柱が庄司悦大のヘディングを受けてPA内に侵入したが内田瑞己が難しい体勢になりながらもカットしてみせた。
PA内の田口裕也がスローインを受けてサイドに戻すと荒木大吾→西谷亮と繋がり西谷のマイナスのパスを受けた田口裕也がシュート!
しかしこの一撃は川西翔太がブロックしてみせた。
讃岐は59分、川上竜が持ち上がって左サイドへ出したパスを内田瑞己がインターセプト!
縦パスを打つと大野耀平がポストプレー。
後方の川西翔太にパスを出し、前向きにパスを受けた川西が左サイドへと展開する。
このパスは若干乱れたが吉田源太郎が受けると石田崚真を股抜きでドリブル突破!!
グラウンダークロスを放ったが新垣貴之のスライディングが間に合った。
こぼれ球を拾ったげんたろーが後方のふかみーにパスを出し、中央の川西翔太へ。
川西は左へと再びパスを出して吉田源太郎に繋がる。
吉田は左足ながらクロス。
その先には…
大野耀平!!
ハットトリックかぁ!?
しかし僅かに合わず、右サイドへと流れてしまう。
………!?
このこぼれ球に忍び寄る筋肉のモビルスーツ!!
Mキャノン炸裂ーーーっ!!
しかしこちらもノってる上田智輝っ!!
何とか身体を張って難を逃れた。
ここで両軍選手交代を行う。
【岐阜①】
38 新垣貴之 → 7 河波櫻士
17 田口裕也 → 9 山内寛史
右SHを本来のレギュラー・河波櫻士に、2トップの一角にポストプレーのできる山内寛史を送り込む。
このあたりは水曜日に控えているルヴァンカップも意識した早めの交代か。
【讃岐①】
22 大野耀平 → 35 左合修土
ハットトリックのチャンスがあった大野を下げて讃岐は左合を投入。
左合は左SHに入り、吉田源太郎は2トップの一角のような位置取り。
そしてしばらくすると、3-4-2-1に姿を変えてきた。
交代した直後、讃岐は今村勇介のロングパスが内田瑞己に通るところを文仁柱が捨て身のカット!
こぼれ球を拾った荒木大吾がドリブルで左サイド深くまで進むとマイナスのパス。
これを受けた山内寛史がシャレオツなコントロールショットを見せたが枠を外れた。
おおお…おっかねぇ…
ちょっと肝を冷やしたその直後のことだった。
山内寛史のパスがずれたところを前川大河がインターセプト。冨永虹七にパスを出す。
ニーナはドリブルで運びながら並走する吉田源太郎へパス。げんたろーは右サイドへと展開する。
上がってきた内田瑞己がクロスを上げるっ!!
このクロスは間一髪、甲斐健太郎がクリアしてみせたが宗近慧が自陣でこれを回収した。
<つづく>
※読みやすさを考慮して、選手名は敬称略としました。ご了承ください。
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